【2018年版】初めてのロードバイクにオススメのおしゃれ&高性能なモデル12選

はじめてのロードバイクを選ぶとき、多くの方は10〜20万ほどのエントリーモデルを選択しますが、可能であればもう少し上位グレードの20〜30万円台からセレクトすることをおすすめします。
というのも、エントリーモデルはあくまで入門用のため(あえて言葉を悪く言えば)デザインや性能が中途半端となりがち。だから購入した後、思ったより重くて進みづらかったり、見た目がそれほど気に入らないといったストレスを抱える可能性があり、それはそのままロードバイクに対するモチベーションの低下にもつながります。
初心者だからこそ、10〜20万という決して安くない出費をして一定のストレスを抱えることよりも、少し予算だけを上乗せして、より性能もデザインも優れたミドルグレード以上を選んだほうが、走る楽しさも所有満足度も大きくなり、ロードバイクと長く付き合うことができます。
そこで初めての1台に最適な、高性能でデザイン性に優れたロードバイクを、20万円台と30万円台に分けて各6モデルをピックアップします。
おすすめロードバイクの選定条件
- ・デザインと性能バランスを重視(あまり人とかぶらない方が良い)
- ・そのためカーボン製のみをピックアップ
- ・価格は若いビジネスマン/ビジネスウーマンにも手が届く30万円台まで
- ・近年のトレンドからオールラウンドまたはエアロロードのバイクを優先*
- ・同じくトレンドからディスクブレーキモデルがあればそちらを優先
*ロードバイクのタイプについて
ロードバイクの性質は大きく3つのカテゴリに分けられます。
- ・オールラウンドタイプ:平坦/上り/下りすべてを平均以上にこなす器用な子。特に上りが得意。
・エアロロードタイプ:平坦/下りでスピードを出すのが好きな派手な子。上りはちょっとだけ苦手。
・エンデュランスタイプ:長距離や荒れた道にも対応できる我慢強い子。スピードを出すのはちょっとだけ苦手。
現在のロードバイクのトレンドとして、“エアロロードの隆盛”があります。従来は重くて快適性を後回しにされていたエアロロードが、カーボン成形技術の向上によって、軽量で乗りやすいバイクへと変化しました。そのため、見た目は格好良くても初心者にはおすすめされにくかったエアロロードも、現在では有力な1台目の候補のひとつとなっています。
またこの流れに沿って、オールラウンドタイプも、エアロダイナミクスの観点を強化し、空力を考慮した設計を採用するようになり、エアロ化が進んでいます。
そのため本稿では、初心者でも乗りやすく見た目も良いオールラウンドとエアロロードを中心にセレクトしています。
━━━ Contents ━━━
1. ¥200,000〜299,999のおすすめモデル6選
カーボンフレームのエントリーモデルが揃う20万円台。この価格帯は特に台湾やアメリカのメーカーが非常にコストパフォーマンスの良いラインナップを揃えています。
Cannondale – Supersix Evo Carbon Ultegra(オールラウンド)

http://www.cannondale.com/ja-JP/Japan/Bike/ProductDetail
アルミフレームの先駆者であるアメリカのキャノンデールはアルミのCAADシリーズにフォーカスされがちですが、フラッグシップモデルはもちろんカーボンフレームの “Supersix Evo Hi-MOD”。
そのセカンドグレードがこの“Supersix Evo Carbon”で、カーボンのグレードは落としているものの、その他は上位モデルのHi-MODに搭載されているテクノロジーを踏襲しています。
そのためHi-MOD同様レースとしてもOK、カーボンのしなやかさからロングライドもOKと、オールラウンドに使える性能を持ちます。メインコンポにアルテグラを搭載して27万というパフォーマンスの良さで、購入後にホイールさえ替えればすぐにレースで戦えるようなモデルです。
またライムグリーンを全体にあしらったキャノンデールっぽさ全開のカラーリングが良い感じ。
- ・重量:7.9kg
・コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA
・完成車価格:¥270,000
MERIDA – REACTO DISC 4000(エアロ)

