おうちカフェをはじめよう。〜おいしいコーヒーの淹れ方編〜

Text & Photo by Mei@meisan-no-yakata

世界のあり方が変わったことで、家の中で過ごす時間が大きく増えました。
カフェライドみたいに、仲の良い人たちと話しながらおいしいコーヒーを楽しむ時間がとても懐かしい…。

まわりからも、「カフェのコーヒーが飲みたい」「在宅が増えたのでこの機会にコーヒーを豆から淹れてみようかな」といった声をちらほら耳にします。
おいしいコーヒーを家で飲みたいと思っても「淹れ方がむずかしそう」って思うかもしれません。

でもこれ、実はとっても簡単なんです。

自分もとあるカフェで働くまでは難しいものだと思っていました。
アルバイト初日に「淹れ方なんて簡単だから。こうやって淹れてね。」と、サラッと教えてもらい、淹れたコーヒーを飲んでびっくり!
めっちゃおいしい!!!(ちなみにこの時淹れたのが人生初です!)
おしゃれなカフェで酸っぱいコーヒーを飲んで満足していた自分は何だったんだと、衝撃を受けました。

そのカフェのオーナーがとにかく言っていたのが「大事なのは淹れ方ではなくて『コーヒー豆』の質」ということ。
質さえよければどうやったって美味しくなる。

これ、お米で考えたら分かりやすいことなんです。
おいしいごはん食べたいから炊き方を勉強しよう!と多くの人は思わないはず。
「良いお米を買えば美味しいごはんを食べられる」と考えるのと同じで、コーヒーも良い豆を選ぶことができれば、それだけで美味しいコーヒーが飲めるのは決まったようなもの。
淹れ方だってお米を炊くくらい簡単です。

簡単に自宅でおいしいコーヒーが飲めると、トレーニング後の休憩や仕事の合間など、家にいる時間がさらに豊かなものになります。
私のこの体験を皆さんと共有したいと思い、記事を書くことにしました。
(記事の最後に読者プレゼント企画もあります!)

Mei

#わたしのライドスタイルで「ひと山、ひとカフェ。」を紹介したカフェ好きの自転車乗り。
東急東横線元住吉駅近くにあるカフェ「Mui」で1年間アルバイト勤務し、ペーパードリップコーヒーをひたすら淹れていた。今でもMuiにたまに出没し、働いていたりする。
最近はリモートワークや講義を受ける合間にコーヒーを淹れており、おうちカフェ化が進んできている。

1. コーヒーは「淹れ方」よりも「豆」

知識が必要でちょっと敷居の高そうに見えるコーヒーの世界。そう思われがちですが、基本的なことがわかればとってもシンプルで簡単です。まずは豆の選び方を見ていきます。

品種や生産者が書いてあるものを選ぶ

豆のパッケージにはいろんな情報が載っている

コーヒー豆を買う際には“国名”だけでなく、“品種”や“生産者”といった情報が大切になってきます。

これはお米を買うときをイメージするとわかりやすいのですが、私たちは単純に「日本米」を選ぶのではなく、「新潟産」「北海道産」といった産地だったり、「こしひかり」「ゆめぴりか」といったブランドを確認してから購入します。

コーヒー豆の選び方もそれと同じ。
「コロンビア」「ブラジル」といった国名だけで販売しているコーヒー豆もありますが、そういった豆は出所がはっきりしてない場合があります。
だから国名だけのものは選ばず、品種や生産者が書いてあるものを選ぶと、味にどんな特徴がある豆なのかが飲み比べながらわかるようになります。

国名 品種 生産者
インドネシア マンデリン オナンガンジャン地区
エチオピア イルガチェフェ ハロハディ集落の小農家

↑生産者などの表記はこんな感じ

好みの焙煎度合いを見つける

深煎り?浅煎り?焙煎で何が変わるんだろう

「深煎り」「浅煎り」といった焙煎の度合いは、コーヒーの味や香りを変えるもの。
深煎りは苦味やコクが強く、浅煎りは酸味が強くなる傾向があります。

まずは好みの焙煎度合いを見つけて、銘柄を選ぶのがおすすめです。
最初は違いがわかりにくいと思いますが、同じ豆で焙煎度合いの違うものを飲み比べてみると、一番わかりやすく特徴を感じることができます。個人的にこの気づきがとっても楽しいです!

