【2019年版】ベストロードバイク12選 – ハイエンドモデル購入ガイド

至高の1台を選び抜く。

ロードバイク1台目購入後、ホイール・コンポーネント・ハンドルなど一通りのパーツ交換が終わったとき、その車体は見違えるように格好良くなっていることと思います。ペットを飼い始めた子どもが一緒に成長して立派になっていくように、バイクも自分自身も大きく変化しています。

しかしその頃になると、まるで吹奏楽部3年目になったトランペット吹きがより高価な楽器を母親にせびるように、サイクリストも次のステージを考えるときがやってきます。それがハイエンドモデルへのフレーム交換

各メーカーが技術力を駆使したトップモデルはどれも魅力的なため、絞り込みに非常に迷うかもしれませんが、現在のトレンドから選択すべきモデルはある程度集約できます
そこでトレンドを把握した上で、カテゴリを分けて12モデルをピックアップ。

また最初の1台目のエントリーモデルを検討しているサイクリスト候補の方も、そのメーカーがどのような思想でフレーム設計しているかを知るためにはハイエンドモデルを把握することが一番の近道なので、本稿を参考にしていただけると思います。

2019年のロードバイクトレンド

エアロロードの定着

2018年はバイクの性能を示すプライオリティが重量からエアロに完全シフトし、「エアロ元年」と呼ばれた年でした。
オンロードのバイクはオールラウンド・エアロロード・エンデュランスの3タイプに大別されますが、ロードレースで勝利するバイクはエアロロードが中心となり、山岳ステージでも使用されることが当たり前に

従来は重くて快適性を後回しにされていたエアロロードが、カーボン成形技術の向上によって、軽量で乗りやすいバイクへと変化。つまりエアロにも関わらずオールラウンド型を包括するようになり、エアロロードがレースにおけるスタンダードになっています。

これまでエアロフレームを開発してこなかったCannondaleやFocus等のメーカーも、2018年に入って「満を持して」後発投入していることから、2019年のレースシーンでは各メーカーのエアロモデルが本格的に戦う年となりそうです。

ディスクブレーキ化待ったなし

2018年は飽きるほど聞かされたディスクブレーキ化とその是非の論争。
すでに多くのハイエンドフレームはディスクブレーキ対応モデルに切り替わったように、近いうちにディスクブレーキの販売シェアがリムブレーキを上回るようになります。

もしこれから新たにロードバイクを揃えるのであれば、ディスクを選択した方がトレンド寿命が長くなるのは間違いありません。ただその選択は各サイクリストの趣向に拠るものであり、また言ってしまえばブレーキ制動力の違いだけなので(一概に速くなるわけではない)、今無理して買う必要がないことは確か。

オールロードモデルの強化

エアロ+ディスク化がレースシーンにおけるトレンドだとすれば、普段使いや遊びで使うときは、どんな路でも楽しめるグラベルロード(オールロード)やロングライド向きのコンフォートモデルのラインナップが別軸で強化されています。

特にグラベルロードは、ディスクブレーキの普及とともに各社のラインナップも増加傾向。荒れた道を選んで進むため「走っている」というより「遊んでいる」ような感覚が強く、オンロードをストイックに走っていたサイクリストに新しい楽しみ方を提示してくれます。

e-bikeは足踏み

ドイツやイタリアなどヨーロッパ諸国ではすでに高齢者を中心にスポーツバイクとしてのe-bikeが流行し始め、販売されているモデルも豊富。
国内でもバイクイベントでは「e-bike元年」というコピーで積極的に売り出すものの、海外有名メーカーのモデルは国内法定速度を超える45km/hまでアシストするため取り扱いできず、国内メーカーを中心として25km/h補助までの限られたモデルだけが流通

現存するロードサイクリストは「自分の脚で走りたい」インサイトを持った方がほとんどなので、スポーツバイクとしてのe-bikeはまだ爆発的な普及は見込めないのが現状。
ただそういったクラスタの、人生のステージが変わるタイミングで(体力や筋力の問題で)e-bikeが購入される時機が来る可能性はあります。

トレンドは新モデルの購買を促すために業界が仕掛けているものですが、より速く走れる・快適に走れると聞くと食指が動いてしまうのは僕らサイクリストの性。上記の点を踏まえつつ、カテゴリ別(エアロ・オールラウンド・オールロード)に計12のバイクをピックアップしました。

 

1. “最速”エアロロードバイク

2018年にフルモデルチェンジされたエアロロードの中から、紛うことなく「最速」の称号を得ている3台の北米バイクをセレクト。

Specialized – S-Works Venge

S-Works Venge Sagan Collection

https://www.specialized.com/s-works-venge

ツール2018で通算5勝&マイヨヴェールを獲得。国内レースでもトップアマが積極的に使い始め、すでに結果を出しているバイク「ヴェンジ」。
Aero is everything”という設計思想で自社の風洞施設から生み出されたこの第3世代モデルは、空力の改善を数値で示しただけでなく、空力を極めれば勝てることを証明しました。

