ホノルルセンチュリーライド2026全記録:160kmとハワイを味わい尽くす、心みちる自転車旅。

昨年のホノルルセンチュリーライド(HCR)は2泊4日の弾丸だった。飛んで走って帰る。ライド以外はホテル周辺しか楽しめなかったし、ワイキキビーチにも入れなかった。「あともう1日あれば」という感覚が残ったままだったので、もしまたハワイに行けるなら、今度はちゃんと現地を楽しみたいなと思っていた。

そして幸いなことに、今年のHCRも、去年と同じメンバーで招待してもらえることになったので、滞在を1日追加して行程を組むことにした。2回目のハワイがどんな感じだったか思い出を残していこうと思う。

Team / Tats, Anna, & Saad
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3泊5日行程

日付内容
9/25(金)羽田からホノルルへ
チェックインして昼寝
夜の街へお出かけ
9/26(土)自分たちだけの自由ライド(60km)
夕方エントリー
夜の街へお出かけ
9/27(日)ホノルルセンチュリーライド本番(160km)
9/28(月)朝ワイキキビーチで泳ぐ
お昼に空港へ

昨年はホノルルに着いてすぐにエントリーして、翌日に本番というあまり余裕のない行程だったが、今回は本番前に1日足して、念願の自由ライド時間を確保できた(嬉しい)。

滞在時の気温は25℃前後で適温だったけれど、到着からの3日間の天候はすごく不安定だった。晴れ間はあるものの、ときどき雨が降り、嵐のように風が吹き荒れる(本番でも!)。
ただ最終日だけは快晴で、風も穏やかだったので、おかげで晴れやかな気持ちで旅を終えられた。

参加メンバー

←Anna | ↑Tats |  Saad→

今年もこの3人で参加。ウェアは最近アンバサダーになったAnnaに合わせて『FINGERSCROSSED』で統一。去年はバラバラのウェアだったが、ブランドを揃えてチーム感を出した。FINGERSCROSSEDは今年のSSシーズンから着始めたが、本当に質が良くて気に入っている。これまではソックスが中心だったが、昨年からウェアもラインナップに加わるようになって、これからもっと成長するブランドだと思う。

輪行はEVOC『ROAD BIKE BAG PRO(新型)』

今回も飛行機輪行に使ったのは、EVOCの『ROAD BIKE BAG PRO』。今回は新型を使用。
旧モデルと基本的な使用方法は変わらないが、キャスターの取り外しが楽になったり、テンションバーが色分けされていたりと細かな点で便利になっている。1年ぶりのパッキングでも迷うことなくさくっと収納できたのは感動した。
OS500、SCICON、専用ダンボールなどさまざまな手段があるが、EVOCの収納しやすさと運びやすさは別格だと今年も感じた。

 

Day 1|のんびりショッピング

シャトルバス「Roberts Hawaii」で空港からホノルルへ移動。HCR開催期間は自転車を無料で積載してくれる

羽田からフライト7時間をかけて、ホノルル空港に降りたのは昼過ぎ。バイクを受け取り、事前に予約していたシャトルバスでワイキキに移動。ホテルにチェックインして、飛行機内での睡眠時間が足りなかったので少しだけ昼寝した。

早速シエスタ。

ホノルルの夜は長いので、夕方からでも充分堪能できる。メインのカラカウア通りには人が流れ続けていて、店も遅くまで空いている。しかも治安良く、日本の夜とそう変わらない安心感で出歩けるという点は、ホノルルの大きな魅力だと思う。

街を散策しながら、夕食はポキ丼。大きめに角切りされたマグロとサーモンがご飯の上に山盛りで、マヨネーズの味付けでがっつり食べられる。味の濃さと量の多さで「ハワイに来た〜」と実感する。

おみやげはターゲットでまとめ買い。初日に買ってしまった方が最終日の気がラク

おみやげや日本では買えないアイテムを探して色々なお店をはしご。
コンビニ「ABCストア」やスーパー「ターゲット」で日用品を調達しつつ、ブランドモノがお得に買える「ロス ドレス フォー レス」や「ノードストローム・ラック」も見て回った。
たくさん買い物をしたが、個人的にはガルニエのヘアオイルが大当たりだった。匂いもいいし、ベタつかないし、髪の毛がサラサラになる。iHerbで買えるのでリピしようと思う。

