2024年もたくさん写真を撮った(前年比1.5倍くらい…!)。
撮影の仕事でも、プライベートのライドでも、自分の撮りたいイメージをさまざまな形で再現できた1年だったと思う。
その中からお気に入りの写真をピックアップして、1年を振り返っていく。
text / Tats(@tats_lovecyclist)
年明け
新年1発目はKPLUSの撮影で千葉へ。ライドが終わってから行った会員制カフェがちょっとクセ強めで面白かった
大好評だった『車とロードバイク』の企画。このときからすでに車を乗り換えているメンバーもいるので、また折を見て企画できればいいな
入山峠で吉本さんとOrbeaを試乗。ここはコースも景色も好きで、年に何回も行っている
千葉で最も標高の高い鹿野山は、登頂ルートがいくつもあって、行くたびに違う山の姿が楽しめる。あまり雪の降らない千葉でも、この日は途中押して歩かなければならないくらい積もっていた
けんたさんと相模原を走るライド
関東の広大なグラベルフィールド「北富士演習場」は冬に行くとこんな感じ。雪の斜面を40cのタイヤで下る感覚は、スノーボードのそれを思い出させて、がんがん飛ばした
翌週にまた北富士演習場に行くと、雪が溶けて奇跡的な撮影日和。グラベルキング2024の限定カラーのムービー&スチールを素晴らしいチームでつくり上げた。
このタイミングでリニューアルされたグラベルキングの“砂利砂利行こうぜ”ってすごく良いコピー。
春
Specialized Primeコレクションの撮影で西伊豆へ。道中でモデルの美帆さんが「このメンバーではもう二度と集まれないかもしれないからこの時間を大切にしたい」と言っていたのが印象に残っている。撮影メンバーは都度変わるので、そのときどきの一期一会を大切に残したいと思った
Meiと富士イチへ。富士山周辺はサイクリングに最適で何度も足を運んでいる
サイクルモード。これはもうサイクリスト同士のお祭りよね。自分たちが関わっているブランドを見に行くのも楽しみ
大阪で開催されたAlbaOpticsライドにカメラマンとして参加。さすがにAlbaを選ぶだけあって参加者の方々のスタイルが良くて、撮っていて楽しかった
夜にはトークショーも開催
Raphaのライフスタイルコレクションの撮影は、ファッション誌から多くのインスピレーションを得ている。モデルのAcchanとHaseがすごくいい表情
渋谷はいつ撮っても刺激的。東急の開発で街が洗練されていき、写真の雰囲気も同じように「洗練された東京の風景」になる。これがRaphaのような先進アパレルブランドとのシナジーを生む
桜のAACR。桜と雪を同時に見られる貴重な機会で、景色もハイスピードコースもエイドも堪能させてもらった。3枚目の写真はそれぞれのキャラクターが出てて好き
集合場所に車で行ったら雨が降り出したので、雲間を狙って、モルックやってカフェ行って25km自転車でぶっ飛ばして撤収した。自転車含めていろんな遊びができるのっていいよね。
エナジーバー『POW BAR』の企画で、POW BAR好きなサイクリストたちの姿を撮影した。Taeさんの美味しそうな表情が最高
芸術祭をめぐる内房総アートライド。アテンドするOikazeのノブさんのゆるさのおかげで、難しいことを考えずにアートもライドも楽しめるとても良いイベントだった
ずっと行きたかった正屋さんとコラボして福岡でフォトライド講座を実施。前日に糸島も走れて、一泊二日だけど大満足の弾丸旅だった
Attaquerを着て真鶴町から大観山へ。真鶴町の静かな漁村の雰囲気は唯一無二だと思う
自転車に乗ると凛とするMiki。ストロボ撮影もときどきやったが、機材を持ち運べる範囲でもっとやりたい
ジャケ写のように構図もポーズも決めて撮ったUCのキービジュアル。雰囲気も表情もお気に入り
赤いスカーフのAnnaの後ろに赤いバスが停車して、急いでシャッターを切った。写真は背景の要素も含めてどう切り取るか考えるのが楽しい
夏
一気に夏日になった七夕は、足柄の金太郎ラインへ。休憩場所で雛鳥が巣から落ちていたので、みんなの連携プレーで巣に戻した。元気になっているといいな
Meiの渡豪に合わせた送別ライドで富士イチ。後半雨が降り出して過酷だったけれど、思い出に残るライドだった
ライドの満足度は素敵なカフェに立ち寄れるかも大きな要素を占めている。今年もたくさんのお店に伺った
相模原のGarachicoもそのひとつ。素敵な夫婦が経営されていて、時間が溶けるくらい長居してしまう
ラーメン二郎といえばYukari。個人的に15年ぶりくらいの来訪で、麺半分油抜きで完食。また行きたい
Raphaクラブハウスに集合して熱帯夜を駆ける。ナイトライドするのは東京ならではと聞いた。確かにどこを走っても明るく道が綺麗な環境は特殊だと感じる
秋
ずっと行きたかった乗鞍と磐梯吾妻は素晴らしかった。ただどちらも山頂だけガスっていたのでまたリベンジしたい
都内はちょっと移動するだけでまったく雰囲気が変わるので飽きない。東京駅周辺は綺麗すぎるけれど、ふと見える雑多な部分が魅力だったりする
冬
冬の訪れはどんどん遅くなっている。日照時間だけは短くなっていて、カフェで話し込んでいると日が暮れてしまう
Peloton de Parisの撮影は鎌倉へ。TakayukiとSachieふたりの雰囲気と、ウェアやロケ地との相性が最高だった
新車でライド。1枚目の写真は一番のお気に入りで、普段ここを通るときは午前中で日差しが入らないのだけど、このときは午後だったので横からの光が陰影をつくってくれた。
写真を続けていると「眼の前の光景を切り取るなら、最適な焦点距離・絞り・SSはこれくらい」というイメージができるようになる。特にスピード感が求められる自転車の撮影では、そういった絶対音感のような感覚が、写真の成功確率を上げる。
普段のライドで角度をつけて撮れることは少ないので、真上からの構図は新鮮。そしていい表情すぎる
Peak Designとコラボしたスマホ撮影講座。Bekiの自撮り1枚にかける熱量にとても刺激を受けた
ボストンから一時帰国したRanを囲んで忘年会。生後3ヶ月のKayaちゃん激かわ…!赤ちゃんからしか得られない栄養素を接種した
走り納めは千葉へ。仙台、名古屋、大阪など各地から集まってくれて締めに相応しいライドだった
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こうして写真を並べていくと、写真は過去を見返すためのフォーマットとして最高だと思う。動画は情報量が多いけれど、編集コストも視聴コストも高くて、見返すという目的だとちょっと過剰なときがある。
その点写真は、1枚だけでも心を動かす力を持つ。2023年の振り返り記事で、“撮影スタイルの停滞感のようなものを感じていた”と書いたが、今年は逆にどんどん新しいイメージが湧いてきて、撮る楽しさと成長を感じた1年だった。心を動かすような写真をこれからもっと確度高く撮っていけるようになれればなと思う。
一緒に撮影してくれたみなさまありがとう:)
著者情報
Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。 |