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text: Mei(@meisan_no_yakata)
photo: Tats & Ryuji
ロードバイクに乗って、景観を楽しみに行く。
秋冬シーズンによい景色を目指して走るとなると、その道のりはキツい登りや厳しい寒さなど、過酷なものが含まれてしまいます。
そういった過程を越えて、辿り着いた先の景色を楽しむライドに必要なのは、愛車と、一緒に走る仲間と、そして機能的なウェア。
私たちはこの日、秋の景色をめいっぱい楽しみたくて、Café du Cyclisteを着て東京のヒルクライムコースを走りました。
*本レビューで使用するウェアはCafé du Cycliste提供のものです。
1. 東京の絶景を目指して
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朝早く、武蔵五日市に集合。そこから都民の森を目指して走ります。
都民の森は全長約20km平均斜度3%の長く続くヒルクライムスポットです。この日は秋晴れのため、気温も11月にしては暖かめ。ヒルクライムとダウンヒルでどう体感温度が変わってくるかが気になるところです。
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実はずっとやりたかった「Café du Cyclisteライド」。
Café du Cycliste(以下CDC)のウェアは「生地で遊ぶ」という表現がぴったりなほど、ほかのブランドでは滅多に使われないような生地で機能的に仕上がっています。だから、たとえハードなライドでもふわっと抜け感のある雰囲気が出るんです。
私は去年から秋冬ウェアはCDCでまとめることが多く、少し強度の高いライドとチルできるカフェを組み合わせた“ひと山ひとカフェ”ライドをしていました。
その経験から得ていた充実感を、ウェアも含めて仲間と共有したいと思っていたので、今日みんなでCDCを揃えてて走ることにワクワクです。
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それでは、いってきます。
2. ラフでありながら、力強い登り
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長い登りセクションに入りました。
都民の森は、アップダウンはありながらも緩やかな斜度を永遠登っていく感覚。長いなぁと思う反面、じっくりと景色の移り変わりを感じることができるので、ヒルクライムを堪能できます。
エイドリアン
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私が今シーズンのCDCウェアで一番気に入っているのが、この七分丈ビブ「エイドリアン」。
ニーウォーマーをしているかのように見えますが、別々のものではないので履き心地にストレスがないんです。ウォーマーをした際にゴムでムチっと見える線がなく、スラリと履きこなすことができます。
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膝下の薄いグレー色のアクセントが、ニーウォーマーを履くのとはまた違って可愛らしい。
このアクセントは、デザインだけでなく、機能面も含めて考えられています。膝上はサーマルライニングで暖かく、膝下は風を通しやすい生地。膝裏って汗をかきやすいので、こういう機能はありがたいものです。ヒルクライムで体が暑くなっても、ちょうど良い温度感。
※着用サイズ:ウィメンズS(167cm/ウエスト64cm)
ゼリィ
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Tatsが身につけているジャケット「ゼリィ」は、パーカーを羽織ってきたかのようなラフさ。
でもそんな見た目とは違って、“ハードな走行と冒険心を念頭においてデザインされた”らしく、ヒルクライムのように高強度な走りにも対応できるよう機能的なつくりになっています。
この長い登りセクションでもTatsが快適に登り進めれらたのは、メッシュライニング、保温素材、テクニカルアウターファブリックの3層構造によるもの。生地が的確に組み合わされて、汗がしっかり出るようになっています。
※着用サイズ:メンズXS(177cm/胸囲86cm)
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さて、あと一息!
3. そのデザインはひとつの機能
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全長20kmの長い登りを終え、都民の森登頂後は定番のお団子ですね。甘い団子を頬張りながら少し休憩です。
落ち着いた色を合わせてきたので、ウェアと落ち葉との色味がマッチするのが素敵。
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さらに走って、見晴らしの良いところに。
この絶景を見るために走ってきた!
この景色、東京なのか…とぼんやり。日頃の街の喧騒を忘れさせてくれるひとときです。
絶景と共に一休みした後は、再び都民の森方面へ戻ってダウンヒル。
マーガレット
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左肩のワッペンが可愛いジャージ
タオル生地のようなメリノジャージ「マーガレット」は、秋冬に活躍する暖かいジャージ。締め付け感のないスリムフィットで、シルエットはカジュアルです。
防風素材ではありませんが、ダウンヒルをしていて、これだけでもだいぶ暖かい。もう少し寒さが厳しくなった場合は、ジレを一枚上に着ればOK。メリノウールの柔らかい肌触りと快適性を感じました。
※着用サイズ:ウィメンズS(167cm/胸囲85cm)
アデル
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メンズのウィンタービブ「アデル」は肌に馴染みやすい生地でできた、裏起毛の暖かいビブ。丈が少々長くなっていて、長く続くダウンヒルでも寒さから守ってくれます。
Tatsはこれにニーウォーマーを重ね着。長くハードなライドの時は、ロング丈よりもウォーマーなどを組み合わせる方が走りやすいとのこと。
アデルは秋冬に長く着用できるので、1枚持っておくと便利なビブです。
※着用サイズ:メンズXS(177cm/ウエスト76cm)
4. 自然あふれるカフェへ
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ダウンヒルを終え、向かった先は森の中に隠れたカフェ「ハイイロチョッキリ」さんへ。
ここはキャンプサイトも併設されていて、自然豊かなカフェになっています。事前に行く旨を連絡しておくとバイクスタンドを用意してくださるなど、サイクリストにも優しいのがうれしい。(行くまでの坂は優しくないです。笑)
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可愛い小窓からお弁当を頼みます。
都会的なカフェだけでなく、こういう自然が多いオープンテラスのカフェにも馴染むCDC。やっぱり良い。
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「ゼリィ」のフードは、休憩時の寒さから身を守ってくれます。バイクから離れたときも、キャンプジャケットのようなフードがこういうカフェにすごくマッチする。
タイトなフードがきゅっとなって可愛いです。
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また、収納力も抜群なのがゼリィのポイント。
必需品の収納に最適な大きめのオダックスポケット、3つのカーゴポケット、背面にオーバーサイズのドロップポケット、小物収納用のファスナー付きチェストポケットなどがついています。何を入れようか迷ってしまうほど。笑
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外で食事をすることもできますが、可愛いログハウスがあったので、そちらを使わせていただくくことに。
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ライドお疲れさまということでノンアルコールビールで乾杯!いつものようにコーヒーとかじゃなくて、これはこれで良いかもしれない…!
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良い景色を見た後に、自然あふれる素敵なカフェでご飯を食べる。
サイクリングの醍醐味とはこういうことだな、としみじみ感じるライドでした。
5. サイクリストの楽しみを包み込むウェア
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駅前から山へカフェへ、どんなロケーションも彩りを与えてくれるCDCのジャージ。
その本質は、ただお洒落として魅せるものだけではなく、私たちが大切にする「サイクリストとしての楽しみ」───汗をかきながら少し追い込んだり、仲間と気持ちを共有したり、美味しものを食べたり、といったあらゆるものを尊重して、包み込んでくれるウェアであるということ。
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さらに、それだけ機能的であることを表にわかりやすく見せるのではなく、さらっと可愛いデザインで魅せてしまう。
それはCafé du Cyclisteだけにしかできないワザなんだなと、今回のライドで改めて感じました。
今回レビューしたウェア
text: Mei(@meisan_no_yakata)
photo: Tats & Ryuji
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