可愛くて、サマになる。
好きになるもののほとんどは、ひと目見たとき「感性にフィットする」と感じられるもの。逆に試してみないとわからない、とフラットな感情で使い始めるものは、いつまでも相思相愛になれないことがよくある。
Love Cyclistは自分たちの感性とトレンドが交わるものを中心にキュレーションしていて、日々色々なものに対して感性を働かせていますが、今シーズンのÇois(ソワ)のラインナップを見せてもらったときに感じたのは、「これ可愛い…!」というフィット感。そんなテンションのまま着られる、SS2021のÇoisを詳しく見ていきます。
Review/Midori, Ryuji, & Tats
Text & Photo/Tats
*本レビューのウェアはÇois Cycling Legacy提供のものです。
1. 刷新された新シーズン
Çois Cycling Legacy──このブランドのルーツとなっているのは、オーナーであるトムの祖父フランソワ・クールス。彼は40年代にベルギーのナショナルチャンピオンに3度輝き、その後も数々の功績を残した選手でした。
トムは、サイクリングとスタイルに情熱を注いだ祖父の精神を受け継ぎ、サイクリングアパレル“Çois(ソワ)”を立ち上げます。
最初はTシャツやトレーナーなどカジュアルウェアをメインに展開していましたが、2018年からサイクルウェアもラインナップに加え、Love CyclistでもこれまでアーティスティックなJungleジャージや、クラシカルなEddyジャージなどをレビューしてきました。そこからトレンドも徐々に変化していて、僕たちサイクリストが今求めるのは、スタイリングをより美しく見せるモデル。
Signature コレクション
SS2021は6色のカラー展開
そして今シーズンのウェアは、“本当に長い時間をかけながらテストして、新しいステップに踏み出した”とトムが言うように、ナチュラルな着心地が特徴だった旧シーズンのものとは完全に別モノ。
よりパフォーマンスを重視してフィッティングがタイトになっただけではなく、生地やカット、サイズ展開など、ほかのレース向けハイブランドと同じクオリティに仕上がっています。それはずっとÇoisを見てきた者として、待ち望んでいた進化でした。
カラー展開も、アースカラーやニュアンスカラーのチョイスが絶妙な6色。
2. Signature ジャージ
シグニチャージャージ(メンズ)
タイトめなフィット感は、薄くて伸びのいい生地なので窮屈に感じない。シルエットは身丈が少し短めでちょうど良い(ただ袖丈は、肩幅が大きい場合少し短めになってしまう)。
バックポケットは収納性、ポケットの高さどちらもちょうどいい。(€115)
着用サイズ:いずれもXS(177cm/胸囲86cm、169cm/胸囲81cm)
このジャージの最大の特徴が背面プリント。ブランドの頭文字「ÇCL」を使ってデザインされた顔文字が絶妙に可愛い。
版ズレのようなプリントもまた粋で、ジャージの色に合わせてそれぞれ違う色が使われていてニュアンスが細かい。
着丈の短さ・シュッとしたシルエット・淡いピンクの色味など、今だから着たい要素に溢れている。
シグニチャージャージ(ウィメンズ)
メンズ/ウィメンズは形状以外は同じ設計。腕が切りっぱなしになっていて、締め付け感のないタイトフィット。着丈が長すぎないので脚長に見えるし、生地はさらっとしていて夏向き。
落ち着いたブルーカラーは可愛らしくなりすぎないし、シンプルな中にちょっとだけハズシのあるデザインなので、トンマナを合わせたいグループライドにぴったり(€115)。
着用サイズ:ウィメンズXS(154cm)
バックポケットの口に沿って反射テープが横一線に付いているのも新しい。
3. Signature ビブショーツ
ビブショーツも大きく進化。タイトめなフィット感で伸縮性はそこまで高くないけれど、少し厚みのあるしっかりした生地で肌触りが気持ちいい。ビブのサスペンダーもちょうどいいフィット感。
スタンダードな厚みのパッドは、前部分までしっかりサポートされていて、前傾になってもフォローされる(€130)。
着用サイズ:XS(169cm/ウエスト72cm/ヒップ87cm)
このビブは裾がすごく良い。ほかのブランドでは見かけることがほとんどない、切りっぱなしの裾に後ろ半分だけのグリッパーという設計。
腿周りがすっきりするし、適切なグリッパー配置のおかげで窮屈じゃない。脱着もラク。
ウィメンズのビブショーツの場合、腰部分が浮きがちだけど、Signatureビブは腰回りのフィット感がすごくいい。
パッドは実際にサドルと接する面は厚めで、それ以外は少し薄めになっている。しっかり保護してくれるけど、見た目も丸い感じ。
4. 背中を後押しするスマイルウェア。
目がくらむような日差しのライドでは、余計な意識を使わないようにスタイル自体もシンプルな方がいい。ただそれだと少し味気なく感じることもあって、取り入れたくなるのが遊び心。
Çoisはパフォーマンスジャージのつくりで身を引き締めさせながら、背中に抜け感を漂わせる。だからタイトフィットでもストイックな印象にならない、“ゆるガチ”な雰囲気。
SS2021の新作は、開放的な夏の気分を背中から後押ししてくれます。
Çois Cycling Legacyを購入する(公式サイト)
Review/Midori, Ryuji, & Tats
Text & Photo/Tats