文字通り「最強」の1台が生み出されたことは、ほかのメーカーにとっては今後ヴェンジをベンチマークとせざるを得ないという状況。本当に速い。

完成車価格 ¥1,350,000

Cervélo – S5

Cervelo S5

http://www.eastwood.co.jp/cervelo/s5_disc

エアロロードで常にトップクラスに君臨するサーヴェロが2019年モデルでフルリニューアルした「S5」。
トレンド通りディスク専用設計。
面白いのがハンドル・ステム・フォークが一体化した独自の構成で前方投影面積を最小限に抑えているところ。またY字になったステム形状のエアロ感も堪らない。
そしてENVEホイールとの完璧に融合した完成車としての一体感は他にはない格好良さ。

ハンドリングの良さや推進力の高さを評価したレビューが多く、スプリンター専用モデルとして比類のないバイク。

完成車価格 ¥1,580,000

TREK – Madone SLR 9

TREK MADONE

https://www.trekbikes.com/madone-slr-9-disc

とにかく骨太で男性的な第6世代「マドンSLR9」。前世代ではエアロ性能でVenge ViASを抑え最速の数値を叩き出しており、当時からVengeとMadoneは比較対象にされてきました。

本モデルではその優れたエアロ性能は改良せず据え置きのまま。その代わりに、前モデルから採用される振動吸収機構「アイソスピード」を改良させることで、速さだけでなく長距離レースでの力の温存まで考慮された設計になっています。
エアロだけに絞らない総合的なテクノロジーで攻める新型マドン。ディスクだけでなくリムブレーキも取り揃えます。

完成車価格 ¥1,139,000

 

2. “美しい”エアロロードバイク

エアロの速さだけでなく、所有欲を満たす「美しさ」という観点からも目を見張るモデルを選んでいます。

Wilier – Cento10 Pro

Wilier Cento10 PRO

http://www.wilier.jp/road/cento10pro

ツールの中でも一際存在感を放っていたラマートカラーのバイク「チェントディエチ・プロ」。
他メーカーに先駆けエアロフレーム時代に新しい風を吹き込んだ前モデル“Cento10 Air”の完成度はそのままに、形状を変えず、ヘッドチューブ・ダウンチューブ・ハンドルの剛性をアップ。それだけでもライドフィーリングは別物になり、よりレーシーな走りができるようになりました。ディスク/リム両モデルあり。

見目麗しいイタリアンペイントは、実物を見るほどため息が出るもの。そこがウィリエールらしい。

フレームセット価格 ¥500,000〜

FOCUS – Izalco Max Disc

FOCUS Izalco Max Disc

http://www.focus-bikes.jp/bikes2019/

エアロロードを発売していなかった最後の大手メーカーFocus。2018年11月に投入された「イザルコマックス・ディスク」は5年ぶりのフラッグシップモデルのアップデートにより、軽量バイクから遂にエアロフォルムへと転身しました。
とは言え、前身の遺伝子を継承したオールラウンド寄りの設計。カムテールを配したことが明確な王道フレーム形状は、ほかのエアロフレームよりも細身で軽やかな印象。実際にVengeよりも軽量で、速さと軽さを両立しています。

直線で構成されたフレームにシルバー×ネオングリーンの組み合わせがすごくSF的世界観。ディスクブレーキのみ展開。

フレームセット価格 ¥440,000〜

LOOK – 795 Blade RS

LOOK 795 Blade

https://www.eurosports.co.jp/bike/796_blade_rs

ルックのエアロシリーズ“795”を冠した完全新作フレーム「795ブレード」。
従来の795ライトのような(好き嫌いが分かれる)個性的な形状から打って変わって、非常に無駄のないエアロフレーム形状。他メーカーと同様のカムテール形状を採用し、空力も2%改善されています。またシート角も75.8°とより垂直に近づけていて、アグレッシブな前乗りができるように

高価なバイクにただ速さを求めるだけでなく、「美しい形状」を忘れないところにこのブランドの強さが垣間見えます。ディスク/リム両モデルあり。

フレームセット価格 ¥410,000

 

3. “軽やかな”オールラウンドバイク

クライマーたちのポテンシャルを最大限に引き出す「軽量化」を極めていくためのバイク。

TIME – Alpe D’huez01

TIME Alpe d'Huez 01

http://www.podium.co.jp/time/bike/alpe-dhuez

軽量モデルIZON(アイゾン)の後継機として登場した「アルプデュエズ01」。タイム独自のカーボン整形工法“RMT”に加え、樹脂を高圧で固める新工法を用いて、タイム史上最も軽量で重量剛性比の高いフレームに。
ツールの山岳コースの名を冠すように(村公認名称とのこと)、ヒルクライムにさらに特化したバイクになりました。ディスク/リム両モデルあり。

