#わたしのライドスタイル|Vol.3 Taka 〜 ワークライドバランス。

Starring/Taka@koolt4884
Edited by Tats@tats.cyclist

LOVE CYCLISTのキーコンセプトである、“Ride with your style.”(ジブン色で駆け出そう)。

スタイルのあるファッションやアイテムを通して、サイクリストひとりひとりがその人だけのスタイルで走るためのヒントとなるコンテンツを発信しています。

#わたしのライドスタイル』は、“サイクリスト”そのものにフォーカスする企画。

その人がどんなライドをしているかを追いながら、僕たちの知らなかった自転車のいろいろな楽しみ方を発見できる場所にできればと思っています。

第3回に登場するのは、外資系企業に勤めるマーケターのTaka氏。

スポーツバイク歴1年半と比較的短い期間の中で、グラベルロードからはじまり、次第にスピード感を求めてロードバイクの世界へ深く浸かっていったとのこと。
外資系らしくワークスタイルは各自に委ねられているため、平日も仕事とライドに対しメリハリを付けて向き合ってます。

今回は、そんなワーク“ライド”バランスのとれたライドスタイルを、平日と休日の2日に渡って密着してきました。

Day1 – Weekday Warrior

私がオフィスに出社するのは週に2〜3日。業務は成果に完全コミットしており、その分働き方は自由という環境なので、出社日以外は自宅で集中して仕事をしています。
その合間に取り入れているのが、時間を区切ったショートライド。早朝、昼休み、業務終了後など、その日その時の状況に応じてライドをプランニングしています。

この日は業務時間前の早朝ライド。
愛犬マックに「行ってくるよ」と告げ、東京の中心部へ。
自宅から南下する道のりは平坦続きなので、その場合はアベレージ速度の目標値を設定し、それを下回らないように強度高めに走り抜けるのが基本。

 

信号以外は1時間ほどノンストップで走り続け、疲労感を少し感じる東京駅あたりで少し息をつきます。駅前は人通りも少なく、陽の光の入り方がとても綺麗。

早朝の丸の内〜有楽町はこれからオフィスに向かう人が増えていく時間帯。足早に進む人の波からビジネスの一日が動き始めていることを感じます。
私とスーツスタイルの人たちとで時間の流れ方は全く異なっていますが、なにかそういうギャップを感じるのも早朝ライドの楽しみ。

私が所属しているチームには速いサイクリストが多く、その人たちと余裕をもって走れるようになるために、平日にある程度練習して脚力をつけておきたいと考えています。
レースに出て結果を出したいとか、そういうものは望んでいなくて、ひとりでも仲間とでも、走りを楽しめることこそがロードサイクリングの本質だと思っています。

都心を走るときは、六本木のスターバックスのテラス席にバイクを停めて休憩するのがいつもの流れ。
冬でもパラソルヒーターが設置してあり、凍えることなく脚を休めることができる場所。ひとりなのでそんなに長時間居ることはなく、コーヒーと軽食を少し摂ったら出発です。

ただ今日はタスクが多めなので、朝のメールチェックとコミュニケーションツールでのチームとの進捗確認をあらかじめやっておきます。
こういうことができるワークスタイルでよかった。

業務開始時間に間に合うよう、8:30帰宅を目指して走り出します。
都市部は信号によく捕まりますが、サイクリングロードと比べて景色が変化してそれほど飽きずに走れるので、ショートライドでよく選択するコース。今日はちょうど50kmほど。
これから溜まっているタスクにがっつり取り組めるくらい、業務前のウォームアップが完了しました。

(Day1 了)

Day2 – Weekend Climber

週末、チームライドのないときは、ひとりで山々を巡ることがほとんど。
Strava等で同じエリアを走るクライマーたちの足跡を参考にしながら、事前にルートを引いておきます。
この週末は、埼玉の小川町にある道の駅を起点として、3つの峠を越える中距離ルート。獲得標高は1500m。

基本的にひとりで山へ行くときは複数の峠を組み合わせてコースを設定し、車で近くまで移動。カフェ休憩はほとんどしないので、仲間からは「3山0カフェ」とか言われます(笑)。ときに10山0カフェを強行することも。

峠を進む上で大事なのは、記録を狙うことではなく、自分のペースで黙々と進むこと。
少しだけ苦しいと感じる強度を淡々と続けることで思考がシンプルになっていき、「峠と自分」という関係性そのものに向き合っていきます。

頭の上に道が見えるときも、斜度が変化しても、無理をせずパワーは一定に。

ひとつ目をクリア。息は一定上がっているものの、ダウンヒルで体がクールダウンされるので、あまり休まず次の峠へと路面に身を任せます。

 

ほぼ毎週のように山篭もりしているので、つぼみの膨らみや山林の空気が変わっていくことを五感で感じ、都会暮らしが長い自分でも、ひとときのあいだ自然の一部として同化されることになにか興奮に近い喜びを覚えます。

2つ目のヒルクライムの終点にあるのは「彩の国ふれあい牧場」。初夏にはポピーが一面に広がることで有名ですが、まだシーズンではないので、気だるさを感じる牛の表情を少し眺めるだけでその場を去ります。

 

誰もいない荒れた道は、かつて人が残した温度が消え去ってしまったかのように感じられます。そしてそのままひとり孤独な世界から帰ってこれなくなる──そんな想像を巡らせながらひたすら汗をにじませて登り続けていく。
でもふと道がひらけて人家に巡り合うときや、ほかのサイクリストとすれ違うときは、孤独から解放され、人の温もりがある世界へと揺り戻される。
林道ヒルクライムは、そんな孤独と闘う作業の繰り返し。

私にとってその作業ができる環境はご褒美のようなもので、12〜13%が九十九折りを繰り返す今回のような林道が理想的。非現実の世界を演出する景色が永遠と続く中で、フィジカルもメンタルも鍛えられていきます。

展望をのぞむこともヒルクライムの醍醐味だと思いますが、登るプロセスを内省的に過ごすことで、登りきったときだけでなく、ライドの時間すべてが満たされるものになります。
ひとりで登るときにカフェ休憩をあまり組み込まないのは、いわゆる「チル」の時間と「アガる」時間が登りの過程に同居しているから。

ときにハードにやり過ぎてしまうのは私自身の性格のせいかもしれませんが、こういったライドスタイルは気持ち良い疲労感と達成感を持ったまま帰途に着くことができ、仕事や私生活への活力を生み出しています。

(Day2 了)

編集後記:大人の極みライド。

僕がTaka氏と出会ったのはとある峠の麓。
もともとInstagramで相互フォローしていましたが、偶然の出会いから一緒に走る仲となり、今回のライドスタイルに登場してもらうことに。
僕のライド仲間の間でも父親的存在として慕われており、そのスタイルは大人の余裕を感じさせてくれる素敵なもの。「こういう大人のサイクリストになりたい」とみな思うほど、平日も週末も仕事やご家庭とのバランスを取りながら格好良い走り方を見せていただきました。

出演/Taka@koolt4884
Photo by Tats & Ryuji@marusa8478
Edited by 
Tats@tats.cyclist

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