『BOOKMAN』レビュー:極夜の国で生まれた、ハイエンドサイクリストのための北欧ライト。

ナイトライドは、昼間とは違って、いくつもの光と音が交錯する非日常的な雰囲気がある。その時間を楽しむためにライトは欠かせない。
ライト自体の選択肢は多いが、自分のバイクに本当に取り付けたいと思えるようなプロダクトはそれほどないと感じているサイクリストは多いと思う。

そんななか、スウェーデンのライトブランド『BOOKMAN(ブックマン)』の取り扱いがスタイルバイクで始まった。北欧で生まれたライトがどのようなものか。BOOKMANアンバサダーをつとめるTakaとAnnaが、都市の熱帯夜を走りながら各プロダクトを実走レビューする。

モデル

Yukari Anna
Taka@koolt4844
外資系企業勤務。Specialized/MAAP/BOOKMANアンバサダー。さまざまな山々をつないで一度に標高4,000m以上獲得するライドを好み、周囲からは敬意を込めて“変態”と言われ続けている。
Anna@annannanna1002
走ることが大好きで、休みのたびにさまざまな山に遠征。思い立ったら日帰りで磐梯吾妻スカイラインに行くほど行動力に溢れる。道中はずっと喋っている。ジャンル問わず洋楽メインのフェスが好物。

text & photo / Tats@tats_lovecyclist)[PR]

「極夜」の国で生まれたライト

BOOKMAN』は、2007年にストックホルムに暮らす2人の友人によってスタートしたライトブランドだ(日本ではスタイルバイクが2024年から取り扱い開始)。

スウェーデンは、冬の日照時間が数時間ほどになり、北極圏の街になると24時間暗闇が続く「極夜」がある。そのため安全意識が非常に高く、製品に求める品質も自ずと高水準になる
またIKEAがそうであるように、スウェーデンや北欧のプロダクトには、シンプルさ、機能性、ミニマリズムが備わっている「スカンジナビアンデザイン」が息づいている。

だからBOOKMANは、単なるセーフティギアに留まらず、サイクリストや都市生活者が、暗闇でも安全に、スタイリッシュに移動できるような製品を提供することを目指している。

機能製品に込められた遊び心にワクワクする

BOOKMANの製品ラインナップには、ライトだけでなくリフレクターやステッカーも含まれ、視認性を高めるだけでなく、使うときにワクワクさせてくれるようなデザインが特徴だ。今回はその中でも中核となるフロントライトとリアライトにフォーカスする。

 

BOOKMANを代表するモデル『Volume-800』

Volume-800(¥16,500)

フロントライト『Volume-800』の明るさは、最大800ルーメンの5段階調整。ビームパターンは点灯/点滅の2パターンが搭載されている。

無駄のない上質なフォルムが目を惹く

洗練されたシルエットにマット仕上げのボディ。「明るければ良い」という機能優先ではなく、スタイルにもフォーカスしたプロダクトであることが伝わる。

印象的なグレーの「ボリュームダイヤル」

Hi-Fiオーディオから着想を得たという“Power Wheel”(特許出願中)は、ステレオの音量を上げ下げするように、ライトの明るさを5段階で調整できる。

カチカチと回す感触は、引っかかり具合が絶妙で心地よい。シューズやヘルメットのように、ダイヤルを回してギアをセットアップすることに慣れたサイクリストにとって、このダイヤルは最も直感的なインターフェースだと感じる。

「これまで使ってきたどのライトよりも操作しやすい」とTakaは語る。ライド中に確実に操作できるし、点灯・点滅の切り替えはボタンでワンタッチ。

楕円形のビームはドロップバー下の死角まで照らす

USB-C充電式の18650リチウムイオン3200mAhバッテリー。別売の予備バッテリー(¥5,060)を使えば夜通しのライドにも対応できる。

Volume-800の稼働時間

明るさ(ルーメン) 点灯モード
稼働時間 (hrs)
点滅モード
稼働時間 (hrs)
800 3 6
400 5 11
200 11 12
80 17 35
40 35 120

一度に300km以上のライドを好むエクストリーム気質のTakaは、BOOKMANのライトで夜の峠を何度も越えてきた。

ガーミン&GoPro対応マウントが付属し、あらゆるバイクにスマートに装着可能(ハンドルバー用のマウントも付属)

「これまではあえて自分から選ぶようなライトがなかったけれど、BOOKMANは別だった。デザインと使い勝手で、はじめて欲しいと思えた」とAnnaは言う。Tarmac SL8に試乗してすぐに購入を決めたAnnaが、BOOKMANを触った瞬間にも同じように「これを使いたい」と思った。

ライドの合間におしゃべりしすぎて日が暮れてしまうことが多い彼女にとって、ライトは不可欠な存在だし、それが心躍るプロダクトならなお頼もしい。

Volume-800スペック

Volume-800カラバリ
明るさ(5段階) 800/400/200/80/40ルーメン
駆動時間 点灯モード: 3〜35hrs
点滅モード: 6〜120hrs
カラー 全3色
重量 130g
防水 IPX5
価格 ¥16,500

Volume-800を購入する(公式サイト)

 

コンパクトなリアライト『Block Light』

Block Light Rear(¥3,960)

存在感を限りなく抑えるコンパクトなサイズ感で、それでいて装着が手軽なリアライト『Block Light(ブロックライト)』。
リアライトの本体は往々にしてあまり目立ってほしくないものだが、Block Lightはシートポストの側面に巻き付けるタイプなので、横からバイクを見たときにほとんど存在を主張しない。

取り付けは本体と一体化したゴムバンドで巻き付けるだけ

最大光量は50ルーメンあるので、後方車両からの視認性は高い。点灯モードは4種類あり、朝夕の薄明りからナイトライドまで、環境に合わせて選択できる。

「カラバリも多いから、通勤バイクで派手な色のライトを組み合わせても可愛い」と、都内をクロスバイクで移動することの多いAnnaは言う。

持続時間は最大25時間(ローモード時)。充電はmicroUSB端子となっており、Type-Cではない点にはやや注意が必要だが(順次Type-Cへ移行中)、通勤・通学用としては十分以上のスペックと言える。都市のライフスタイルに自然と馴染む存在だ。

Block Light(リア)スペック

Block Light Rearカラバリ
明るさ(2段階) 50/14ルーメン
駆動時間 点灯モード: 1.5〜5hrs
点滅モード: 3〜25hrs
カラー 全8色
重量 12.5g
価格 ¥3,960

Block Lightを購入する(公式サイト)

 

美意識を持つすべてのサイクリストに。

ミドル〜ハイエンドグレードのバイクに乗るサイクリストの多くは、機材に対して“コスパ”ではなく“美意識”を持っているだろうと思う。ホイール、ボトルケージ、シートポストなど、あらゆるプロダクトに機能とデザインの調和を求める。
だからライトも、ただ安くて明るければいいというわけではない。

これまでのライトは、明るさや稼働時間、軽量性などの“性能”を中心に設計されてきた。美しさは後回しにされ、バイクの美学にあまりそぐわないまま、必要だから取り付けざるを得なかった。

BOOKMANは視認性や操作性といった基本性能を押さえながら、プロダクトとしての造形美に妥協がない。自分だけのバイクに馴染みながら、夜の道で確かな存在感を放つ。
夜に駆けるすべてのサイクリストにとって、BOOKMANは新しい選択肢となる。

BOOKMANプロダクト一覧を見る(公式サイト)

text & photo / Tats@tats_lovecyclist
[PR]提供 / STYLEBIKE, Inc.