KPLUS『Neon Nexus』レビュー：洗練されたウェアの国内展開がはじまる。

ヘルメットブランドとして知られる台湾の「KPLUS」から新たにアパレルコレクションが登場。日本国内でも8/9から発売開始となった。
『Neon Nexus（ネオンネクサス）』と呼ばれる本シリーズがどのようなものか、詳細にレビューする。

モデル


Anna（@annannanna1002）走ることが大好きで、休みのたびにさまざまな山に遠征。思い立ったら日帰りで磐梯吾妻スカイラインに行くほど行動力に溢れる。道中はずっと喋っている。ジャンル問わず洋楽メインのフェスが好物。	Masanaga（@masa_caddondale10）千葉県在住。長身を活かしたスタイリングでシンプル&クリーンな着こなしを好んでいる。運転も好きで、ドライブ&ライドを堪能しながら千葉のカフェやグラベルロードを開拓している。

text & photo / Tats（@tats_lovecyclist）

Contents

都市と人が目覚める瞬間を描く
Neon Nexusジャージ
Neon Nexusビブショーツ
綺麗なシルエットが生む都市の世界観

都市と人が目覚める瞬間を描く

KPLUSが『Neon Nexus』コレクションで描いたのは、夜明け前の都市の強い光（Neon）とライダーが交差する接点（Nexus）。サイクリストは往々にして早起きであり、薄暗い夜明けに走り出して、サイクリストと都市の光がつながる全世界共通の世界観が落とし込まれている。

ジャージ3色、ビブショーツ3色、NOVAヘルメット2色から成るコレクション

KPLUSのアパレルは昨シーズンから展開されていたが、本コレクションのつくりはまったく別物であり、洗練されたスタイルへ大幅にアップデートされている。

Neon Nexusシリーズのロゴは、いつものブロック体ではなく手書きのような筆記体。幾何学模様が支配するジャージの中に、あえて人の痕跡を残すような柔らかさが含まれている。それは、無機的で構造的な都市の中に、人の温度が入り込むような現実のバランスを投影させているように感じられる。

Neon Nexusジャージ

Neon Nexusジャージメンズ | ウィメンズ（¥24,970）

Neon Nexusジャージは、遠目には洗練された都市の表層のように静かだが、近づくと細部に動きがあるようなデザイン。

ホワイト、ブルー、ピンクという異なる配色も、同じ構造の幾何学パターンが使われていることで一体感が生まれており、都市の多様性と秩序を同時に表しているかのよう。

男女ともに非常にタイトな設計が特徴的。より身体に沿うフィット感が得られ、ラインを綺麗に見せてくれる。

Masanaga（180cm/64kg）はXSを着用。少し緩めに着るならSもありだが、コンクリートジャングルをクールに駆け抜けるNeon Nexusのイメージを取り入れるならタイトなサイズが良いと判断した。タイトでも伸縮性があって身体にフィットする。

Anna（160cm/48kg）はXXSを選択。最初はかなり細身で戸惑いはあったが、慣れると身体にすっと馴染み、このフィット感以外は考えられなくなっている。

サイドにはメッシュを配置

イタリア製のしっかりした生地は、春〜秋のライドに最適な厚み。真夏には少し暑いが、それも密度のある生地による安心感とトレードオフとなる。

背面ポケットはやや高めの位置に配置され、短めの丈と合わせて視覚的に間延びせずスタイリッシュ。収納力も十分で、ファスナーのサイドポケット付き。

ロゴは光を反射し、Neon Nexusというコンセプトを象徴的に示すパーツとなっている。

適正サイズを選んでも生地の余りが出る前作から大幅にアップデートされ、よりタイトに綺麗なシルエットで着られるようになった本作は、ほかのハイブランドと並べても遜色ない仕上がりになっている。

Neon Nexusビブショーツ

Neon Nexusビブショーツメンズ | ウィメンズ（¥28,600）

Neon Nexusビブショーツは、ジャージとの視覚的な一体感と機能性を両立している。
Masanaga（180cm/64kg）はS、Anna（160cm/48kg）はXXSを着用。ともに腿周りの圧着は自然で違和感がなく、肩紐の幅も広く食い込みを感じさせない。前作と比べると明確なブラッシュアップが施されており、長時間のライドでもストレスなく着用できる。