【プロダクトレビュー】iRC JETTY PLUS:普段使いに最強なスペックのタイヤ。

普段使い用に、丈夫で耐パンク性能がそこそこで、値段も安いタイヤを探していたところ、ちょうどリニューアルしたばかりの『iRC JETTY PLUS』に出会った。これが大ハマリで、累計8,000km走ったので実態をレビューする。

レビュアー

Masayuki@stumsky
横浜在住。Black Sheep Cyclingアンバサダー。富士ヒルシルバーリング獲得、エベレスティング、Vエベレスティング達成などの実績を持つ。最近はブルベにもハマり、2023年にはSR獲得。普段のライドでも変態的に坂道・裏道を追い求めるため、距離と獲得標高が超人的になりつつある。

Review / Masayuki
Photo & Edit / Tats

1. スペック

iRC JETTY PLUSレビュー:外観

ロード乗りにとって、iRCのロード用タイヤと言えば、チューブレスの『FORMULA PRO(フォーミュラ プロ)』やクリンチャーの『ASPITE PRO(アスピーテ プロ)』が馴染み深い。対して『JETTY PLUS(ジェッティー プラス)』は、ロードバイクやクロスバイクなどスポーツ車全般で使われることを想定した「アーバン」カテゴリに属する。

JETTY PLUS 700Cのラインナップ

サイズ 空気圧 (kgf/㎠) 重量 税込価格
700 x 25C 6.0-8.0 230g ¥2,750
700 x 28C 5.5-7.5 250g ¥2,750
700 x 32C 4.0-6.5 290g ¥3,080
700 x 35C 4.0-5.5 315g ¥3,080

※Masayukiは28Cを使用

カラーは全サイズ4色展開。スキンサイドがあるのが良い

 

2. 導入の目的

値段が値段なので失敗しても良いと思って導入

昨年あるメーカーのタイヤを使っていたとき、たまたまなのか1日で数回パンクしたことがあって、もう違うタイヤにしようと思った。耐パンク性能の高いタイヤを求めて“通勤・通学用”をうたってるものを探していたところ、2023年9月にリニューアルしたばかりのJETTY PLUSのことを知った。定価¥2,750なので、コレなら失敗しても良いやと思って買ってみた。

ちなみにリニューアル版は、前モデルと比較して「転がり抵抗10%削減、グリップ力22%向上、耐摩耗は従来より約3.7倍長持ち」となった。
もはや別ブランド化した方が良いのでは?と素直に思うくらいはカタログスペック上の性能がアップしている。

 

3. Pros/Cons

Pros

耐久性が高い:タイヤ交換のタイミングは、累計走行距離4,800kmあたりだったので耐久性は高い。長距離走行での安心感も高く、雨上がりの伊豆半島一周や東京から金沢までの自走、600kmブルベでも問題なく走り切れている。

一度交換しているので、累計3,000kmの状態。まだまだ乗れる

パンク率が低い:これまで約8,000km走って、パンクは1回だけ。チューブはTPUチューブを使っているが、その点も問題は起きていない。

28cで空気圧は6.0bar前後で運用(体重69kg)。8,000km走ってパンクは1度のみ

普通にパフォーマンスが高い:転がり抵抗はレーシングモデルと比較すると劣るのかもしれないが、ブラインドテストしたとしても違いはほとんどわからないくらいよく転がる。これでヤビツ峠は30分切れるし、都民の森は46分台で走れた。もはやレーシングモデルを使うのは最後の一押しが必要なレース本番だけという感じ。

トレーニングライドで結果を出せるタイヤ

トップモデルと重量があまり変わらない:JETTY PLUSは28cで250g。同じ28cクリンチャーのトップモデルの重量を挙げると、Schwalbe Pro One:250g、Continental GP5000:240g、iRC ASPITE PRO:220g、Panaracer Agilest:210gなど。定番のGP5000(定価¥11,000)と10gしか変わらない。

価格:上に挙げたメリットに対して、価格は¥2,750。海外メーカーのタイヤがどんどん高騰しているなかで、この価格設定は充分過ぎるほど元が取れると思う。

Cons

この値段で文句言うところがまじでない。ちなみにE1クラスで走る知り合いの選手も、普段使いタイヤはJETTY PLUSにしている。

 

4. 結論

「“通勤・通学用”のタイヤって耐久性は高いけど、どうぜ転がりが良くないんでしょう?」という固定観念がJETTY PLUSで完全に覆された。転がり良し、グリップ良し、耐久性良し、耐パンク性能良し、とすべての項目において合格点以上を叩き出しながら、実売価格¥2,000台。
この謎の価格設定は、「通勤モデルをリニューアルしたらなんか良いものが出来すぎた」という、なろう系みたいな展開が起きているのではとさえ思える。
せっかくなのでその恩恵を受けて、JETTY PLUSを『最強スペックの普段使いタイヤ』としてどんどん使い倒していっている。

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Review / Masayuki
Photo & Edit / Tats

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