公道で知らないロードバイク同士が気持ち良く走れる7つのマナー

休みの日は多くのロードバイク乗りがトレーニングやファンライドで出かけているのを見かけます。乗り手によってスピードはそれぞれ異なるなので、走っていると知らず知らずのうちにほかのグループに合流したりします。

初心者のころは、知らないサイクリストに信号待ちなどで追いついたときや、逆に後ろにつかれたとき、どう対応するべきかの判断に迷いました。そこで、知らないサイクリスト同士でも、お互いが気持ちよくサイクリングできるための最低限のマナーについてお話します。

1. 前を走っている人に追いついたときどうする?

赤信号で止まっているロードバイクに追いついたり、こちらのスピードが速い場合に前を走っているロードバイクに追いついたりすることはよくあります。そのときに、追い抜くべきか、あるいはしばらく後ろにつくべきなのかは道路状況やお互いの巡航速度に応じて判断する必要があります。

追い抜くときのマナー

スピードを見て抜かした方が良いと判断したときは、抜くことができる道路状況を確認し(※)、速やかに追い抜きます。その時の注意点は3つあります。
※車が後ろから来ていたり、また赤信号が見えていたりなどの状況では無理に抜かさないようにします。

1)間隔を空ける

右横をすり抜ける形になりますが、近すぎると接触のリスクがあるので、できる限り相手との距離を空けて追い抜きます(できれば1.5m以上)。

2)抜きながら手で合図をする

左手の手のひらを相手に向けて、「抜いていきますよ」というサインを出します。何も合図を出さずに抜くよりも、このサインだけでお互いに気持ち良くなれます。

3)道が狭い場合は声をかける

常に声をかける必要はありませんが、狭い道であまり間合いを空けられない場合は「右を抜きますー(大声)」と声をかけます。聞こえれば相手も理解し、振り向くかハンドサインを出してくれます。

抜かすときのマナー

 

後ろにつくときのマナー

車通りが多かったりしばらく信号の多い通りで追いついた場合は、追い抜きはできないためしばらく後ろにつくことになります。その際は、以下の2点に注意して走ります。

1)前を走っている人をリスペクトする

いくら相手が遅くでも、後ろにつかせてくれてありがとう、くらいの気持ちで追走します。車と同じで煽ったりするのはアウトです。

2)近づき過ぎない

同じグループのメンバーと違ってあくまで他人なので、風よけのためにと近づきすぎるのは相手に不快感を与えることになります。最低3mくらいは距離を置いて走ると相手にそれほどプレッシャーを与えません

後ろにつくときのマナー

 

2. 後ろに人が付いたときどうする?

知らないサイクリストが後ろにつくのは、基本的にはあまりいい気分はしません。追い抜いてもらうか自分が先導するかは、やはり道路状況とお互いのスピードで適宜判断します。

A. 追い抜いてもらうとき

抜かしたそうにしているライダーは距離を縮めてきます

音で後ろについていることはわかるので、少し視線を横にずらしながら右手を横に出し、手のひらを前に振って「抜いてください」と合図します。そうすると相手はさっと速度を出して、ハンドサインを出しながら抜いてくれるので、お互い気持ちのいいやりとりになります。

B. 自分が先導するとき

相手が一定の距離を空けて後ろについているときは、追い抜く気がないときなので、そのまま自分が先導します。

その際注意するべきことは、知らないサイクリストでも同じ公道を走っている仲間なので、必ず手信号を使うようにします。基本の右左折・停止・スピードダウンはもちろん、障害物ありなども気を遣ってサインしていきます。

* * *

知らないロードバイク乗り同士は路上であまり会話をすることはありませんが、ハンドサインでの無言のやりとりでもなんとなく気持ち良い気分になれます。これからも知らないサイクリスト同士、お互いをリスペクトしながら公道を走っていきたいです。