ロードバイク乗りに最適な体型とは 〜 ツール・ド・フランス2018のリザルト別体型まとめ

闘える体型を目指す。

長距離を高出力で走るロードサイクリストにとって、どのような体型を維持していくのが最適なのか。
その参考とするために、7月に開催されたツール・ド・フランス2018における、リザルト上位選手の身長・体重からBMIを出し、個人総合・ポイント賞・山岳賞別に傾向値を算出しました。

もちろん体型だけで力を測ることはできませんが、僕らが目指すべき指標のひとつとしてトップ選手と自分を照らし合わせながら、体型コントロールのベンチマークにできればと思います。

*参考文献: ツール・ド・フランス2018公式プログラム 八重洲出版(2018)

表記について

脚質
A: オールラウンダー、C: クライマー、S: スプリンター、P: パンチャー、R: ルーラー

BMI=体重(kg)/{身長(m)x身長(m)}
Gトーマスの場合は、70÷(1.83×1.83)=20.90となります。BMIは18.5〜25が普通体重とされ、この範囲を下回ると低体重、上回ると肥満と判定されます。

1. 個人総合の傾向

選手名/所属チーム 脚質 身長 体重 BMI
ゲラント・トーマス/チームスカイ R 183 70 20.90
トム・デュムラン/サンウェブ A 186 71 20.52
クリス・フルームチームスカイ A 186 69 19.94
プリモシュ・ログリッチェ/ロットNL A 176 62 20.02
ステフェン・クライスヴァイク/ロットNL C 178 66 20.83
ロメン・バルデ/AG2R C 185 66 19.28
ミケル・ランダ/モヴィスター C 172 60 20.28
ダニエル・マーティン/UAEエミレーツ P 176 63 20.34
イルヌール・ザカリン/カチューシャ C 187 67 19.16
ナイロ・キンタナ/モヴィスター C 167 59 21.16
 平均値 179.6 65.3 20.24

累計タイムの速さで競う個人総合のTOP10は、ほとんどの選手の脚質がオールラウンダーあるいはクライマー。
ツール・ド・フランス自体、クライマーやオールラウンダー向けのコースとなっているので、BMI平均値は後述のクライマーに近い値となっています。

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独走力の高いルーラー脚質のGトーマスは20.90と標準的

 

2. ポイント賞の傾向

選手名/所属チーム  脚質 身長 体重 BMI
ペーター・サガン/ボーラ S 184 73 21.56
アレクサンドル・クリストフ/エミレーツ S 181 78 23.81
アルノー・デマール/エフデジ S 181 70 21.37
ジョン・デゲンコルブ/セガフレード S 180 77 23.77
ジュリアン・アラフィリップ/クイックステップ C 173 62 20.72
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート/BMC P 181 74 22.59
アンドレア・パスクアロン/ワンティ S 174 68 22.46
ゲラント・トーマス/チームスカイ R 183 70 20.90
ソンニ・コロブレッリ/バーレーンメリダ S 176 71 22.92
ダニエル・マーティン/エミレーツ P 176 63 20.34
平均値  – 179.3 70.8 22.04

スプリント争いとなるポイント賞は、体格の良いスプリンター脚質の選手が上位に入っているため、平均値22.04と高め。
残っていれば上位に食い込んでいたであろうリタイア組のトップスプリンターも見ると、ガビリア(21.91)、フルーネウェーヘン(22.34)、キッテル(24.62)と軒並みいい体をしています。
とはいえ、BMI値としては25以下に収まっており、スプリンターでもバイクを降りれば標準体重の範囲内です。

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このところ敵なしのサガン。21.56とバランス良く、上りが強いのも納得。

 

3. 山岳賞の傾向

選手名/所属チーム  脚質 身長 体重 BMI
ジュリアン・アラフィリップ/クイックステップ C 173 62 20.72
ワレン・バルギル/フォルテュネオ C 183 60 17.92
ラファル・マイカ/ボーラ A 173 62 20.72
ゲラント・トーマス/チームスカイ R 183 70 20.90
トム・デュムラン/サンウェブ A 186 71 20.52
プリモシュ・ログリッチェ/ロットNL A 176 62 20.02
 ダニエル・マーティン/エミレーツ P 176 63 20.34
 ナイロ・キンタナ/モヴィスター C 167 59 21.16
 タネル・カンゲルト/アスタナ R 178 67 21.15
 ステフェン・クライスヴァイク/ロットNL C 178 66 20.83
平均値  – 178.3 63.6 20.43

クライマーの栄冠山岳賞は、アタッカーとしての能力を持つアラフィリップが獲得。上位選手の中では、昨年マイヨアポワを獲ったバルギルの痩せっぷりが突出しています。
また平均身長を見ると、ポイント賞の上位が180cm前半を占めているのに対し、山岳賞の場合170cm後半が多く、低身長で身軽な選手が活躍しています(体重も平均60kg前半と軽い)。個人総合と平均値の大差がないのも特徴です。

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アラフィリップはプロ選手としては低身長で、クライマーとしては体型もしっかりめ

* * *

ツール・ド・フランスという長丁場のレースにおけるリザルトをベースにしているため少し特異性があるかもしれませんが、BMI傾向値としては以下のようなことが見えています(昨年から変化ありません)。

・オールラウンダー、クライマーなどの持久タイプ:19-21
・スプリンター、パンチャーなどのパワータイプ:21-24

多寡はあれ、体型だけを見ればほとんどの選手が普通体重の範囲内に収まっているところが健康的。これだけスラっとした体で、あれほどの出力を続けられることに感服せざるを得ません。
自身の脚質と照らし合わせて、どの範囲で体重をコントロールするかの参考にしてください(ちなみに僕は19.5で、BMIだけは個人総合争いに加われます…)。