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Cycling & Fashion Journal for Road Cyclists

【ロードバイク】最初に替えるホイールの選び方と定番8選+α

 

the best wheels 8

ロードバイクを買ってからしばらく経ち、ウェアやビンディングペダルなどひと通りアイテムを揃えて乗り慣れてくると、より楽に速く走れるようにとホイールを変えたくなるタイミングがほぼ間違いなくやってきます。

ホイールは自転車を転がす軸となるパーツなので、乗り味の違いや軽量化の効果が最も実感できる部分。とはいえ、価格は数万円で買えるものからロードバイク本体より高いものまで幅広い選択肢があるので、価格差でどれくらい効果の違いがあるのかがわかりづらく、選ぶのが悩ましいところです。

そこで、最初に替えるときはどのような基準でホイールを選べば良いかという点と、多くのサイクリストが選択肢に入れる定番のホイールについて概要をお伝えするので、はじめてのホイール選びの参考にしてください。

※本記事は2016年公開記事から現状に即して大幅に改訂したものです。

 

少しでも軽く速く走ることができるホイールを手に入れようと思うと、クロスバイクが1台買えるくらいの価格帯がスタートラインになります。
ホイールという鉄の塊に数万円出すという時点で、すでに一般人からすれば理解不能な金銭感覚ですが、ホイールが欲しくなるとそれを自分の中で受け入れてしまうときが自然とやってきます。まずはそれをご理解ください(本記事はそんな「ホイール病」にかかってしまったサイクリストたちへの処方箋です)。

ホイールのグレードと価格帯

ホイールのグレード

最初に替えるホイールの予算として多くのサイクリストが考えるのが、¥50,000前後の価格帯のホイール。このクラスだとアルミホイールのミドルクラスを選択することができます。そしてアルミホイールの中で走行感の違いがしっかり実感できるグレードはミドルクラス以上なので、この予算感に間違いはありません(カーボンホイールは10万円代後半からがスタートラインなので今回の選択肢からは外れます)。

<クラス別価格帯の参考値(アルミホイール)>
・エントリークラス:¥20,000〜¥30,000
・ミドルクラス:¥40,000〜¥70,000
・ハイエンドクラス:¥90,000〜150,000

ただ、あえて最初はちょっと無理してでもハイエンドクラスの価格帯まで候補を伸ばした方が、初めて交換するホイールとしてのメリットは大きくなります。

最初にハイエンドクラスを選ぶメリット

確実に変化が実感できる

ハイエンドクラスだと、ホイールを変えただけなのに巡航・漕ぎ出し・坂道などがかなり速くなるのが間違いなく実感できます。
変化の幅が上位クラスの方がより大きいので、かけたコストに対する満足感が高いことがハイエンドを選択する最も大きなメリットです。 
さらに乗り味も上質になり気持ちの良いライドが持続するので、今までよりも更にロードバイクを好きになれることは間違いありません。
ミドルクラスだと、「なんとなく変わったな」という実感しかわかない場合もあるので、乗り手の感覚次第ですが少しもったいない買い物になる可能性があります。

トータルコストが安くなる

ハイエンドホイールは確かに初期コストが高くつきますが、ミドルクラスを買った場合、1年くらいするともっと速くなるために上位モデルが欲しくなるケースが多々あります。 そこで新しいホイールを買ってしまうとトータルコストは高くついてしまう。

「ホイールを替えればもっと速くなれるかも」と思いながら走るよりも、最初から、これ以上機材アップグレードできないという状態にしておいた方が走りに集中できます。

リセール価値が高い

ハイエンドクラスが欲しいサイクリストは多いので、もし乗ってみた感覚が自分に合わないと感じたら、高い値段で売却しやすいのも良いところです。

売り先は中古ショップでも良いですが、それよりも仲間内で売買し合ったり、メルカリやヤフオクなどを使ったりと、ロードバイク乗り同士が直接やりとりした方がリセール価格は大きくなります。 そのお金を元に別のホイールを試すこともできるので、失敗してもそれほど大きな痛手になりません。

こういった理由からハイエンドアルミホイールをおすすめしてはいるものの、もちろんミドルクラスのホイールから入るのも良い選択だと思います。

ミドルクラスを乗りこなした後に、さらにグレードの高いホイールを選んだとした場合、ホイールをエントリークラス→ミドルクラス→ハイエンドクラスと順番に体験していくことになり、細かな機材に対する違いがわかるようになって乗り味に対する感性が養われることになります。

また特徴の異なる2つのホイールを持っていれば、練習用と決戦用や、短距離用とロングライド用といったシーンによる使い分けができるのも良いところ。 どちらがベストかは、財布事情や自宅の保管場所に応じて検討してください。

 

