【レビュー】Café du Cycliste – 自由に道を謳歌する、春のジャージ。

Café du Cycliste Farah Bamako

快適な春のライドを。

フランスのプレミアムブランド“Café du Cycliste(CDC)”は季節に応じたサイクルウェアの選択肢がとても豊富。
多くのブランドにあるような半袖と長袖という2種類の分類だけではなく、半袖・長袖それぞれが対応気温に応じていくつかに分類されています。
その中でも“Farah(ファラー)”シリーズは、暖かい春先のシーズンに最適な長袖ジャージ。
以前紹介したAlphonsineジャージとはまた違う季節に楽しめる、クリエイティビティに溢れたジャージをレビューしていきます。

※本ウェアはCDCより提供いただいたものです。

Farah – ファラー

Farah Bamako フロント

Farah Bamako (£155.00)

Farahはアフリカのワックスプリント(極彩色デザインの布)をモチーフにしたBOUBOUシリーズのひとつ。
CDCのウェアの素晴らしいところのひとつが、たとえ派手な色彩を使った柄モノであっても“品”を感じるところで、デザインのバランス感覚が数あるブランドの中でも群を抜いています。

元々カフェライドにマッチするようにカジュアルファッションに寄せた本格的なウェアを展開するブランドですが、その路線をさらに延長してより自由で開放的なパターンになっているのがこのシリーズ。

Farahの柄はアフリカの人々が着用する布がモチーフだけに、黒人の顔立ちに最もマッチするパターンと色彩ですが、アイウェアとヘルメットを装着するサイクリストにとっては違和感のない仕上がりになっています。
望むのであれば、コスプレをするように、道の上だけは違う自分に成り代わる体験をすることができます。

Farah Bamako バック

バックのデザインは、フロントとは雰囲気を変えた魚のモチーフ。魚の水を得たように活き活きとペダルを回すイメージを与えてくれます。
※名古屋人が見るとシャチホコを連想するかもしれません(東海生まれの僕はそうでした)

生地感

Farah Bamako 生地

肌触りの滑らかな100%ポリエステル生地で、プリントの品質も高く綺麗。

Farah Bamako 襟周り

ジップガードや固め生地で作られた頑丈な襟周り、また丁寧な縫製など、CDCウェアの高い品質が細部から伝わってきて、細かく見るほど最高クラスのウェアを手にしていることを実感できます。

Farah Bamako 裏地2

フロントパネルとバックパネルの生地は薄手ですが、少しだけ起毛していて、1日の中の寒暖差に幅広く対応できる仕様になっています。

Farah Bamako 袖口1

袖口は半袖ジャージと同じ折り返し縫いがされていてソフトな着心地。また上下で2つの素材を組み合わせていることがわかります。

Farah Bamako 袖口2

袖口をめくってみるとこのようになっていて、風を受ける前側はボディと同じ起毛素材、後ろ側はメッシュ素材とすることで、暖かい気温でも熱を適切に放出してくれるつくり。

Farah Bamako 脇

サイドパネルも通気性の高い素材になっていて、春のライドに快適性を担保します。

バックポケット

Farah Bamako バックポケット

バックポケットの容量は充分ですが、ポケット口の伸縮性が少ないため、モノの出し入れが少ししづらいのが難点。特にセンターは口も狭いので、頻繁に出し入れするものは左右や第4のポケットで管理します。

Farah Bamako 裏地1

ただ裏地補強してあるため非常に頑丈です。モノを詰め込みすぎることで型崩れする心配はありません。

着用感

Farah Bamako 着画フロント
Farah Bamako 着画バック

サイズ:XS(身長177cm/胸囲86cm)

シルエットはタイトフィットですが、超タイトなレースフィットではないため無理なく着ることができます。生地の伸縮性も充分で、とても気持ち良い着心地。
ご自身のサイズを探す際は、サイズガイドに記載の胸囲・ウェストから選んでください。

Farah Bamako 襟周り着画

襟はタイトフィットではなく、首周りに少しだけスペースができる余裕があります。前述の通り襟の生地が頑丈なので、たるまず綺麗な形が維持されます。

Farah Bamako 袖口着画

袖口もタイトではなく、少しだけ余裕あり。
素肌で袖を通すときに感じる起毛した裏地のソフトな感触は、思わずため息が出ます。

Farah Bamako 袖着画

肩まわりはラグランスリーブではありませんが、立体縫製になっているため前傾姿勢に適切にフィット。

Farahのような薄手の長袖ジャージは、ベースレイヤーやジャケットとの組み合わせを変えながら、変わりやすい春先の気温差に対応していきます。
冬用インナーを着れば10〜15℃(防風ジャケットを重ねて5〜10℃)、夏用インナーで15℃〜20℃といった使い分けが可能。
首都圏の気温だと3月下旬から6月上旬くらいまで活躍するウェアとなりそう。

* * *

アフリカンワックスをモチーフとした太陽の息吹を感じるデザインは、冬の間落ち着いたトーンのウェアばかりを着ていた僕らサイクリストにとって、雪解けの心踊る気持ちを表現するかのような鮮やかなジャージ。
寒さから開放されてもっと自由に走れる春の道を、Farahと一緒に楽しみたいと思います。

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