
ガーミンのピコ音。
それはすべてのサイクリストの憧れであり、停車時にピコ音を出してドヤ顔してこそ、一流のサイクリストと言うことができます。
普通のサイコンで物足りなくなったすべてのサイクリストに、最適なガーミンエクスペリエンスをしていただくため、自分のライドスタイルに合った機種の選び方を一緒に見ていきたいと思います。
text/Tats(@tats_lovecyclist)
*本記事は過去公開記事を最新モデルに置き換えて大幅に改訂したものです。
1. Garminを選ぶ理由
Garmin Edgeシリーズでできること
GPSを搭載した高機能サイクルコンピュータでトップシェアを占めるGarminの「Edge(エッジ)」シリーズ。Edgeは、GPS・高度計・加速度計などを用いてライド上のステータスを多方面から可視化してくれます。
▼Edgeで見る主なデータ
目的 | ライド中 | ライド前後 |
ナビゲーション | 周辺地図 | ルート作成 |
ルートナビ | ルートログ | |
ステータス把握 | スピード | 走行距離 |
ケイデンス | 獲得標高 | |
心拍 | TSS | |
斜度 | NP | |
パワー | Strava連携 |
速度、ケイデンス、心拍が計測できるのはもちろんのこと、パワーメーターで出力を把握したり、ソロライドで仮想のライバルを設定しり、ヒルクライムのペース管理をしたり。
Edgeシリーズはこうしたライドやトレーニングの質を高めるための機能が豊富です。
また、知らないコースを開拓していくナビ機能も充実しているので、いつもと同じコースを走ってマンネリ化しがちなライドに新しい発見をもたらすことができます。
Garminを選ぶ理由

多機能GPSサイコンメーカーは、Wahoo、Lezyne、Brytonなど、Garmin以外にも多数あります。
各メーカー間で機能にそれほど差異はないにもかかわらず、Edgeの価格はほかのメーカーに比べて少し高め。それでも多くのサイクリストがGarminに行き着く理由は、ユーザー数の多さと機能の安定性が大きな要因。
ユーザー数の多さ=情報量の多さであり、購入時の安心感につながります。
さらにGPSサイコン開発の先駆者であるGarminは、GPS精度で他社の追随を許さないほか、トレーニングに必要な機能を率先して備えてきました。他メーカーはそれに追随する形で機能強化しているため(地図機能やStrava連携など)、各機能の安定感はGarminに利があります。
もちろんそういった点を除けば他メーカーのGPSサイコンも優れていますが、Garminのピコ音は唯一のものであることは間違いありません。
2. 全5機種スペック比較
Garminの高機能GPSサイコンは、100系/500系/800系/1000系の4機種。ほぼ毎年、各グレードのいずれかの最新版がリリースされており、2023年4月には500系と800系が最新化されました。また2022年にはナビゲーション特化モデルのExploreが登場しています。
Garmin Edgeスペック比較表
機種 | ![]() 130 Plus |
![]() NEW 540/ 540 Solar |
![]() NEW 840/ 840 Solar |
![]() 1040 Solar |
![]() Explore2 |
|
発売 | 2020.7 | 2023.4 | 2023.4 | 2022.6 | 2022.9 | |
スペック | サイズ | 41×63×16mm | 57.8 x 85.1 x 19.6mm | 59.3 x 117.6 x 20mm |
106.1x 55.7 x 20.6 mm | |
ディスプレイ | 1.8インチ モノクロ | 2.6インチ カラー | 3.5インチ カラー | 3.0インチ カラー | ||
重量 | 33g | 80.3g/ 84.9g(Solar) |
84.8g/ 89.9g(Solar) |
133g | 104g | |
操作 | ボタン | ボタン | ボタン+タッチスクリーン(静電容量式) |
|||
内蔵メモリ | あり | 16GB | 32GB | 64GB | 16GB | |
バッテリー | 13時間 | 26時間 +ソーラー6時間 |
35時間 +ソーラー10時間 |
16時間 | ||
機能 |
地図+ナビ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
トレーニング機能 | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | |
GroupTrack | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
事故検出 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
メッセージング | – | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
ルート自動生成*1 | – | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
ClimbPro | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
バイクアラーム | – | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
リアルタイムスタミナ | – | ◎ | ◎ | ◎ | – | |
パワーガイド | – | ◎ | ◎ | ◎ | – | |
サイクリング能力 | – | ◎ | ◎ | ◎ | – | |
価格 | セット*2 | ¥35,800 | ¥69,800 *非ソーラーのみ |
¥74,800 *非ソーラーのみ |
¥99,800 *非ソーラーのみ |
– |
単体 | ¥28,800 | ¥54,800(非ソーラー) ¥69,800(ソーラー) |
¥74,800 *ソーラーのみ |
¥109,800 *ソーラーのみ |
¥52,800 | |
特長 | エントリー向け | スタンダード | 多機能 | 大画面&多機能 最強バッテリー |
ナビ特化 | |
購入リンク | Amazon(セット) Amazon(単体) |
Amazon ワイズロード |
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Amazon ワイズロード |
*1 Popularity Routing機能
*2 セット:ハートレートセンサー、スピードセンサー、ケイデンスセンサー付属。
3. Garmin Edge主要機能
全モデル搭載機能