2. ホイールの定番メーカーと近年のトレンド

さらに最適なホイール選択のために、高いシェアを占める定番メーカーと近年のトレンドも把握しておきます。

定番4メーカー

定番ホイールメーカー

数あるホイールメーカーのうち、シェアの大きさとショップでの入手しやすさから以下の4メーカーが定番となります。

Campagnolo – カンパニョーロ(イタリア)
Fulcrum – フルクラム(イタリア)
Shimano – シマノ(日本)
Mavic – マビック(フランス)

この4メーカーはWebサイトや雑誌のインプレ記事も見つけやすく、自分に合ったホイールがどれなのかイメージしやすいのが良いところ。周りで使っている人も多いので、借りて乗り心地を試こともできます。

また取り扱いショップが多いためメンテナンスにも出しやすいという点も、ホイールと長く付き合っていく上では大きなメリットです。

近年のトレンド:ワイドリム化について

また近年のホイールの傾向として、25cタイヤを装着できるようにワイドリム化(リム内幅の15C→17C化)が顕著となっています。

従来ロードバイクのタイヤは23cが主流でしたが、現在は25cタイヤがプロレースでも一般的に使用されるようになっています。若干重くなるというデメリットはありますが、転がり抵抗が下がり安定性も高まるため、25cの方がオールラウンドに走ることに向いています
個人的にも現在はワイドリムホイールで25cタイヤを常用していますが、23cと比較して安定性が高く重さもそれほど感じないため、良い傾向だと感じています。

上記定番メーカーでもワイドリム化の傾向が2017年モデルから顕著に現れ、シマノを除いた各メーカーは、既存のラインナップを次々と17Cへとリニューアルしました。

そういったことを踏まえ、各メーカーの最新モデルをミドルグレードから順に紹介します。

 

3. ミドルクラスの定番ホイール4選

①【Campagnolo】ZONDA C17 ゾンダ

zonda最初に替えるホイールとしては最も定番のZONDA。迷ったらZONDAにしておけば間違いないと多くのサイクリストに支持されるほど、価格に対して剛性・回転性能・重量のバランスがとれたモデルです。3本のスポークが平行に並んだG3組みも美しいため、見た目から選択されることも多いです。
2017モデルからワイドリム化され、リムもシンプルなデザインに変更されました。

  • 重量 1596g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント26mm リア30mm
    定価 約¥65,000(税抜)

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②【Fulcrum】Racing3 レーシング3

racing3ZONDAとスペックはほぼ同じですが、リム内幅は15Cのままのため少し軽量。またZONDAと比べるとスポークの間隔が拡がった2to1という組み方なので、剛性感はこちらの方が強く感じるかもしれません。
価格はZONDAよりも約1万円ほど高くなりますが、白を基調にしたデザインのホイールはあまりないので、フレームデザインとの相性次第でRacing3が候補に上がります。

  • 重量 1555g(リム内幅: 15C)
    リムハイト フロント25mm リア30mm
    定価 約¥74,000(税抜)

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③【Shimano】WH-RS500

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アルテグラグレード“WH6800”の後継モデルとして6月下旬より発売された15Cホイール(リムハイトが23mm→24mmへ変更)。柔らかいホイールなので乗り味は比較的マイルドになります。劇的な変化というほどの体感は得られにくいかもしれませんが、それでも完成車の重く進まないホイールから低コストで脱却して、少しでも楽にゼロ発進・巡航したいときには最適。

  • 重量 1649g(リム内幅: 15C)
    リムハイト フロント24mm リア24mm
    定価 約¥48,000(税抜)

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④【Mavic】Ksyrium Elite キシリウムエリート

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マビックホイールの特徴は、ハブの回転は他メーカーと比べて渋いが、リムは剛性が高く軽量であるという点。そのため踏み込みに対する反応が良く、加速時やダンシング時に気持ちよさを感じることができます。
またZONDAとほぼ同じ重量ですが、キリエリの方が硬い乗り心地となります。ただ2017モデルからワイドリム化されたため、硬さが緩和されてよりオールラウンドに使うことができます。

  • 重量 1550g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント24mm リア26mm
    定価 約¥94,500(税抜)
  • ※マビックホイールは割高に感じますが、タイヤがセットで付いてくるので実質的には他メーカーと大きな差はありません。

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4. ハイエンドクラスの定番ホイール4選

⑤【Campagnolo】Shamal Ultra C17 シャマルウルトラ

shamal ultra後述のC24が柔らかさ、レーシングゼロが剛性を売りにしているのに対し、シャマルはその中間で万能に走りをこなすホイールとなっています。
カンパニョーロの独特のデザイン美学はホイールにも表れていて、太いエアロスポークとG3組みがとてもかっこ良い。それが回転性の高さやどんなシチュエーションにも対応できる万能性へと結実している、最高級のアルミホイールです。
2017モデルはワイドリム化し、グラフィックが変更されています。

  • 重量 1495g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント26mm リア30mm
    定価 約¥159,000(税抜)

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(シマノ用)