焙煎度合いが記載されているパッケージ

ちなみに私はフルーティーさが特徴の「エチオピア イルガチェフェ ハロハディ集落の小農家 やや深煎り」が大好き。
完熟した果物のような甘みがあり、フルーティなコーヒーとはこういうことか!とコーヒーの楽しさを広げてくれた豆です。

アイスコーヒーにするなら「インドネシア LCFマンデリン 深煎り」がお気に入り。
ハーブのようなスッキリした香りがして、キリッと飲み心地のいいコーヒーです。夏場によくこの豆で淹れたアイスコーヒーを水筒にいれて出かけるのですが、持っているだけでどこでもカフェになるので1日中気分が良くなるんです。

 

2. 素敵なコーヒー器具を揃えよう

自宅でコーヒーを楽しもうと思うと、やはり器具も集めたくなってしまうもの…!
ここでは必要な器具の種類と、おすすめの器具を紹介します。

淹れるために必要な6つの器具

6つの器具

①ミル ②ペーパー ③ドリッパー ④サーバー ⑤細口ポット ⑥タイマー

おすすめ器具はこちら!

私が淹れるときに集めたものから、使いやすいものをリストアップしました。

ミル* 【電動】deviceSTYLE グラインダー(¥8,870)
【手動】パール金属 コーヒーミル
(¥3,898)
ペーパー ハリオ 円錐ペーパー 1-2杯用(¥271)
③ドリッパー コーノ ドリップ名人(¥600)
④サーバー CAFEC ビーカーサーバー(¥1,540)
⑤細口ポット* E-PRANCE ドリップポット(¥2,699)
⑥タイマー 秒数が測れれば何でもOK!

*ミルの選び方ポイント: 手で挽く時間が楽しい手動は¥3,000〜6000、均一に挽ける電動なら¥3,000〜10,000が相場。上に書いたもののほかにも、ポーレックス コーヒーミル(¥6,930)やボタム ビストロ(¥4,400)も人気です。

*細口ポットの選び方ポイント: お湯の量を調節できるものであれば、デザインで決めてOKです。バルミューダのような細口の電気ポット型も便利。インテリアに馴染むものをチョイスしてみてください。

おすすめしたもの以外にもコーヒー器具は本当にバリエーションがたくさん。自転車の機材と一緒で、いろいろ調べてみると楽しくなってきますよ(沼へようこそ!)。

 

3. 美味しいコーヒーの淹れ方

おいしいコーヒーを淹れるための3つの数字

普段は大雑把な私でも、美味しいコーヒーを抽出するために以下3つの数字──①豆の量・②お湯の量・③抽出時間を絶対に守るように心がけています。

  1杯 2杯
①豆の量 深煎り20g
やや深煎り 17g
中煎り 15g
深煎り 30g
やや深煎り 27g
中煎り25g
②お湯の量 160cc 320cc
③抽出時間 3分〜3分半 3分半〜4分

お米を炊くときに、お水をメモリに合わせる作業と同じように簡単にできることなので、やらないと損!です。

実際にコーヒーを淹れてみよう!

①セッティング

上記で紹介した6つの器具をセッティングします。

セッティング

1. コーヒー豆を挽く:ペーパードリップの場合は中挽きが最適。
2. お湯をわかす:95℃くらい。沸いてすぐの熱いお湯を使えばOK。
3. ペーパーを折る:端を折ってからドリッパーにセット!
4. 粉を平らにならす:豆を入れたら左右に振って平らに。

②お湯は蒸らさず、全体に染み込ませる

セッティングできたら、タイマーのスタートボタンを押してスタートです。

お湯をかけるだけなので難しくない

最初に蒸らしが大切!
…とよく耳にしませんか?