http://www.merida.jp/lineup/road_bike/reacto_disc_4000.html
2017年のロードレースシーンでは活躍の薄かったメリダですが、ユキヤのブランド力は引き続き強力。
ユキヤの所属するバーレーン・メリダに提供された“REACTO TEAM”の人気ミドルグレード版が“REACTO 4000”です。
特筆すべきはエアロフレーム×ディスクブレーキというトレンドを搭載しながら20万円台で入手できるコスパの高さ。その分フレーム以外のパーツのグレードを落としているため少し重量はありますが、ディスクによる高い制動力は、初心者であるほど乗りやすさを実感できるはず(いずれパーツ交換していけば戦闘力がどんどん高まります)。
また「ヒーロー」っぽさを地で行く、いかにもなバーレーンメリダカラーは個人的に大好物です。
- ・重量:8.6kg
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥289,000
FOCUS – IZALCO RACE 105(オールラウンド)

http://www.focus-bikes.jp/bikes2018/race/izalco-race-105.php
ドイツのブランド・フォーカスは「German Engineered」という信念を持ち、高い品質のバイクをラインナップしています。
IZALCOは以前はCAYOと呼ばれてたエンデュランスロードの後継機ですが、従来の振動吸収性による快適な乗り心地はそのままに、BB周りの剛性を高めることでよりレーシーな仕上がりにグレードアップしています。
さらに特徴的なのが”FREESTYLE”と名付けられたカラーリング。上位モデルと同じカラフルなグラフィックをフォークやチェーンステーに配することで、シックなシルバーにとても映える仕上がりになっています。少しほかのバイクと違う味付けになっていて良い感じです。
- ・重量:8.3kg
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥259,000
TREK – Emonda SL 6(オールラウンド)

https://www.trekbikes.com/jp/emonda-sl-6
優れたカーボン技術を持つアメリカのトレックのロードバイクは、オールラウンドの“Emonda”、エンデュランスの“Domane”、エアロロード“Madone”の3ラインから成ります。
その中でもEmondaの最上位モデルの“SLR 9”は640gの「超」軽量フレームで、最強のヒルクライムバイクのひとつとして名を挙げられています。
その流れを組むこの“SL 6”は、軽さとバランスの良さを併せ持つバイク。ULTEGRA搭載で7.43kgと完成車としては別格の軽さ。ヒルクライムを淡々とこなしたいサイクリストに最適です。
トレックといえば真っ赤なバイクが印象的で、SL6はそれを象徴するカラーリングで非常にビビッドなのがGood。
- ・重量:7.43kg
・コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA
・完成車価格:¥298,000
NEILPRYDE – NAZARE 2(エアロ)

http://www.neilprydebikes.net/nazare2.html
2010年に参入して以来拡大を続けるニールプライドは元々マリンスポーツブランドでしたが、そこで培ったカーボン成形のノウハウをロードバイクに活かし、現在はニュージランドからイギリスに拠点を移して活動しています。
“NAZARE 2”はひと目でエアロロードとわかる、風を裂くようなシャープなデザイン。
カムテール形状のフレームやオリジナルのエアロシートポストなどで空力を最大限に活かす設計にしているだけでなく、エアロフレームが苦手とされてきた剛性を加えたパイオニア的モデルとなっています。
エアロフレームの扱いに慣れてきた頃にリムハイトの高いホイールに交換すれば、さらに格好良くなりそう。
- ・重量:920g(フレーム)
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥299,800
GIANT – DEFY ADVANCED 1(エンデュランス)

