Café du Cycliste アルレットジャージ - ブルベ用につくられた機能的&上質なウェア。 - LOVE CYCLIST

“極上”フレンチスタイル。

フランスのブランド“Café du Cycliste（カフェ・ドゥ・シクリステ）”。
サイクルウェアにファッション観点が重視される流れの中で、「おしゃれ」という言葉がこれほど似合うブランドは、CDCよりほかにないのではないかと思います。

ただシンプルにするのではなく、抜け感のある洗練されたスタイルを創り出し、がちがちに固められたレーススタイルにはない、大人の余裕を与えてくれるウェア。
特に素材選びが素晴らしく、CDCのウェアを着るたび、いつもデザインも機能も心満たされる体験が得られます。

そして今年も空気の澄み出した秋冬シーズンへ入り、新作ウェアがいくつもラインナップ。
その中のひとつ、Arlette（アルレット）ジャージ。この新しいウェアが着る者にどんな体験をもたらしてくれるのか、わくわくしながらライドに出かけます。

※本レビューで使用するウェアはCDCより提供いただいたものです。

Arlette – Audax Long Sleeve Jersey

アルレット（オダックスロングスリーブジャージ）– $231.00

サイクリングアパレルという型が決まったウェアに対して、新たな枠組みを率先して創り出す数少ないブランドCDC。カフェ休憩で立ち寄っても違和感のないウェアというコンセプトでつくられたデザインは、いつもイキりのない上質なもの。

このアルレットは“Audax（オダックス）”シリーズのひとつ。ブルベをやる方はよく知るように、オダックスとはブルベの別称。その名の通り、長距離を走ることを目的として作られたジャージです。

秋冬を彩るディティール

サイズ XS（身長177cm／胸囲86cm）

メリノウールを配合した、ストレッチ性が高く柔らかい生地。メリノは温度管理に優れた素材なので秋冬ジャージによく用いられます。セーターなどでこの感触を知っている方は多いと思いますが、化繊だけのジャージよりも肌当たりが優しく気持ち良く、匂いも自然なもの。

ベースレイヤーと組み合わせた対応気温の目安は10〜20℃。
生地が厚過ぎないので、上にジャケットを羽織るためのミドルレイヤーとしても使え、秋・冬フルタイムで活躍してくれる存在。

アルレットのデザインで面白いところが、この袖の切り替え。腕周りのフィット感を高めるためにあえて違う素材が用いられていますが、同時にクラシカルなボーダーにすることで、デザインアクセントにもなっています。パッと見でわかる抜け感が加わって、ストイックさを排除した親しみを感じる印象に。
切り替え部分の縫い目が少しタイトだと感じますが、走行中に気になるほどではありません。

ポケットセンターにある「AX」の2文字はのAudaxのこと。プリントではなくしっかりと刺繍されています。

そして早く日が落ちる秋冬にとって、安全性を高める大事な反射パネルはバックポケット下に貼り付けられていて、特大で被視認性抜群。それでいてデザイン性を損なっていないところがさすが。

アルレット秘密のポケット

長距離ライドを想定して作られたアルレットには、いくつかの隠れたポケットがあります。
ひとつは左袖。小さなゴム口のポケットが付いていて、小物を収納しておくことができます。

左の脇腹部分にもファスナー付きの隠しポケット。

そして横の口の空いた第4のバックポケットは、手のひらがすっぼり入るほどの大容量（写真左端の指の形が出ているところまで！）。

これだけ収納スペースがあれば、補給食も防寒ウェアも問題なく入れられ、補給ポイントの少ない山間エリアのライドなどでも安心感が生まれます。

カフェにも馴染む、Café du Cycliste式スタイル。

こういった機能的観点だけでなく、何よりこのデザインと素材感がもたらすのは、どんなシーンにも違和感なく溶け込むスタイル。

たとえば、ライドでいつも最後に行き着くカフェでもそう。長い距離を走るときも、短距離でさくっとトレーニングするときもいつも欠かせないカフェ休憩は、酷使した体を休める場所であり、エネルギーを補給する場所であり、そして仲間と語らう場所。どんなに走って追い込めたとしても、カフェのないライドは、肉のない肉豆腐と同じようなもの。

そんな時間を、やわらかく上質な着心地と、「おしゃれ」という言葉が違和感なく馴染むデザインで、周囲を流れるゆるやかな空間にすっと溶け込んでいきます。

ライド&カフェの1日を充実させるために、身につけるものから支えてくれるウェア。
上質で大人なウェアを着ながら、寒い季節も思い切り楽しみたいと思います。