アクティブフォークの機能的デザイン、シートステー周りの繊細さを感じるフレーム形状がとても美しく、どうしても「いつかは」と思わせてくれます。

フレームセット価格 ¥650,000〜

COLNAGO – C64

Colnago C64

https://www.colnago.co.jp/2019/product/c64

コルナゴトップモデルに与えられる“C”を冠し、4年ぶりにリニューアルされたフラッグシップ「C64」。
モノコックではなくラグで組み上げる伝統の工法を守るため、この時代でも台湾や中国ではなくイタリア職人によってハンドメイドされている事実は、コルナゴのブランドプレゼンスをこの先も失いたくない気持ちが伝わってきます。

もちろん伝統だけでなく、ディスクブレーキモデル展開、前作よりも最大270gの軽量化、剛性と快適性のバランスで走行性能を強化するなど、研鑽も抜かりない精神にため息が出る、トラディショナルブランド随一のモデル。

フレームセット価格 ¥650,000

Lapierre – Xelius SL Ultimate

lapierre Xelius Ultimate

http://www.eastwood.co.jp/lapierre_xelius_sl

FDJでも採用されるラピエールのフラッグシップオールラウンダー「ゼリウスSLアルティメイト」。
前モデルの上れるフレームの完成度そのままに、ダウンチューブの形状やシートクランプのインテグラル化などでエアロ化も深化させ、よりアグレッシブに上りも下りも攻めることが可能に。

そしてゼリウスで最も特徴的な部分が、ステー集合部の「3Dチューブラー」。後ろからの突き上げを緩和するための機能性だけでなく、立体的に構成された曲線美が、思わず目を惹く美しさになっています。
爽やかなブルーのグラフィックも素敵。

フレームセット価格 ¥379,000〜

 

4. “遊べる”グラベルバイク

自由に道を遊ぶためのグラベルバイク。そのフレーム設計も各社自由で、中でも方向性の全く異なる3つのバイクをピックアップ。

Factor – VISTA

FACTOR VISTA

http://www.trisports.jp/node/9066

AG2Rなどレースシーンで存在感の高いファクターから新たに登場したオールロードが「ビスタ」。
オフロードライドのために快適性を高めるカーボンレイアップや最大35mmタイヤ(42mmが主流のグラベルにしては細め)を合わせられるクリアランスを設けつつも、エアロロードのようなリア三角、剛性を高めたステム一体型ハンドルといったロードバイクで培った「速さ」を追求するテクノロジーも凝縮

グラベルロードとして最速の部類にいる存在で、格好良さでは群を抜いています。CHPT3とのコラボカラーモデルも美しい。

フレームセット価格 ¥545,000

OPEN – U.P. Gravel Plus

OPEN U.P.

https://cyclism.jp/collections/open-cycle

サーヴェロの創業者とBMCの元CEOが立ち上げた“OPEN”は、グラベルロードを中心にオフロードシーンをマーケットにするメーカー。
他社のように大量生産はせず、本当にOPENのコンセプトに合った顧客だけと親密な関係性を作りたいという思いから作られています。

U.P.」はMTBタイヤまで履けるタイヤクリアランスやフラットなダウンチューブなど、よりMTB寄りの設計のため、ロードバイクポジションでオフロードをアグレッシブに攻める、という楽しみ方ができる“骨太”なバイクです。

ポップなカラーリングが楽しく、自分でペイントオーダーも可能。

フレームセット価格 ¥365,000〜

CANYON – Grail CF SLX 8.0

CANYON GRAIL

https://www.canyon.com/ja/road/grail

グラベルロードジャンルの中でも、ビスタがロード寄り、U.P.がMTB寄りなら、キャニオンの「グレイル」はスタンダードな40mmタイヤを履かせるバランスの良いモデル

衝撃的なビジュアルで僕らにインパクトを与える“2階建て”のハンドルバーは、荒れた道でも安定した下ハンの操作性ができるようにし、また衝撃を除去するためのもの。でもブラケットポジションは従来のハンドルと同じ位置にあり、ロードサイクリストにとって違和感なく使えるようにうまく設計されています。

どんなシーンにも似合う落ち着いたカラーリングがシブくて良い感じ。

完成車価格 ¥509,000

* * *

僕個人は1年以上エアロロードに乗っており、エアロならではの直進性でぐいぐい進む感覚、普通にすいすい登れること、また長距離でも疲れにくいことを含め、本当に今はエアロロードがすごくバランス良い形状だと感じます。かつて乗っていたオールラウンド以上に自由に遠くまで乗れるため、素晴らしい体験ができています。
でももし次に新しいバイクを選ぶとしたら、今はできない体験をするためにもう少しグラベル寄りの選択をするかな、とも考えています。

どんなバイクを選ぶときも、最終的には目指すライドスタイル・デザイン・価格面での折り合いだとは思いますが、2台目3代目を選ぶ頃には目が肥えているだけに、じっくり悩んで、本気で付き合えるパ−トナーと運命的・宿命的に出会えることを願っています。

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