アフターケアまでがロードサイクリング。
僕らは走り終わると、Stravaに走行データをアップしたり、Instagramに写真を上げたり、SNSをチェックしたり、習慣的にそういったことへと時間を割きがち。
それ自体に何か問題があるわけではありませんが、もしかしたら引き換えに、ライドで痛めつけられた脚をいたわってあげる時間が欠けてしまっているのかもしれません。
家に帰るまでではなく、帰って体をケアするまでをロードサイクリングの一連の流れにすることで、僕らはライドを適切な状態で終え、流れるように明日繰り出す道へとつなげることができます。
アフターケアを効果的なものにするために、僕にとっては「イナーメ」のリカバリーツールがもう手放せないものになっています。
1. アフターケアが脚をつくる
僕も含め、多くのロードサイクリストは、自身が速く走れるようになることに強くフォーカスします。そのためにかなり体を酷使することもあり、常に筋肉痛だったり疲労感がないと逆に不安になるほどストイックな精神を持つのがサイクリストという人種。
そうやって体にストレスを与え続けられることは素晴らしいポテンシャルですが、ケアをしない限りはダメージが蓄積されていくもの。
特に脚の筋肉は、体のほかの筋肉と比べるとボリュームが多いため、肩や腰まわりと比べると、疲労が表に出づらい屈強な部分。
そのため、走り慣れているサイクリストは、脚が疲れていても走り続けられるので、なかなか体のケアまで気がまわらないことが多いと思います。
でも脚にだるさや筋肉痛が現れているときは、筋繊維が充分に破壊されて、ほかの部位以上に疲労が相当量貯まっているということ。
筋肉を正しい状態に
ライド後に行うストレッチやマッサージは、そうやって酷使したことで固く萎縮した筋肉を「元の柔らかさに戻す」ことが目的。
柔らかく雑味のない筋肉(ニク)へほぐしていくことで、今日の疲れを取り除きながら超回復を促し、次のライドに更にたくましいコンディションで望むことができます。それは強い脚をいち早くつくるための最短ルート。
全身のバランスを保つ
もうひとつ僕がアフターケアをする上で強く意識しているのが、体全体のバランスについて。
下半身の筋肉は体全体の筋肉の70%を占めるため、特にサイクリストが多用する太ももまわりの筋肉(大腿四頭筋)のコンディションは上半身に大きく影響します。
ここが凝り固まった状態だと、骨盤から上がその筋肉に引っ張られて体の歪みを発生させる原因に(僕自身これが原因でよく肩こりに悩まされます)。
僕らはサドルから降りたときも正しい体の状態であるべきで、そのためには脚全体の筋肉をほぐして上半身に影響を与えないようにすることを強く意識します。
2. イナーメで筋膜リリースを習慣に
ライド後のケアの中で気に入っているのが、仲間に教えてもらって始めたイナーメのリカバリーツール──3種類のアロマオイルと、メタルリリースボールを使ったマッサージ。
時間がないときのアフターケアはストレッチだけで済ましてしまうこともありますが、シャワーで身体を流したあとはリカバリーツールを使ってできるだけ丁寧にマッサージを行うようにしています。これをやるとやらないでは、脚のコンディションがかなり違う。
3種類のオイルを使い分ける
マッサージと併用するオイルは、用途によって使い分けていきます。
1.リカバリー ピンク
強度の高いライド前夜に使うもの。
ライド前のマッサージはあまりほぐし過ぎると力が入らなくなってしまうため、血液循環が良くなる程度を目安に、適度な圧力でやっています。一度入念にマッサージしたら、翌朝全然力が入らなくて失敗したことがあり。。
成分 | 効能 |
ホホバオイル | ・皮膚や筋肉を柔らかくする |
ゼラニウム | ・自律神経やホルモンバランスを回復 ・ストレス解消 |
スイートマジョラム | ・鎮静作用 ・筋肉のこりや痛みをほぐす |
パルマローザ | ・免疫力の向上 ・鎮痛作用 |
サンダルウッド | ・クールダウン |
2.リカバリー グリーン
通常のライド後に使うもの。休足日にも使えるので、オールラウンドに便利なオイルです。
ウッド系にミントが混ざった爽やかな香りがとてもリラックスできます。
成分 | 効能 |
ホホバオイル |
・皮膚や筋肉を柔らかくする |
サイプレス | ・免疫力の向上 |
