Text by Tats(@tats_lovecyclist)
天気予報が微妙な降水確率だったとき、走るか走らないか判断に迷うことがよくあります。
遠くの重い空を見つめながら、諦めて室内トレーニングに切り替えるか、降らないことを期待して走り出すか。
限られた時間の中、外で走りたくてたまらない僕ら週末の戦士たちは、往々にして後者を選択してしまいます。そしてその見込みはほとんどアテが外れるというところまでが決まりきったシナリオ。
あるいはレーサーにとっては、ウェットコンディションで走ることは、雨のレースでのテクニックを高める実践的なトレーニングになるため、雨が降っていることが走らない積極的な理由にはなりません。
※本記事でレビューするウェアはWiggle提供のものです。
そこに、雨専用「Aeron Rain Defence」シリーズ。
そんな条件のとき、何を着て走り出すか。
雨に降られることを前提として作られたものであれば、梅雨の重い空も憂慮することなく走ることができるはず。
ジャージ: Aeron Rain Defence Jersey(¥15,500)
ビブ: Aeron Rain Defence Bib Shorts(¥13,000)
dhbが出す「Aeron Rain Defence(エアロン・レインディフェンス)」シリーズは、その名前の通り防水性能を備えたウェア。
レインディフェンスが特徴的なのは、サイクルウェアで初めてポーラテックの「PowerShield Pro(パワーシールド・プロ)」を使っているという点。パワーシールドは登山ウェアや米軍の服にも採用されていて、高い耐風・耐水・通気性を持つ素材。
だからWiggleとしては「GOREやカステリの防水ウェアよりも自信を持ってお薦めできる商品」だということ。
もし雨を完全に弾いてくれるならば、体温の低下を防いで、高パフォーマンスを持続することができるはず。
水を被ってみる。
そこでレインディフェンスがどれだけ機能的か体験するために、思い切り水を浴びられる場所へと向かいました。
それが噴水広場。
子どもが遊ぶエリアにジャージの大人が侵入していきます。
そう、ここは下から水が吹き出す、雨よりもハードなコンディションを再現可能なスポット。
さらに上から降りかかる飛沫。めちゃめちゃにされます。
めちゃめちゃです。
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1分後。
そして1分後の状態。
水を完全に弾いています。
これだけ水を浴びても内部に水分が入ることがなく、表面はカラカラに乾いたまま。非常に強力な防水性能で、体幹部分は一切冷えを感じません。
こうしてWiggleがこのウェアに自信を持つ理由が、理屈ではなく身体で理解できました。
細部もしっかり作り込んであるウェア。
パワーシールドの生地自体は厚みがあるので、普通の夏用ジャージの感覚で着るとちょっと暑く感じるレベル。だから雨に降られるとわかっているときだけの着用が最適。
素材がしっかりしているので、頑丈で耐久性も十分ありそう。耐風なので春や秋の肌寒い日にアームウォーマーと組み合わせて着るのだって全然OK。
襟は高さがあり、ジップガードも付いているので首元に水が侵入する心配はありません。
バックポケットはカバー付きなので安心してモノを入れることが可能。
防水第4ポケットも付いて、機能的な収納。
平面の裾が長めなところもレイン専用ウェアらしいつくり。
ビブショーツももちろん防水。
ジャージと異なり、ビブは裏起毛になっています。保温性も高く、冷たい雨に振られても体温を維持できるようなつくり(裾はシリコンバンド)。
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機能的な素材の選択だけでなく、こうしてディティールを見ても、本当にdhbはいつもこの価格でここまでやるかと思わせてくれるブランドです。
梅雨も夕立も恐れないために。
サイズ: 上下ともXS(身長177cm/C86/W74/H90)
日本は梅雨シーズン入り。
降水確率が高めの日のライドや、天候が変化しやすいヒルクライムのときなどは、雨に降られることを見越して装備を整えることが必要になります。
そして降り出したときは、ウェットな路面に100%の注意を払うために、ウェアが判断を鈍らせる原因になってはならないもの。
空模様が不安定なシーズンを恐れずに走りたいサイクリストのために、優れたパフォーマンスを持ったお得なレインディフェンスは、ひとつそばに置いておきたいウェアです。
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