ロードバイク乗りに最適な体型とは 〜 ツール・ド・フランス2019のリザルト別体型まとめ

ロードバイク乗りに最適な体型

闘える体型を目指す。

長距離を高出力で走るロードサイクリストにとって、どのような体型を維持していくのが最適なのか。
その参考とするために、2019/7/18〜28に開催されたツール・ド・フランス2019における、リザルト上位選手の身長・体重からBMIを出し、個人総合・ポイント賞・山岳賞別に傾向値を算出しました。

もちろん体型だけで力を測ることはできませんが、僕らが目指すべき指標のひとつとしてトップ選手と自分を照らし合わせながら、体型コントロールのベンチマークにできればと思います。

*体型データ参照元: ツール・ド・フランス2019公式プログラム 八重洲出版(2019)
*本記事は2018年の記事に対して集計データを最新化した改訂版です。

表記について

脚質
A: オールラウンダー、C: クライマー、S: スプリンター、P: パンチャー、R: ルーラー

BMI=体重(kg)/{身長(m)x身長(m)}
ベルナルの場合は、60÷(1.74×1.74)=19.82となります。BMIは18.5〜25が普通体重とされ、この範囲を下回ると低体重、上回ると肥満と判定されます。

 

1. 個人総合の傾向

マイヨジョーヌBMI中央値
順位 選手名/所属チーム 脚質 身長 体重 BMI
1 エガン・ベルナル/イネオス C 174 60 19.82
2 ゲラント・トーマス/イネオス R 183 70 20.90
3 ステフェン・クライスヴァイク/ユンボ・ヴィスマ C 178 66 20.83
4 エマヌエル・ブッフマン/ボーラ・ハンスグローエ C 181 62 18.92
5 ジュリアン・アラフィリップ/クイックステップ C 173 62 20.72
6 ミケル・ランダ/モヴィスター C 172 60 20.28
7 リゴベルト・ウラン/EFエデュケーション A 173 60 20.05
8 ナイロ・キンタナ/モヴィスター C 167 59 21.16
9 アレハンドロ・バルベルデ/モヴィスター A 178 61 19.25
10 ワレン・バルギル/アルケア C 183 60 17.92
中央値 176 60.5 20.17

累計タイムの速さで競う個人総合のTOP10は、ほとんどの選手の脚質がオールラウンダーあるいはクライマー。
ツール・ド・フランスのようなグランツールは山岳が多く、クライマーやオールラウンダー向けのコースとなっているので、BMI中央値である20.17は後述のクライマーに近い値となっています。

※バルギルのBMIが極端に低いため、平均値ではなく中央値を出しています。

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脚質との相性の良いコース、チームのサポートによって終始安定した走りを見せた新エース・ベルナル

2. ポイント賞の傾向

マイヨヴェールBMI中央値
順位 選手名/所属チーム 脚質 身長 体重 BMI
1 ペーター・サガン/ボーラ S 184 73 21.56
2 カレブ・ユアン/ロット・スーダル S 165 61 22.40
3 エリア・ヴィヴィアーニ/クイックステップ S 177 70 22.34
4 ソンニ・コロブレッリ/バーレーン S 176 71 22.92
5 マイケル・マシューズ/サンウェブ A 180 70 21.60
6 マッテオ・トレンティン/ミッチェルトン S 179 74 23.10
7 ジャスパー・ストゥイヴェン/トレック S 186 78 22.55
8 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート/CCC P 181 74 22.59
9 ディラン・フルーネウェーヘン/ユンボ・ヴィスマ S 177 70 22.34
10 ジュリアン・アラフィリップ/クイックステップ C 173 62 20.72
中央値 178 70.5 22.37

スプリント争いとなるポイント賞は、体格の良いスプリンター脚質の選手が上位に入っているため、中央値22.37と高め。
平均身長もほかのジャージと比べると高く、高身長でガタイの良い体型が有利であることがわかります(カレブ・ユアンのような低身長を生かした走り方をする例外もあり)。

とはいえ、BMI値としては肥満にならない25以下に収まっており、スプリンターでもバイクを降りれば標準体重の範囲内です。

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ファンサービスもこなす敵なしのサガン。21.56とバランス良く、上りが強いのも納得。

 

3. 山岳賞の傾向

マイヨアポアBMI中央値
順位 選手名/所属チーム 脚質 身長 体重 BMI
1 ロメン・バルデ/AG2R C 185 66 19.28
2 エガン・ベルナル/イネオス C 174 60 19.82
3 ティム・ウェレンス/ロット・スーダル P 182 65 19.62
4 ダミアーノ・カルーゾ/バーレーン C 179 67 20.91
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ/バーレーン A 180 65 20.06
6 サイモン・イェーツ/ミッチェルトン A 172 59 19.94
7 ナイロ・キンタナ/モヴィスター C 167 59 21.16
8 アレクシー・ルツェンコ/アスタナ S 175 71 23.18
9 ステフェン・クライスヴァイク/ユンボ・ヴィスマ C 178 66 20.83
10 ミケル・ランダ/モヴィスター C 172 60 20.28
中央値 176.5 65 20.51

クライマーの栄冠山岳賞争いのBMI中央値は20.51。8位のルツェンコだけ異常値のように見えますが、登坂力のあるスプリンターだからこそのもの。
クライマーらしく低身長で身軽な選手が活躍しており、個人総合との中央値の差もほとんどありません。

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フランスの期待を毎年背負うバルデ。総合には絡むことがなかったものの、接戦の山岳賞争いを制する

* * *

ツール・ド・フランスという長丁場のレースにおけるリザルトをベースにしているため少し特異性があるかもしれませんが、BMI傾向値としては以下のようなことが見えています(昨年から変化ありません)。

・オールラウンダー、クライマーなどの持久タイプ:19-21
・スプリンター、パンチャーなどのパワータイプ:21-24

多寡はあれ、体型だけを見ればほとんどの選手が普通体重の範囲内に収まっているところが健康的。これだけスラっとした体で、あれほどの出力を続けられることに感服せざるを得ません。
自身の脚質と照らし合わせて、どの範囲で体重をコントロールするかの参考にしてください(ちなみに僕は19.5で、BMIだけは個人総合争いに加われます…)。