シダーウッド | ・強壮作用 |
ペパーミント | ・爽快感 |
ラベンダー | ・クールダウン ・緊張の緩和 |
イランイラン | ・鎮静作用 |
3.リカバリー イエロー
激しく追い込んだライド後に使うもの。割といつも追い込みがちなので頻度高め。
柑橘系の酸っぱさがすこし混ざった香りで、気分がファーッとします(なぞ)。
成分 | 効能 |
ホホバオイル | ・皮膚や筋肉を柔らかくする |
グレープフルーツ | ・クールダウン ・不要な水分の排出 |
オレンジスイート | ・消化器系の改善 |
ティーツリー | ・強力な抗感染作用 |
ベチパー | ・クールダウン |
オイルと香りで包み込む
まずはその日使うオイルを選びます。それほど疲労が強くない日は、グリーンをセレクト。
手のひらに少量出して、片足ずつ塗っていきます。
全体にオイルが浸透するように、薄く、広く伸ばしていきます。オイルは浸透力が高いので、ベタベタになるほど塗る必要はありません。
塗っているときが一番アロマの香りが漂い、気分が一気にリラックスモードに切り替わります。ふぅ。
ちなみに僕も含め、すね毛の濃い男性は、毛にオイルが吸い取られないように予め処理しておくことをおすすめします。冬場は伸びっぱなしになりがちですが、年中ツルツルのサイクリストになるのです。
メタルボールでアイシング&筋膜リリース
オイルをまんべんなく塗ったら、メタルマッサージボールで身体をほぐしていきます。
ステンレス製のボールには内部に保冷剤が入っているので、冷凍庫で凍らせておくことで同時にアイシングすることも可能。ただ冬場は何もしなくても充分冷たいので、身体を冷やしすぎないようにそのまま使います。
心臓から遠いふくらはぎからスタートし、気持ち良いと感じる範囲でぐりぐりと筋肉の上を転がしていきます。
このマッサージで行う「筋膜リリース」は、筋膜(筋肉の表面を覆う薄い組織)が運動負荷によって筋肉に癒着して固まっている状態を解きほぐしていくもの。
筋膜が固いままだと筋力低下や疲労蓄積に繋がるので、メタルボールで筋膜を動かして筋肉が正常に可動するように柔らかくしてあげます。
いずれの部位をやるときも、全体をまんべんなくやるのではなく、リンパの流れがよどみがちな関節付近を重点的に転がすと、早く全体がほぐれてくれます。何事も効率的にやるのが大事。
ペダリングで使った筋肉だけでなく、ロードバイクの姿勢を維持するために使う腕周り、胸筋、肩なども合わせてほぐしておきます。
これだけの流れで、さくっとやれば3〜5分くらいでアフターケアが終了。
実感できる効果
オイルの効果
・高揚していた気分が香りで落ち着く
・メタルボールの滑りがよくなる
・肌が潤いとってもなめらか…
メタルボールマッサージ後の効果
・直後に脚がすごく軽くなる
・マッサージ後の睡眠の質が高まる
・翌日の脚の「重み」や筋肉痛が軽減される
脚の重みだけでなく睡眠の質も改善し、特に目覚めがスッキリ。
3. そして、体のコンディションを定期的にチェックする
ロードサイクリングを続けていく中で、自分の体が今どういう状態になっているかを知ることは、常に「あるべき体の状態」へ向かうために必要なこと。それは筋肉の状態だけでなく、体全体のバランスもそう。
僕はセルフマッサージと合わせて定期的に整体に通っていますが、通い始めた最初の頃はロードバイクによって体のバランスがひどく崩れているということがわかりました。
肩が巻き込み、首が前に倒れ、骨盤がずれている、かなり悪い状態。鏡で自分の立ち姿を見てなんとなくわかっていたことですが、明確に指摘されることはかなりショックなことでした。
崩れてしまったバランスを取り戻すためにかかる時間は、そこまでに費やされた時間と同じくらいかかります。
できるだけ早く専門家の整体師に体を診てもらい、体のバランスを客観的に知る機会を得ることは本当におすすめ。ある日突然体にガタが来るようなリスクを抑えることができます。
持続的な強さを手に入れるために、しっかり走り込む→イナーメを使ってセルフマッサージ→整体による定期的なバランスケアというフローで、いつも体を正しい状態に持っていく意識を向け、ロードバイクと日常のバランスを上手に取り持っていきます。
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