地図+ナビ
Edge540/840/1040/Eplore2は日本詳細道路地図を搭載しており、その地図を元に目的地までのルート設定を行うことができます。
130plusは詳細地図の表示はできませんが、Garmin Connect経由でルートを転送し、曲がり角のポイントがわかるナビ機能を備えています。
また内蔵されている気圧高度計により、数秒のタイムラグはありますが、現在走っている道の斜度も表示されます。
トレーニングデータ計測(機能抜粋)
・Stravaやガーミンコネクトのセグメント対応
コース上に設定された特定のセグメント(区間)を走ったタイムをオンラインで競うことができる機能。仲間と一緒に走れなくてもトレーニングのモチベーションを上げることができます。
・バーチャルパートナー
あらかじめ設定した速度や、過去に記録された自分の速度を仮想のパートナーとして一緒に走ることで、自分がパートナーに対して先行しているか遅れているかが表示されます。
・FTP+VO2Max計測
パワーメーターを利用して、パワー出力を示すFTP値(W)を表示可能。
またパワーメーターと心拍計を併用して、自分の持久力を数値化したVO2Max(最大酸素摂取量)を表示し、現在の負荷レベルを知ることができます。
Group Track
同じGroupTrack機能があるEdge同士の位置情報を、画面内に表示させることができるもの。
グループライドで集団が分かれてしまったときでも、仲間が今どこにいるかわかります。
事故検出
端末には加速度計が内蔵されており、事故による衝撃を受けたと判断されると、位置情報を自動的に緊急連絡先に送信するようになっています。
540/840/1040/Explore2のみ搭載

クライムプロ
ヒルクライマーのための機能。
コースナビを実行すると、内蔵地図データを元にヒルクライム中の頂上までの残りの距離と平均勾配をリアルタイムで表示するというもの。ヒルクライムのペース管理に役立ちます。
バイクアラーム
アラームをセットすると振動を検知して本体が警告音を発するもの。コンビニ休憩やランチ時間などを安心して過ごすことができます。
540/840/1040のみ搭載

リアルタイムスタミナ NEW
自分のこれまでのトレーニングデータを元に、自分の残り体力が何%あるかを表示する機能。出力パワーの目安を表示してくれるため、ハンガーノック予防や長距離ライドのペース管理などに役立ちます。
パワーガイド NEW
自分のパワーカーブとFTPのデータを元に、コースにパワーターゲットを割り当てる機能。自分の力に応じて区間ごとの出力を表示してくれるため、最後まで力を出し切ることができます。
サイクリング能力とコースの要求 NEW
走行データから、自分の脚質を判定してくれる機能。脚質タイプはエンデュランススペシャリスト/クライマー/スプリンター/チャレンジャー/パンチャーなどがあります。自分の長所と短所がわかり、それぞれを伸ばすためのトレーニンプランも提示してくれます。
3. あなたにぴったりのEdgeは?