 

Day 2|自分たちだけのライド

 
 
 
 
 
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ダイジェスト(?)映像

今年はホノルルを自分たちの脚で回りたかった。せっかく海を越えて自転車を運んできたのだから、イベントのコースだけを走って帰るのはもったいない。

タンタラスの丘

朝起きて向かったのは、「タンタラスの丘(距離4km/獲得標高600m)」。ワイキキの市街地を北に抜けて、そのまま森の中へ分け入っていくヒルクライムスポット。

雰囲気は日本の山にもありそうなのだけど、道中レモングラスの爽やかな香りがずっと漂っていて(道端に生えているのだろうか?)、ここは日本ではないんだなと感じた。

途中見晴らしが良く、ホノルルの市街と海が眼下に広がっていた。街と海が同じ画面に収まる景色は、HCRのコースでは見られないので、それだけでもこっちに来て良かった。

問題は天候で、もともと曇り空だったけれど、山頂付近に差し掛かると、突然スコールが降ってきた。展望台までの道も封鎖されていたため、すぐ雨宿りできる場所までに折り返すことに。
山頂は道路の左右に景色が抜ける区間があってとても爽快だったのだけど、雨が降らなければもっと景色を堪能できたなとちょっと残念。雨量が多すぎて写真も撮れなかった。

日本より走りやすい

「自転車はここ走ってね」のマーク

スコールが止んだら市街地へ。ちなみにホノルルの車は、自転車に対して圧倒的に優しい。
交通量そのものは多いのだけど、車は自転車を無理に追い越そうとしないし、こちらが進路を変えたいときは待ってくれる。二段階右折もしなくていい。自転車レーンも整備されているので、走る場所に迷うことがほとんどない(ただ信号は都心と同レベルでめちゃめちゃ多い)。

ランチ後は時差ボケで眠いふたり。Saadは前週にバングラデシュから日本に移動し、そこからハワイに移動してるので体内時計が完全におかしい。ヘルメットもおかしいって。

アイスクリームガール

走った距離は45km/680m↑ほど。もっと走れたかもしれないけれど、翌日のためにあまり消耗しないようにする。ライドの最後にエントリー会場に立ち寄ってエントリーを済ませ、ホテルへ。

エントリー会場にはプレライドに参加する国際色豊かなサイクリストでいっぱい

フードトラック最高

ホノルルで最もお金が溶けたのは食事。物価は日本のおよそ2.5倍くらいのイメージ。
色んな味を楽しみたいので、レストランに入ってがっつり食べるというより、フードトラックで食べて合間にスイーツを楽しむという方式にした。

物価は2.5倍だがボリュームは2倍なので意外と高くないかも

フードトラックの料理は1食あたり$20 (≒¥3200)くらいで、確実に満たされる。というかこれ食べ続けたら太る量。夜22時まで営業している店が多いので、ライドから帰ってシャワーを浴びてから出ていっても間に合う。この日もランチとディナーはフードトラックで済ませ、間食も楽しんだ(不健康)。

 

Day 3|ホノルルセンチュリーライド本番

昨年と同じ1300人ほどが参加

←開会の挨拶 | フォトグラファーの茂田さんもBromptonで参加→

そして2回目のホノルルセンチュリーライド…!
今年のテーマは「景色のいい場所を味わい尽くす」こと。コースは昨年とほぼ同じで、どこに何があるかはもう覚えている。だからハワイの道を急いで消費するのではなく、良い場所で長く止まるほうがお得だ。

爆風

まじか…

そんなテーマを置いていたにもかかわらず、この日は朝から爆風が吹き荒れていた。会場に向かうときも煽られ続け、今日無事に完走できるのだろうか??

