ヨーロッパ系で最も知名度の高いブランドのひとつであるCafé du Cycliste – カフェ・ドゥ・シクリスト(以下CDC)。
LOVE CYCLIST内でもおしゃれな海外ブランド2弾で紹介して以来、何度も取り上げていますが、都度大きな反響をいただくブランドです。
サイクルウェアはある程度型が決まっていて、それにデザインパターンを当てはめるものなので、異なるブランドでも同じ価格帯であれば着心地や性能は似てくるものですが、その“型”を常にクラシカル&クリエイティブなスタイルで再設計しているのがCDCのウェア。それがファッション感度の高いサイクリストに刺さっているのだと思います。
今回は、そんな都会的感性を持ったサイクリストを、冬でも休むことなく走り続けたい気分にしてくれる、あったかなウィンタージャージをレビューします。
※本ジャージはCDCより提供いただいたものです。
Alphonsine – アルフォンシン
Alphonsine($210.00)
今回レビューするのは“アルフォンシン”という名のロングスリーブジャージ。メリノを混紡したポーラーフリースでつくられていて、フリースの保温性とメリノの通気性を兼ね備えた冬用の高機能ウェアです。
外観
グレーのフリース地が柔らかな雰囲気を出しています。このシリーズは2色展開で、もう1方はネイビーがベースになっていますが、どちらかというとオレンジの方が若々しい印象になると思います。個人的にはこちらが好み。
袋から取り出した瞬間に「これがジャージなのか」と思うはず。手にするのは従来のスポーツウェアのようなシャープさではなく、ふわふわのバスタオルに包まれるようなソフトな感覚です。
山にインスピレーションを受けたというデザインはアウトドアウェアのような雰囲気で、胸ポケットがある分、普通に私服のアウターとして着てもほとんど違和感がなく、早速着て寒空の下に出たくなります。
防風パネル
鮮やかなオレンジの前面パネルが目を惹きます。ちょうど前傾姿勢で風を受けるところが防風素材で覆われるような設計。ジャケットのように全面が防風というわけではありませんが、最も守るべきところを守ることで、ジャージとしての機動性も備えています。
胸ポケット
サイクルジャージには珍しい胸ポケットはスナップボタンで簡単に開け閉めできます。
iPhone6~8がちょうどすっぽり入るサイズ感で、Xのサイズまではぎりぎりいけそう。慣れたサイクリストであればバックポケットで持ち物の運用は必要十分だと思いますが、追加ポケットがあるとちょっとした小物を持ち運びたいとき便利に感じます。
襟元
しっかり首元まで閉まるジッパーと、その隙間からの風の侵入を防ぐウィンドフラップ。襟の黒い生地はさらに目が細かく柔らかい生地なので、首がチクチクとしないようになっています。ディティールを見るほど優しさを感じる設計です。
生地
38%メリノウール+38%アクリル+24%ポリエステルの混紡生地は、厚みもあって空気の層を作って閉じ込めるようになっています。そのためウールのセーターを着たときのように、羽織った瞬間から暖かさを感じるレベル。
そして生地自体のストレッチ性がとても高く、動きやすさも申し分ありません。
袖口
袖口は手首周りにぴったりと密着。風が入ってこないように。
裏地
裏面の感触も表と変わらずふわっふわ。羽織ると気持ちいいんです。
裾部分のブランドロゴはさり気なく滑り止めに。
バックポケット
バックポケットは高さがあるので収容力があります。第4のポケットもスマホが余裕で入る大きさ。
そしてジッパーに取り付けられたトリコロールタグがとてもかわいいのです。
着用感・使用感
身長177cm/胸囲86cmでXS着用。
シルエットは写真の通りタイトフィットですが、袖が少し長めにできているので、フルームのように腕が長い人でない限り若干余るかもしれません。ただ袖口のゴムで止まるため着ていて気になるようなことはありません。
ご自身のサイズを探す際は、サイズガイドに記載の胸囲・ウェストから選んでください。
*
個人差はあると思いますが、このジャージの対応気温は5℃〜10℃あたりがメインになりそう。保温性の高い素材なのでとても暖かいウェアですが、前面パネル以外は防風になっていないため、0℃近い真冬の寒さの中だとAlphonsine単体では厳しくなります。ただジレやウィンドブレーカーはとても相性が良く、組み合わせれば一気に対応気温の幅が拡がるのは間違いありません。
デザインは本気のレーススタイルというよりは、おしゃれなカフェライドスタイルにマッチするもの。
ただし、フィッティングや機能性はレース向けに近いので、敢えてこのウェアでトレーニングライドに出かけて、ハードな練習メニューとソフトなウェアデザインのギャップを楽しんで走ろうと思います。
もちろん、途中のCafé休憩を忘れずに。
Café du Cyclisteのウェアを購入する
新作が続々と発表されており、Alphonsine以外にも冬向けの暖かいウェアを見つけることができます。
※国内ではCircles(名古屋)、Grumpy(広島)、正屋(福岡)などで購入できます。