各モデルの特長を紹介。自分に合った1台を見つけるためのマイルストーンにしてください。
Edge130 Plus – 優れたガーミン体験を身近に

エントリー向けの高機能モデル「130 Plus」(¥28,800/単体)。
Edgeシリーズの中で130 Plusを選ぶメリットは「価格」と「重量」の2つ。それ以外の点では、やはり機能や性能が絞り込まれていますが、ほとんどのサイクリストにとっては十分な機能が備わっています。
GPS精度の高いGarmin製品を求めるのであれば、まずは130plusが選択肢に入ります。
Edge 540 – 最新機能を備えたベーシックモデル

Edgeの定番モデル500系は、2023年4月に「540」が登場(¥54,800〜)。
今回からソーラー対応モデルがラインナップされ、内蔵バッテリー26時間+ソーラー6時間と駆動時間が大幅にアップ。機能は2022年に登場した1040と同等のものになり、スタンダード機として十分過ぎる性能になっています。
上位モデル840との違いは、タッチパネルの有無・内蔵メモリ容量(540→16GB、840→32GB)・重量(5gの差)の3つ。普段のライドでナビを活用する機会が少ないユーザーにとっては、540でも事足りることがほとんどです。
530 → 540の大きな変更点
・バッテリー駆動時間アップ:20時間→26時間+ソーラー6時間
・ケーブル端子変更:microUSB→USB-C
・測位精度向上:GNSSマルチバンド機能搭載
・トレーニング機能大幅強化:リアルタイムスタミナ、パワーガイドなど
・ボディサイズと重量が増加:高さ+8mm、幅+3mm、重量+5g
※ディスプレイサイズ・解像度は変更なし
・価格変更:本体のみ¥52,800→¥54,800
Edge 840 – 死角のないフラッグシップ

高感度のタッチスクリーンを搭載したGarminのフラッグシップモデル「840」(¥74,800)。
540と同様にソーラー対応モデルがラインナップされ、機能は1040と同等に。
840はグローブの上からも使用できるタッチスクリーンでサクサクと操作できるなため、操作性を重視する場合や、ナビを活用する機会の多いサイクリストにとっては540よりも840が有力候補となります。
830 → 840の大きな変更点
・バッテリー駆動時間アップ:20時間→26時間+ソーラー6時間
・物理操作ボタンの追加:荒天時はタッチパネルをOFFにして物理ボタンだけで操作も可能
・ケーブル端子変更:microUSB→USB-C
・測位精度向上:GNSSマルチバンド機能搭載
・内蔵ストレージメモリ強化:16GB→32GB
・トレーニング機能大幅強化:リアルタイムスタミナ、パワーガイドなど
・ボディサイズと重量が増加:高さ+8mm、幅+3mm、重量+5g
※ディスプレイサイズ・解像度は変更なし
Edge1040 Solar – 超持続バッテリーで開拓し続ける

Edgeのハイエンドモデル1000系は、2022年6月に「1030 Plus」から「1040 Solar」へ進化(¥109,800/単体)。1040は本体スペックも機能も大幅に進化し、全GPSサイコン中でもハイエンドの名に相応しい機種となっています。
特筆すべきはバッテリーの持ち。24時間→35時間になっただけでなく、ディスプレイ自体がソーラーパネルになったことで、日中は走っているだけで勝手に充電される仕様に*(最大で+10時間)。近年挑戦者が多いウルトラディスタンス系のライドを含め、未踏の地を開拓するサイクリストにとっては最も相性の良い存在となりました。
*ソーラーパネル非搭載モデルもあり(¥99,800/セットのみ)
1030 Plus→1040 Solarの大きな変更点
- ・バッテリー駆動時間アップ:24時間→35時間+ソーラー10時間
・ケーブル端子変更:microUSB→USB-C
・マウント耐久性向上:樹脂→金属製
・測位精度向上:GNSSマルチバンド機能搭載
・内蔵ストレージメモリ強化:32GB→64GB
・トレーニング機能大幅強化:リアルタイムスタミナ、パワーガイドなど
・大幅値上げ:1030Plusセット¥94,600→1040単体¥109,800
Edge Explore 2 – ナビ機能に特化した道の探求モデル

ツーリング/サイクリングを好むサイクリストのための新モデル『Expore 2(エクスプロア2)』。価格はEdge540と同程度ですが、ディスプレイが大型化(2.6→3.0インチ)していることで地図の見やすさが強化されています。ユーザーインターフェースも1040と同様に刷新。
ただトレーニング関連については、標準的な機能を備えているものの、他モデルにあるワークアウトやバーチャルパートナーといった機能が大幅に削ぎ落とされています。あくまで強くなるためではなく、ライドを楽しむことを重点に置いたモデル。
またeBikeにも対応した『Edge Explore 2 Power』もラインナップにあり、自転車のバッテリーと接続して充電できます。
ほかのメーカーのGPSサイコンと比較する
著者情報
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Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長。スポーツバイク歴10年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはFactor O2(ロード)とLS(グラベル)。 |