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車と自転車が好きだ。
僕らは車が好きだ。自転車が好きだ。アクセルを踏むこと、クランクを回すこと。性質は違うけれど、前へ前へ進むことは同じで、その感触や爽快感が、僕らの情熱を形づくる。道の上で好きなだけ自由を与えてくれる。そしてライフスタイルを豊かにしてくれる。
今回は、ラブサイメンバー8人の愛車を紹介。それぞれのスタイルを参考に、車×自転車を楽しんでいこう。
Edit & Photo / Tats(@tats_lovecyclist)
Contents
ROVER MINI Cooper 95年式
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街中で見ると目で追いたくなるクラシックミニは、代々のオーナーが自転車乗りという特別な一台。前オーナーはRikuのサイクリスト仲間で、引っ越しによって手放すと聞いて初めてのマイカーとして受け継いだ。
モデル自体は95年の最終期だが、初代オーナーが 80年台のMK2を再現するべく、ATをツインキャブのMT4速に変更。カラーもMK2以前にしかないツイードグレーにリペイントした。シートやメーター、内装も当時ものにして、フェンダーレスにもしているため、乗り心地と見た目がよりクラシカルな80年代のミニになっている。ここまで聞くと燃費が悪そうに聞こえるが、軽量なボディのお陰で街乗り燃費12km/Lと、意外に燃費が良い。
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全て現代の車と違って単純な構造なので、自分で直せるところも多い。トランクドア(→)を支えるワイヤーや鍵も、自分で直した。そういう所も含めて、車というより世話をかけてあげるペットのような存在
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トランクを空けたところ(←)に、前オーナーと一緒に撮った写真を飾ってある。この車に受け継がれるストーリーを感じられる
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キャリア(→)は「THULE square Bar(ベースキャリア)」 と「THULE ProRide591(サイクルキャリア)」を使用し2台積載。両輪を外せばトランクにもう一台入る
旧車なので維持費はやはりかかってしまうが、それを差し引いてもベリーグッドな要素がこの車には沢山詰まっている。自転車と組み合わせるとどちらも楽しめる今のカーライフが最高だ。
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オーナー | 購入時期 |
Riku @rikuchan.jp |
2023年5月 |
お気に入りの行き先 | |
ロードレースやシクロクロスの地方大会 |
RENAULT Mégane R.S.
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Masanagaにとって憧れの車だったルノー メガーヌRS。中学生の時にメガーヌのトミカを買って以来焦がれていたが、大人になって夢を叶えた。MT車、ハッチバック、広い荷室などの希望条件が揃った車で、さらにカスタムしたいパーツが元々付いていた運命的な一台。元オーナーと購入前に知り合ったが、彼はメガーヌを売ってメガーヌを買う変態だった。
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車内にメガーヌのトミカを置いている(←)。中学生の時の自分に「夢が叶った」と伝えたい / 自転車は車内に積載(→)。1台なら後席倒してそのまま、2台なら前後輪外して入る
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スポーツカーらしいシートやコックピット
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曲線のみで構成されたメガーヌはグラマラスな印象。FFなのによく曲がる
ニュルブルクリンクにおいてFFの中で元最速の車。パワーがあるだけでなくコーナーがとても楽しい。少し古いので調子が悪かったり、ボディのチリが悪いところもあるけど運転するとそんなことも忘れてしまうくらいのドライビングプレジャーを感じさせてくれるし、ちょっと上手くいかないくらいが愛着を持てる。
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PNSのジャケットはメガーヌとお揃いの色
ルノーのコミュニティは狭く、そこでの情報交換が楽しい。話しかけると大体知り合いの知り合いだったりする。自転車乗りも多いので、相性がいい車なのだと思っている。
オーナー | 購入時期 |
Masanaga @masa_caadondale10 | 2023年7月 |
お気に入りの行き先 | |
千葉南部 |
F60 MINI Cooper D Crossover
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Ryosukeは2年前に娘が生まれて、所有していた3ドアのF56 MINI Cooper Sでは乗り降りが大変なため、5ドアに乗り換えた。