持ち上げられない

向かい風の区間では全然進まず、かと思えば横から殴るように吹かれてよろけることもたびたび。落車はしなかったけれど、風が落ち着くまでの前半はかなり脚も集中力も消耗していった。

ハナウマ・ベイ

スタートからテンションが上がってぶっ飛ばした去年と比べて、落ち着いてスタートを切る。

風はすごいけれど、ハナウマ・ベイはやはり圧巻だった。火口と海がせめぎ合うような地形で、上から見下ろすと湾の内側で波が荒々しく打ち上げている。早朝という時間帯も良く、海の青が深く沈み、背後の山の稜線が浮かび上がって、海と山のコントラストが一日のうちで最も強く出る時間だったのだと思う。

ここでいちばん長く足を止めた。先を行く参加者たちが横を通り過ぎていくのを見ながら、しばらく湾を眺めた。序盤で時間を使ったけれど、あとで充分巻き返せるはず(結局機材トラブルでぎりぎりになってしまったけれど)。

ハワイらしい景色

カメハメハ・ハイウェイの青い海ー!

横断歩道がALOHAになっている…!

市街地にあった超激坂。終盤は20%越えが続くらしい

20kmおきのエイド

HCRのエイドステーションは20kmおきに設置されている。この間隔は本当にありがたくて、補給計画をほとんど考えなくても走り切れる。
置かれているものは糖質とフルーツが中心で、前半はこれで十分だが、後半になるとタンパク質や塩分が欲しくなる。
今年はサラミを持参していたし、道中のコンビニなどで別途調達はできるので、必要に応じてエイド以外で食べ物を確保するのがいいと思う。

エイドは多くの参加者でにぎわう

折り返し80km地点のエイド。強風でさすがに疲れが溜まっている

終盤は去年より塩っ気の多い補給食が用意されていて助かった

残り15km全部ダンシング祭り(昇天)

サドルの角度がおかしい。かなり参っている表情…

残り15kmの地点で、急に僕のサドルが傾いた。
座面が後ろ下がりになったままで、どれだけ力を加えても戻らない。座ろうとするとお尻の穴にサドルが刺さる(泣)。結局残りの区間をずっとダンシングで進むしかなくなった。

145km走ったあとだったので、これは正直泣きそうになった。脚は終わっていくのにシッティングで休むことができない。ほかの2人にはペースを落としてもらい、気を遣ってもらって、なんとかゴールまで運んでもらった。2人には感謝しかない。

*ちなみに帰国後にシートポストをショップへ持ち込んだが、こんな現象は初めて見るとのこと。代理店に問い合わせてもらっているところなので、はっきりしたら追記する。

間に合ったー!

こんな感じで最後は命からがら完走したかたちだが、やはりボリュームたっぷりの距離は満足度が高い。全160kmの全工程がどんなものかは去年の記事を参考にしてほしい。

 

Day 4|白い波とワイキキビーチ(アローハ)

最終日は快晴。風もおだやかで最っ高のハワイ日和。
午前は(これも念願の)ワイキキビーチで泳いだ。昨年は足しか浸かれなかったことを悔やんで、今年は水着を持参した。

ビーチには2時間くらいいた。時間帯が早いせいか人もまばら。波が穏やかなので、仰向けになってただ浮かんでいた。

何も考えなくていい時間は本当に久しぶりで、ライドも撮影も、帰ってから溜まっているあらゆる種類の仕事も、すべてからっぽにして海に浮かんだ。幸せを感じたし、同時に「帰りたくないな」と急に本気でさびしく思った。

正直に言えば、HCR2回目なので高揚感や新鮮味は去年と比べると少ない。でも最終日になってみると、本当はずっと来たかった場所だし、滞在中はずっと楽しかったなということを思い返した。

仲間との時間やHCR自体もそうだし、現地の人たちの人柄の良さにも救われていた。目が合うと笑い合うし、どこでも話しかけられるし、困っていたら助け合える。
それはハワイの綺麗な上澄みなのかもしれないけれど、それでも日常で溜まっていた心のドロドロしたものが、少しずつ流されていくことを感じた。

 

味噌汁

帰りの機内で、味噌汁が提供された。
4日間濃ゆい味を貪ってきた体に、温かい出汁の味と香りが染み込んでいく。あのほっとした感じは今でもはっきり思い出せるし、体が元の場所に戻っていく感覚だった。味噌汁でこんな気持ちになるのかと驚いたし、同時に旅が終わったことも理解した。

HCRは2回目でも、今年は昨年とまったく違う旅になった。より濃密に現地を楽しめたし、ゆったりする時間もできたし、人の優しさにたくさん触れた。来年もまた海を渡って、あの場所に帰ることができたらいいなと思う。

Team / Tats, Anna, & Saad
text & photo / Tats
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