
好調な上海のクラブハウス
英国のプレミアムサイクリングウェアブランド『Rapha』が、財務損失の拡大を受けて「組織再編案と正式な協議プロセス」を進めることを発表した。同時に2024年に就任したCEOのフラン・ミラーが辞任を表明している。
Raphaが23日に発表したプレスリリースによると、売上高はFY24(2025年1月26日締め)の9,600万ポンドからFY25(2026年1月25日締め)の8,900万ポンドへと、700万ポンド減少した。
EBITDA(利払前・税引前・減価償却前利益)ベースの営業損失は前年の260万ポンドから560万ポンドへ拡大。営業損失は前年度の1,720万ポンドから2,120万ポンドへと膨らみ、9年連続の赤字となった。
なお、昨年の説明では、Raphaの年間損失の大部分は減価償却によるもので、年間約1,000万ポンドの損失要因となっている。
こうした状況でRaphaはプレスリリースで次のように説明している。「これらの数字は、ブランド、製品品質、サイクリングコミュニティ、カスタマーエクスペリエンスへの投資を継続し、割引やプロモーション依存を減らすという意図的な判断を反映したもの。長期的にビジネスを強化する選択である」
今期の初期兆候として、主要地域および既存クラブハウスでの売上成長、プロモーション日数の削減、新規顧客獲得数の増加が見られるという。RCCの会員数も成長軌道に戻り、年初来で18%増加している。
新しいクラブハウスコンセプトも好調で、上海店はグローバルクラブハウスネットワークの中で最も高い集客数を記録。米国ベントンビル店は新規顧客が前年比31%増となった。顧客生涯価値も伸びており、最高峰パフォーマンスレンジ「Pro Team」における製品イノベーションが売上に寄与している。
しかしながら、財務状況を受けてブランドの将来を確保するための「重大な変更」が計画されており、その第一弾がミラーの退任となる。
プレスリリースでは「組織再編案と、影響を受けるチームメンバーとの正式な協議プロセスを実施する」と説明。「必要な変更と考えているが、関係する同僚への個人的な影響も認識しており、軽々しく判断したものではない」としている。
Raphaは、小売大手ウォルマート創業者の孫にあたるスチュアート・ウォルトンとトム・ウォルトンの兄弟が所有している。スチュアートは次のようにコメントした。
「兄と私は9年間Raphaのマジョリティオーナーを務めてきた。ブランド、製品、そしてRaphaが象徴するものを愛しており、この会社を特別なものにしてくれた人々に深く感謝している。Raphaへの信念は変わっていない。サイクリングが世界をより良くする力、そしてその考えを推進するRaphaの独自の役割へのコミットメントを維持する。ブランドの長期的な未来に自信を持ち、Raphaが目標を達成できるよう支援していく」
ウォルトン兄弟という盤石なサポートのもと、成長軌道に乗るために模索し続けるRapha。
Raphaに関して1月に記事を書いたが、そこからウェアも刷新され、プレスリリースにあるようなポジティブな要素も見えている。ニュース自体はショッキングな見出しだが、組織再編を受けてRaphaの未来はまだ続いていると信じている(そうでなければ我々のサイクリングの未来は?)。
