https://www.giant.co.jp/giant17/defy-advanced-1
今や世界最大のメーカーであり、ロードバイクにおけるすべての技術を集結している工場を持つ台湾のジャイアント。フレームセット以外も自社パーツを組み込んで完成車を組み立てているので、どのモデルもトータルの完成度が非常に高い仕上がりになっています。
さらにジャイアントのバイクはトレンドの最先端も取り入れており(というよりトレンドの流れを作っている)、今では各メーカーともトップモデルで主流になったディスクブレーキを、ジャイアントは以前からエントリーモデルにも搭載しています。
“DEFY ADVANCED 1”はエンデュランスモデルですが、自社工場で生産されたグレードの高いフレームにより、巡航性能と乗り心地の良さを両立させています。
またディスクブレーキのコントロール力はロングライドやダウンヒルで威力を発揮し、ライドスタイルを選ばない懐の広いバイクと言えます。
何より完成車としてデザインの統一感が素晴らしく、あまりいじる必要性を感じない仕上がり。
- ・重量:8.7kg
・コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA
・完成車価格:¥260,000
2. ¥300,000〜399,999のおすすめモデル6選
30万円台になると軽く剛性の高いフレームが揃い、よく進むバイクが手に入ります。特にヨーロッパのメーカーはこの価格帯からデザイン性がぐっと上がり、所有満足度もかなり大きくなります。
Wilier – Zero 9 Ltd.(オールラウンド)

http://www.wilier.jp/road/zero9ltd.php
ウィリエールはイタリア本国では最も販売台数の多いブランドであるものの、近年レースシーンで見ることは少なくなりました。しかし2018年にディレクトエネルジーとバイクパートナー契約を結ぶことになり、ツール・ド・フランス等での露出が期待できそうです。
そんなウィリエールから、日本限定のモデル“Zero 9 Ltd.(ゼロノヴェ)”が発売されました。
2016年まで販売されていたZero9とは全く別物で、トップモデルの“Zero7(ゼロセッテ)”と同じフレーム形状にしつつ、カーボンの積層を変更することで、硬すぎない剛性へと仕上げています。
3色展開のカラーのうち、イタリアナショナルチームカラーのブルーはこれでもかというほど爽やか。Zero7が超軽量のヒルクライムバイクなだけに、そのマインドを受け継いたZero9の爽やかカラーで軽やかに坂を登っていけそう。
- ・重量:980g(フレーム)
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥340,000
CANYON – Ultimate WMN CF SLX DISC 8.0(オールラウンド)

https://www.canyon.com/ja/road/ultimate/2018/
ドイツのキャニオンは、販売チャネルがオンラインのみで中間コストが発生しないため、ほかのメーカーと比べるとコストパフォーマンスが非常に高いのが特徴です。
しかしキャニオンの最も優れているところはコスパではなく、ウィメンズモデル“WMN”の設計思想と充実したラインナップだと思います(WMN専用ページhttps://www.canyon.com/ja/road/wmn/)。ラインナップしているものは、ジオメトリー・サイズ展開などすべて100%女性のために設計されていて、サドルも女性向けが標準で付属するなど、初心者であってもすぐに体に馴染むようなつくりになっているのが素晴らしいです。他メーカーよりも安い価格で、軽くて自分にフィットするバイクを選択できます。
この“Ultimate WMN CF SLX DISC 8.0”は、グランツールで活躍するトップモデルがベースとなっていて、7.3kgという軽さで漕ぎ出しも坂もラクに進めるのに加え、コンポーネントに搭載されたSRAM FORCEは手が小さい女性に扱いやすいもの。さらにディスクブレーキのコントロール性が加わり、軽い・よく進む・扱いやすいという仕上がりを実現しています。
キャニオンスラムレーシングチームカラーのデザインもすごく可愛い。
- ・重量:7.3kg
・コンポーネント:SRAM FORCE
・完成車価格:¥339,000
Bianchi – OLTRE XR3(エアロ)

http://www.japan.bianchi.com/OLTRE-XR3
エントリーモデルのラインナップが充実していて、チェレステカラーに惹かれて購入する初心者も多いビアンキ。
ただファッション層やエントリー層向けというイメージも付きやすく、30万円台以上のレーシングモデルがあまり選択されなくなる傾向があります。
しかしビアンキの真価は、オールラウンドの“Specialissima(スペシャリッシマ)”と“Oltre(オルトレ)”が2枚看板を貼っているレーシングモデルにあり、中でもOltreのトップモデル“XR4”はツール2017においてログリッチェがステージ17で超級山岳ガリビエ峠を制し圧倒的勝利を収めた素晴らしいバイクです。
“Oltre XR3”はそこからコストダウンが図られたミドルモデルですが、トップモデルにしか採用されなかった振動除去素材のカウンターヴェイルを用いてエアロロードに快適性を付与しています。
デザインも、ビビッドなフレームカラーや多重構造のチェレステ色アウターワイヤー、そしてOltreのファッショナブルなロゴなど、ミドルクラスならではの細部に渡るディティールが素敵。
- ・重量:1100g(フレーム)
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥330,000
Pinarello – GAN(エアロ)