もともと乗っていた3doorの遊び心のある内装デザインと可愛らしい顔が大好きだったので、次もMINIにしようと決めていた。家族が快適に乗ることができるモデルとして5door, Clubman, Crossoverが候補にあり、ルーフキャリアを載せた姿がしっくりきたCrossoverに決めた。
SUVでありながら丸みのある曲線を取り入れていてゴツすぎない。Crossover専用カラーのセージグリーンは自然の中にも街中にも馴染む。
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キャリアは「THULE Wingbar edge(ベースキャリア)」と「THULE UpRide(サイクルキャリア)」を使用。
UpRideはホイールを挟む固定方法なのでカーボンフレームでも心配が少なくおすすめ。ダウンチューブを把持するタイプと比べて少しゴツい印象になるため、購入前に載せた時の見た目のバランスをシミュレーションしたほうが良い。
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MINIのインテリアはRover MINIの時代へのリスペクトから、丸いタコメータをイメージしてナビやボタン、ドアハンドルなど随所に丸を基調としたデザインを採用している。また、エンジンスタートやアイトリングストップの切り替えなどはトグルスイッチになっていて目に楽しい。運転したくなるような遊び心のある仕組みがたまらない。
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後席にはベビーシートを常設(→)。キャリアがあるからライドのときに取り外ししなくて良い
車は自転車の楽しみ方を広げてくれる最高の相棒だ。
たとえば都内から山の方へ行こうとすると、スタート地点に到達したころにはもうお腹いっぱいなんてことがよくある。輪行も良いけれど、電車の混雑を心配したりコインロッカーを探したりと、小さな不便の積み重ねに腰が重くなる。車ならコースのいいとこどりで走れるし、着替えを積んで帰りに温泉に寄ることだってできてしまう。
親になり、趣味に充てる時間を捻出するために試行錯誤する日々だが、そこに車が大きな役割を果たしてくれている。
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オーナー | 購入時期 |
Ryosuke @r_miki1991 | 2022年1月 |
お気に入りの行き先 | |
武蔵五日市,千葉,矢野口(ライド後に家族を迎えに行くとき) |
LAND ROVER Defender X-Dynamic
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Golf 5 GT → R55 MINI Cooper S CLUBMAN → Golf 7 GTI Clubsportと乗り継いできたRokutoは、昔からイギリス車への憧れが強く、いつか乗りたいという気持ちがあった。
これまでの車は、運転して楽しい、かつ実用性のある車だったが、東京で生活するようになってから渋滞が多く気持ちよく走れる道も減ってしまったので、アイポイントが高く快適に移動ができ、荷物(基本的には自転車基準で)を載せた上でどれだけ人が乗れるかを重視してディフェンダーをセレクト。
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注文時は完全オーダー制だったためインテリアやエクテリアを細かく決めた。ブラック基調にしつつ、カーキのツートンインテリアとアクセントにウッドパネル。サンルーフ付きなので、車内が常に明るく、開けると柔らかい風で気分転換できて最高。
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インテリアリアビューミラーはデジタルミラー。物理ミラーから変わった際は、目の焦点調整に違和感があったが、慣れると視野も広くトランク等に荷物満載にしても後方確認をしっかりできる
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リアヒッチキャリアは「THULE EasyFold 9032」で2台積載可能。サイクルキャリア選びがなかなか難しくて
相当苦戦したが、最終的にこのモデルに落ち着いた
昨年初めて新幹線輪行をして、車との差を実感した。車で行ければ、自転車に乗らないときの行動と荷物に対して自由の幅が広がる。1泊2日だとして、どちらかの日が雨でライドできなくても、観光地へ移動することもできる。あるいは2日とも自転車に乗ったとしても、ライド後に自転車や着替えなどの荷物置き場を気にすることなくお風呂に入ってから帰ってくることもできる。渋滞だけがネックだけれど、自由度はまったく別モノだ。
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オーナー | 購入時期 |
Rokuto @rokuto521 |
2022年6月 |
お気に入りの行き先 | |
長野、山梨 |
Edit & Photo / Tats(@tats_lovecyclist)