「蒸らし」というとちょっと難しそうに聞こえてしまうかもしれません。
本来蒸らしというのは、お鍋料理のとき蓋をするように、余熱を使って温める工程。
コーヒーの場合、実は蒸らしてはいなくて、粉を湿らせているだけなんです。

だからイメージとしては、粉を全て湿らす感じで全体にお湯をかけるだけでOK

③「の」の字を書いてお湯を少しずつ淹れる

ここから3分ほどでお湯を淹れていきます。

少しずつ、少しずつ。

全体が湿ったところで500円玉くらいの大きさで「の」の字を書くようにしてお湯を注ぎます。このときお湯は注ぎ続けず、少量をこまめに注ぐ感じで

もし、早く淹れ過ぎてしまったら手を長めに止めてみたりして、タイマーを見ながら調整してください。

④サーバーに抽出する量が落ちたら完成

良い香り〜

160cc(出来上がったコーヒーの量)になったらドリッパーを外して完成!
コーヒーの濃さはお湯を追加したり、粉の量で調整できます。

抽出後のコーヒーはやや温度が下がっているので、電子レンジやヒーターで温めてもアツアツを飲むのも良いですね。(沸騰させないように注意!)

 

4. 豆を保存する

かわいい缶に保存しています

コーヒー豆は挽いた瞬間から劣化が始まるので、おいしいコーヒーを飲むには豆の状態で密封保存するのがいちばん!
コーヒーは焙煎したてが一番おいしいと思われがちですが、実は適切に焙煎されたコーヒーは2〜3週間後さらに美味しくなるもの。お気に入りの瓶や缶に詰めて保管してくださいね。

豆のまま保存する場合

・季節問わず常温で密封した状態で保存
・1ヶ月〜1ヶ月半を目安に飲みきると一番美味しい
・それ以上の期間保存する場合は冷凍庫へ(2〜3ヶ月は保存可)

粉の状態で保存する場合

・密封した状態で冷凍保存
・1ヶ月以内に飲みきるのが良い

* * *

こうやってコーヒーは、豆を買う→器具を用意する→抽出するという流れで淹れていきますが、いちばん大事なのはやっぱり『コーヒー豆』の質。
ぜひいろんな豆を試して、お気に入りのコーヒー豆を見つけてみてください。

コーヒーをきっかけに、『Stay home』を『Enjoy home』に変えていきましょう!

読者プレゼント

Muiのコーヒー豆オリジナルセット(50g×4種類) 10名様 20名様

「実際においしいコーヒーってどんなもの?」と味が気になる方は、ぜひ一度「Mui」のコーヒーを飲んでいただきたいと思います…!
私自身、Muiのコーヒーを飲んだ際にその場で『アルバイトしたいです!』と店主に伝えていたほどです(カフェの壁にイタリアのロードバイクPITONが掛けられていたのもありますが。笑 )。

そこでMuiの協力をいただいて、「Muiのコーヒー豆オリジナルセット 50g×4種類」を抽選で10名様にプレゼント(追記:好評につき20名様に変更しました!)。
これからご自宅でコーヒーを淹れてみたい方や、Muiの豆を試してみたい方は、ぜひ以下のフォームからアンケートに答えてエントリーしてください(応募締切:2020年6月1日)。

エントリーはこちら(終了しました)

・締切後抽選を行い、当選者の方にはMuiからメールで連絡します。
・エントリーフォームに入力いただく情報はMuiにて管理し、第三者に提供することはありません。また情報の取得について、LOVE CYCLISTは関与いたしません。
・キャンペーンに関するお問い合わせはinfo@tats_lovecyclistまでご連絡ください。

店舗情報:Mui

営業時間:平日 10:00~19:00/土日祝9:00~19:00
定休日:火曜/第1,3,5水曜
住所:神奈川県川崎市中原区木月3-13-2
公式URLwww.mui-motosumi.co.jp

Text & Photo by Mei@meisan-no-yakata