記録を残して振り返る
多くの方がロードバイク購入時にサイクルコンピュータも合わせて買いますが、最初は速度や走行距離(+ケイデンス)だけがわかるシンプルなものを選ぶと思います。
しかし、しばらく走り込む中でもっとステップアップしたいと思ったときには、速度や走行距離を知るだけでなく、詳細なトレーニング履歴を残しておいて、振り返りながらトレーニングの質を改善をしていくことが速くなる近道となります。
そこで必要となるのが、GPS機能付きのサイクルコンピューターです。しかしGarminのような専用端末は高価でなかなか手が出せません。
そんなときに最適なのがGPSトラッキングが可能なスマホアプリ。精密性という点では専用端末には劣りますが、アプリならではの機能を活用しながら使うことでトレーニングの質を高めることができます。
※今回おすすめするアプリはiPhoneおよびAndroid端末両方に対応しています。
トレーニングの伴として優れた2つのおすすめアプリ
トレーニング時には、以下の2つのアプリを使用目的を分けて使うことができます。
1. Runtastic Road Bike
1つ目は最もメジャーなロードバイク用サイコンアプリである“Runtastic Road Bike”。既にインストールしている方は多いと思います。このアプリは「練習記録用」に使います。
主な機能
- ・距離, 時間, スピード, ペース計測
- ・消費カロリー計測
- ・走行ルート記録
- ・トレーニング履歴
- ・地図(オンライン+オフライン)
このアプリを使う目的
①ルートを振り返り、道を覚える
トレーニング時は予めルートを決めておいて、その道を繰り返し走って練習した方が自分の変化が目に見えて数値化できます。
しかしほかのメンバーが先導して走った場合や、途中で迷ってしまった場合などは、道を覚えていないケースがあるので、このアプリで走行ルートを見返して、道を覚えます。そうして次回一人で練習するときに同じルートを辿ったりできます。これは最適なトレーニングルートを見つけていくために必須の機能です。
②走行ログを蓄積する
走行距離、平均ペースを蓄積して月間走行距離や速度の変化などを見ることができるので、毎月の変化を見ながら練習メニューなどを調整していくことができます。
または単純に、「今月はこれだけ走った」という事実を見返すだけでうれしくもなります。
※アプリはプロ版と無料版があります。最初は無料版で試して、ヘビーユースするようであれば広告のない有料版にアップグレードします。
2. Strava
2つ目の“Strava”はRuntasticと同様走行ログをとることができますが、それ以外にもSNS機能を用いたアプリならではの付加価値が優れたポイント。そのため、Stravaは主にほかのライダーと間接的に交流する機能を用いて「実力測定用」に使います。
主な機能
- ・走行ルート記録
※この部分はRuntasticの方が使いやすい - ・区間競争
道路上の特定の区間(「◯◯坂」「◯◯駅前平坦路」など)で過去に走行したユーザーとタイムを競うことが可能 -
・チャレンジ
「月間走行距離チャレンジ」や「5500mヒルクライムチャレンジ」など、アプリ運営側が設定した目標に挑戦するイベント(毎月開催) -
・友達を見つけてフォロー
友達の走行データを見たりコメントを送り合ったりクラブに参加したりすることが可能
このアプリを使う目的
①ライバル・仲間と競い合う
[友達フォロー機能]で、その人の走行距離などを見られるので、どれだけ走ったかなどを競い合うことができます。また[区間競争機能]で、いつも使っているトレーニングルートを一人で走る時も、仮想のライバルを設定することができます。
こうやって純粋にタイムや距離で自分の実力が数値化されるので、現在の立ち位置から見た目標が設定しやすい機能です。悔しい思いもしますが、タイムが縮まったときの歓びも大きいのが良いところ。
②モチベーションを維持する
友達の走行データを見て自分よりも総走行距離が多いときなどはお尻を叩かれる気分になります。
またチャレンジ機能では、目標を達成すると仮想上の「バッジ」が貰え、そのバッジを貯めていくことができ、こういったゲーミフィケーション要素もトレーニングのモチベーション維持に最適です。
Stravaは無料です。会員登録が必要ですが、Facebookログイン機能などもあるのでインストール後すぐに使うことができます。
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両アプリとも、走行開始時に同時に記録を開始します。スマートフォンの画面表示は消してジャージのバックポケットに入れておけば(※)、電池の減りはそれほど多くはありません(iPhone6sで、半日で30〜40%程度)。
※ハンドルマウントは邪魔になるので使っていません。
いずれGarmin等の専用端末を導入することになればRuntasticはあまり使わなくなるかもしれませんが、StravaはGarminの走行データを読み込んでくれるので引き続き区間競争やチャレンジを楽しむことができます。
まだインストールしていない方は、次のライドからぜひ始めてみてください。