http://www.riogrande.co.jp/pinarello_opera/pinarello2018/gan.php
チームスカイでツール3連覇中のイタリアンブランド・ピナレロ。
連覇を支えたハイエンドエアロバイク“DOGMA”の系譜を継いだミドルグレードのモデルがこの“GAN”です。GAN自体は3つのグレードに分類されますが、これはベーシックモデルとなります。
DOGMA同様、フレームの各所が「フラットバックチューブ」というチューブの背面を切り落としたような形状をしているのが特徴で、整流効果を高めてどんな風向きの条件下でも安定した高速走行ができる、紛うことなきレーシングモデル。
ただそのままDOGMAと同じフレーム形状でカーボン素材だけを変えているのではなく、GANのカーボングレードに合った剛性バランスになるようにフレーム自体は再設計されており、トータルバランスに優れたミドルグレードに仕上がっています。
また完成車では珍しく、コンポーネント選択肢の中にCampagnoloのケンタウルがオプションとして入っています。ケンタウルはカンパの中では11sのエントリーグレードですが、シマノ105よりも扱いやすくデザインも遥かに優れてるため、初心者にも非常におすすめできます(イタリアンバイクにイタリアンコンポの組み合わせは美しいもの)。
さらに5種のカラーバリエーションと女性向けモデル設定もあり、選択肢の幅が広いのも良い部分。
- ・重量:8.7kg
・コンポーネント:Campagnolo Centaur
・完成車価格:¥365,000
Specialized – Venge Elite(エアロ)

https://www.specialized.com/jp/ja/venge-elite/
トップモデルS-WORKSを抱えるスペシャライズドのラインナップは大きくオールラウンドの“Tarmac”、エンデュランスの“Roubaix”、エアロロードの“Venge”の3ラインから成ります。
その中でVenge(ヴェンジ)シリーズは、自社の風洞実験施設で1,000時間のテストから生み出された最高の空力性能を誇る、エアロフレームの代名詞とも言えるもの。トップモデルの“Venge ViAS”は、ツール2017でキッテルが途中リタイアしたにも関わらずステージ通算5勝を挙げた実質的に最強のバイクです。
そのミドルグレードとなる“Venge Elite”は、トップモデルのフレーム形状を踏襲しつつ剛性感を最適化することで、長距離×高速巡航を可能にするオールラウンド性の高い完成車となっています。
- ・重量:7.5kg(非公式)
・コンポーネント:SHIMANO 105
・完成車価格:¥313,200
ARGON18 – KRYPTON(オールラウンド)

http://www.intermax.co.jp/products/argon18/road/gallium.html
2015年からツールに機材提供していることでロードレース界での存在感を高めているカナダのARGON18。2017年はアスタナと契約し、個人総合5位というポジションに着けました。
ARGON18は元素名をフレームに名付けていて、ニトロゲン、ガリウム、クリプトンの3つがラインナップされています。
取り扱いモデルの価格帯から、ARGON18フレームを国内で見かけることは稀ですが、その中でも3つ目のクリプトンは手に入れやすい身近な存在。
このブランドならではの硬派で力強いデザインはそのままに、ジオメトリの設計やカーボンファイバーの選択は快適性を重視していて、初心者であっても扱いやすいベストセラーモデルです。
- ・重量:1190g(フレーム)
・コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA
・完成車価格:¥322,000
* * *
以上12モデルに厳選して紹介しましたが、20〜30万円の価格帯は各メーカーとも選択肢の幅がとても広いので、これらのモデルと比較しながら自分の感性とシンクロするいいバイクと出会ってくださいね。
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