先進ブランドの次のステージ。
グランツールで活躍した元プロ選手であるヴェリトス兄弟が立ち上げた『Isadore（イザドア）』。数あるブランドの中でも、デザイン、マーケティング、製造方法など、あらゆる方向から先進的な取り組みを行っており、これまでずっと強い存在感を示してきました。
そんな中イザドアは、2023年にロゴやラインナップを刷新し、大胆なリブランディングを行います。新しくなったスタイルがどのように変化しているか、Bekiとともに見ていきます。
Review / Beki & Tats
Edit / Tats
*本レビューのウェアはIsadore提供のものです。
新しいIsadoreを感じるサマーライド
“Isadore”と聞いて真っ先に思い付くイメージは、「メリノウールを使った着心地の良いウェアがたくさんある！」ということ。
一般的に自転車のウェアは、空気抵抗を抑えるためにタイトだけれど、Isadoreはただタイトなだけではなく、元プロ選手が着心地を追求してつくったブランドであり、その経験からくるウェアの性能に対しては、半端ない信頼感を抱いていました。
そんなブランドが2023年に入って全面リニューアルしたことを聞き、大変な決断をしたと感じました。
これまでの在庫を刷新して、またブランドを構築していくのはかなりコストがかかるはずです。でも同時に、どんな風に変わっていくのだろうという楽しみもありました。
スペースを空けて配置された印象的な新ロゴ。“サイクリストがプロトンで等間隔で走ることにインスパイアされた”と創業者のヴェリトス氏が話していて、前のめりで躍動感のあるかたちが想像させるのは、ブランドの明るくポジティブな未来。
ラインナップは大きく変わっていて、ビブショーツの新しい色展開もぐっと刺さります。
たとえばAlternativeビブショーツの「ローストカシュー」をイメージした色は、明るいカラーでもトーンは落ち着いていて、従来のIsadoreが持つ大人っぽさを継承しています。
緑のビブも優しいカラーで、黒と合わせても爽やか
反射プリントで目立っていても、新ロゴの存在感は嫌味にならない
“夏こそメリノ”なSignatureジャージ
Isadoreの代表的なメリノウールコレクション「Signatureジャージ」。
普段ジャージを選ぶときは、どちらかというと派手なカラーや柄物を好んでいます。自転車に乗っている時は普段の自分の殻を破って、カッコよくなりたい！という願望から（笑）。でも今回はメリノウールの着心地の良さとデザインから、「気張らずナチュラルに楽しめる」をテーマにブラックを選びました。
自転車のジャージで黒はあまり持っていなくて、着てみるとどこにいても馴染んで心地よく、肩肘張らずに想像以上に良いと感じています。
Signatureジャージよりも薄手の「Signatureクライマージャージ」。メリノの気持ち良さは変わらず、もう少し軽い着心地はまさにクライマー用。
このごろ猛暑日が続いてとても暑く、止まると汗が吹き出るので、水をバシャバシャかぶりながら走るのが当たり前。
でも、汗の匂いやベタつきが気にならず、メリノウールの抗菌防臭性が働いているなと実感。リサイクルポリエステルの速乾性も持っているので、すぐに乾いて不快感もありませんでした。
「夏こそメリノウールのジャージの真価が発揮する！」と感じます。
Signatureシリーズはタイト過ぎなくてラクだし、落ち着きのあるデザインとカラーなので、人を選ばず誰にも愛されそう
猛暑の今に着たいAlternativeビブ
Alternativeビブショーツはまさに猛暑の今に着たいビブショーツ。通気性がよく、水を浴びてもすぐ乾くから気持ち良い。
紐には吸湿発散性に富んだ100%リサイクルメッシュが使われていて、夏でも蒸れない。今までどのビブにも、ジャージの下にくる紐の不快感があったので、紐をこんなつくりにしてくれたことに感謝です…！
切りっぱなしのデザインなので見た目もすっきり
短めの丈が流行っている時もあったけれど、これくらいの丈の長さが全年齢受け入れられて履きやすいなと感じます。
薄手で良く伸びて履きやすく、コンプレッションもあり、足の筋肉も綺麗に浮かんで良い感じ。
新しさと大人っぽさと心地よさと。
ライド中、ウェアに対する不快感は終始なくて、メリノ素材をこれだけうまく機能的に落とし込んでいるブランドはほかにはないのでは、ということを改めて感じました。
イザドアの先進的な姿勢に加わった新たなブランド展開。心地よさと機能性、洗練されたデザインが融合したコレクションは、そのロゴの印象と同じように、サイクリストたちにとって明るい未来を約束しているかのようです。
生まれ変わったイザドアは、大人っぽさと心地よさを求めるサイクリストにとって、確かな選択となるはずです。
・ジャージ／Signature Climber’s Jersey (¥24,700) XS
・ビブショーツ／Alternative Bib Shorts (¥29,700) XS
・ベースレイヤー／Alternative Short Sleeve Baselayer (¥11,550) XS
※モデル身長177cm, B86 W74 H90
・ジャージ／Women’s Signature Jersey (¥24,700) XS
・ビブショーツ／Women’s Alternative Bib Shorts (¥29,700) XS
・ベースレイヤー／Women’s Merino Sleeveless Baselayer (¥10,450)XS
※モデル身長158cm
新しいIsadoreコレクションを見る（TOKYO WHEELS）
レビュアー
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| Beki（@mooooo000min） 長崎県出身。Café du Cyclisteアンバサダー。バーチャルサイクリングチーム「ANGEL project」メンバー。2010年にロードバイクデビュー以降、ブルベやヒルクライムなどを中心にライドを楽しむ。自転車コミュニティ「Saddle up!」を立ち上げ、自由で親密なサイクリストの輪を広げている。2023年8月に開催されたPBP2023で1200kmを制限時間内に完走した。 |
Tats（@tats_lovecyclist） Love Cyclist編集長。スポーツバイク歴10年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら論じることが好き。同時に海外のアパレルブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。 |
Review / Beki & Tats
Edit / Tats
