
イタリアのUdogから、新たなロードシューズ『SEMPRE(センプレ)』がリリースされた。エントリーグレードに位置づけられるモデルだが、その佇まいは、Udogが貫いてきた美意識と、機能に対する誠実なアプローチが注ぎ込まれている。
Udog SEMPRE(センプレ)

2色展開のSEMPRE(€180)
SEMPREは、Udogが掲げる「アンダードッグ=挑戦者」のスピリットを体現するシューズ。
€180という価格設定は、はじめてのダイヤル式シューズとしても手に取りやすく、トレーニングも日常のライドも幅広い用途を想定した設計がなされている。
カラーはTotal WhiteとOctaneの2色展開。いずれもUdogらしい潔さをまとっており、装着時のスタイルに気を配りたいサイクリストの期待に応える選択肢となっている。

SEMPREの最大の特徴は、Udogが新たに開発したダイヤルクロージャー「Twist Tech」。テンションを一点で締めるだけではなく、Udogオリジナルの「Tension Wrap System 2.0(TWS 2.0)」と連動し、アッパー全体を多方向から均一に包み込むように締め上げる仕組みを採用している。これにより、局所的な圧迫感を排除しながら、足全体にわたる安定感をもたらす。

SEMPREのアッパーには、レーザー加工が施されたPUレザーを使用。この素材はしなやかさと耐久性を兼ね備えており、長時間のトレーニングにも適している。
つま先はやや余裕を持たせた形状を採用し、ヒールカップは深めに設計。

アウトソールにはカーボンとナイロンを組み合わせた複合素材が使われており、必要な剛性を確保しながらも、重量や快適性とのバランスを取っている。

SEMPREは、イタリア語で「いつも・ずっと」を意味する。このネーミングは、ただ製品を長く使えるという意味だけでなく、Udogが誰に対しても開かれたブランドであり続けるという意思表明でもある。
CENTOでレーシング性能の完成度を提示したUdogが、SEMPREによってより多くのサイクリストにその哲学を届けようとしている。
シューズとしての完成度とスタイルの両立。それを手の届く価格で実現しているのがSEMPREであり、エントリーモデルという枠に収まりきらない魅力を持った一足となっている。