⑥【Fulcrum】Racing Zero C17 レーシングゼロ

racing zeroアルミハイエンドの中では最も定番のホイールで、剛性が高いことでも有名。個人的にも保有していますが、初めて乗ったときのあまりの乗り心地の違いに、ホイールを替えることの影響の大きさを実感しました。

その剛性の高さは、トレーニングからレースまでオールラウンドに対応できる懐の広さにもつながっています。頑丈で取り扱いもしやすいので、スピードを求めるサイクリストにとっては選んで間違いのないホイールです。
シャマル同様2017モデルからワイドリム化され、グラフィックもリファインされました。

インプレ記事も書いているので参考にしてください。
レーシングゼロ インプレッション

  • 重量 1518g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント25mm リア30mm
    定価 約¥130,000(税抜)

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⑦【Shimano】WH9100-C24 デュラエース

wh9100軽量でやわらかいホイールなので乗り心地がよく、高ケイデンスで回すペダリングに向いています。その反面、ダンシングなど強く踏み込むときにたわみを感じることがあります。
見た目も一番シンプルなことから、良くも悪くも個性を表に出さない奥ゆかしいホイールという印象です。

9000系から9100系になった2017モデルは、より加速性能を追求し剛性がアップされました。そのためリムは15Cのままですが、約50g重くなっています。

  • 重量 1453g(リム内幅: 15C)
    リムハイト フロント21mm リア24mm
    定価 約¥145,000(税抜)

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⑧【Mavic】Ksyrium Pro キシリウムプロ

ksyrium proアルミのエアロスポークで組まれたキシリウムPROは、キシエリ同様リムの剛性感が高いものの、同グレードのレーシングゼロと比較するとややマイルドな乗り心地と評されます。そのため脚が疲れにくく、軽量でワイドリム化もされているので、バランスのとれた仕上がりとなっています。
また1本だけ黄色いスポークは、フレームデザイン次第で最高の相性になりそう。

※キシリウムPROには定価の同じ「キシリウムPRO SL」というモデルもありますが、こちらはリム内幅15Cで23cタイヤが装着されているため、より軽量なホイールです(1395g!)。その他のスペックは変わらないので、SLはクライマーに最適です。

  • 重量 1475g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント24mm リア26mm
    定価 約¥140,000(税抜)

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5. “プラズマ電解酸化リム”というアルミ最高の選択肢

シャマル・レーゼロ・キシリウムPROの3つには、リムにプラズマ電解酸化(PEO)処理を施したさらに上位のグレードが存在します。
PEO処理はリムの表面を硬化させることでブレーキの制動力を高めるもので、ドライ時にはさらにブレーキが効きやすく、ウェット時にも効きが落ちにくくなっています。

PEO処理ホイールの素晴らしいポイントはブレーキ制動力だけではなく、その高いデザイン性にあります。
通常のアルミホイールはリムの色がシルバーなので、どうしても全体がぼんやりした印象になりがち(真っ黒なカーボンホイールと比較するとその違いは顕著)。しかしプラズマ電解酸化リムは加工の過程でリムが黒くなるため、カーボンホイールと同様にバイク全体が引き締まってものすごくかっこ良くなります。
価格がさらに上乗せされることになりますが、もし見た目重視で満足感を最大限に得るのであれば、アルミホイールの中では最高の選択肢になります。

【Campagnolo】Shamal Mille C17 シャマル ミレ

shamal mille

  • 重量 1459g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント26mm リア30mm
    定価 約¥170,000(税抜)

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Shamal Mille C17(シマノ)

【Fulcrum】Racing Zero Nite C17 レーシングゼロ ナイト

racing zero nite

  • 重量 1506g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント25mm リア30mm
    定価 約¥151,000(税抜)

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【Mavic】Ksyrium Pro Exalith キシリウムプロ エグザリット

ksyirium pro exalith

  • 重量 1475g(リム内幅: 17C)
    リムハイト フロント24mm リア26mm
    定価 約¥170,000(税抜)

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プラズマ電解酸化リムホイールはほかのメーカーも追随してラインナップしており、代表的なものにVittoriaのElusion NEROやRolfPrimaのVigor Alpha Stealthがあります。
かっこいいホイールが増えていて、見た目にこだわりたいサイクリストたちにとって昨今はとても喜ばしい状況です(モデルによって専用ブレーキシューが必要なのでご注意ください)。

* * *

ホイールは試乗できる機会が少ないので、スペック、インプレ、ショップ店員や仲間の意見などを参考にして、予算と見た目の好みに合わせて選択してください。

もしいくつかの候補で迷ったら、フレームと同じで自分の好きなデザインを選ぶのが一番良い選択だと思います。個人的にも最終的に見た目でホイールを選んできていますが後悔したことはありません(極論、ホイールの特徴に合わせて自分の乗り方を調整すればいい話なので、、)。

「ホイール沼」状態を楽しみながら自分好みの良いホイールと巡り会えることを願っています。