みなさんはロードサイクリングに出かけるとき、どんな人と一緒に走っていますか?
もしいつもひとりで走っているのであれば、ぜひ仲間探しをしてみてください。
一人だけのトレーニングだと、成長カーブは緩やかになりがちですが、仲間と一緒だと劇的に成長することができます。
今回は、仲間と一緒に走ることのメリットや仲間探しのヒントについてお話します。
仲間と一緒のトレーニングが良い3つの理由
1. 練習強度が自然と上がる
自分より速い人やライバルがいると、自ずと練習強度が上がります。基本的に仲間と一緒だとサボることができないので、集団の中で揉まれていくと、意識せずとも自然とその練習強度に体が慣れていきます。
そうやって何回も一緒に練習しているうちに、確実に強くなっていることが実感できます。亀仙流のトレーニングみたいなものです。
2. モチベーションが劇的に上がる
一緒に走ると本当に楽しい。縦にきれいに並んで走ったり、坂を攻めたとき疲労感を分かちあったりとか、グループで走る一体感がロードバイクの最大の醍醐味だと思います。それを味わえると思うと、練習に参加するモチベーションが非常に上がります。
また仲間が毎週トレーニングしていたら、同じ量走らないと実力の差が開いていってしまうので、そういったお尻を叩かれるモチベーションの上げ方もあります。
3. 集団走行を学ぶことができる
レースなどでも必要な集団走行スキルを普段のトレーニングから実践することができます。お互いの距離の詰め方やハンドシグナル、先頭交代など、ひとりでは練習できないスキルが自然と身についていきます(ただし一般道では車間を適度に空けて充分に気をつける必要があります)。
一緒にトレーニングすると良い3タイプの人
[1] 勝手に先にいっちゃう人
つまり自分より速くて、後ろを振り返らずぐいぐい進む人です。
少し強度を上げられると、最初は必死に喰らいついていくことはできますが、じきにさくっと千切られます。くやしくて心が折れます。
でも気を遣って速度を落としてもらうよりも、好きなように進んでもらったほうが実力の差が明確になるので、次はどれだけ差を縮められるかという目標設定がしやすくなります。相手が速ければ速いほど目指し甲斐があります。
[2] 自分より少し速い人
勝手にライバル視する存在です。あくまで心の中のライバルなので基本はリスペクト。
あと少しで手が届きそうなポジションの人がいると直近の目標になります。[1]の人は1年後に追いつきたい存在なのに対して、[2]の人は1〜2ヶ月以内に追い抜くことを目指す人になります(相手も練習しているのでそう簡単にはいきませんが)。
[3] 強くなる意志がある初心者
最初は遅くても、教えるとメキメキ上達する初心者は一緒に走っていて楽しいです。追い抜かれまいと、こちらもトレーニングに熱が入ります。
また[1]や[2]の人と走っているときは、後ろからついていくポジションなので(ときどき引いたりしますが)、走り以外は気を遣わなくて良いのですが、初心者と走ると逆に自分がリードする立場になります。そうなると、レベルに応じたルート決め・ライン取り・危険察知など走行時の状況対応力がつくのが大きなメリットになります。
「速くならなくてもいい、ポタリングで良い」という考え方の人とは、あくまでポタリングを楽しむために一緒に走ります。そうでないとトレーニング志向の人は負荷の低いライディングでストレスを抱えることになってしまいます。
トレーニング相手の探し方
一人で始めたからまわりに仲間がいない、という方は積極的に新しい仲間をみつけましょう。
1. ショップの走行会に参加する
お店で走行会を実施しているところもあります。初心者向けのファンライドだったり、常連で固められた本格的なトレーニングランドだったり、レベルに応じて実施しているので、そこで仲間を見つけることができます。知らない人ばかりで最初は不安かもしれませんが、共通の趣味を持つ人たちの集まりなので、何回か乗っている内に自然に仲良くなっていきます^^
最初から走行会が盛んなお店を選んでロードバイクを買うというのもひとつの手です。
2. 会社の同僚に探りを入れる
意外と会社の同僚でロードバイクに乗っているという人はいるものです。あまり公言しない人もいるので、ふとした会話の中でロードバイクの話題を入れて、食いついてくる人がいればラッキーです。さっそく今週末に一緒に走る約束をしましょう。
3. Webから探す
Webだとお金を払って参加するプログラムや、サークル・同好会など、いろいろなグループを探すことができます。一緒に走ってみて、レベル感が近い人に出会えたら積極的に話しかけてみましょう。
たとえば、こんなところから。
Webサービスから探す
スポーツやろうよ!
ロードバイク仲間探しでは活発な掲示板。地域やレベル感、年齢層などを確認しながら探すことができます。近隣で最適なチームが見つからない場合は、自分で仲間を募集してみるのも手。
トレーニングプログラムから探す
リンケージサイクリング
レベルに併せて参加メニューを選ぶことができるプログラムです。開催地は関東中心ですが、遠征イベントなどもあります。
サイクリングイベントから探す
OVE散走
SHIMIANOが企画している、「散歩」ではなく「散走」のイベント。東京と大阪限定ですが、目的地を目指すおしゃれな雰囲気のポタリングなので、初心者がゆったり走るのにおすすめです。
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仲間が多いほど、集団走行やレベル別走行などいろいろな走りが楽しめるし、刺激ももらえるしで良いことづくめです。
ひとつ難点を挙げるとすれば、ほかの人のロードバイクやアイテムに目移りするということ。
特にハイエンドのロードを持っている人と一緒に走ると、なんだか自分のバイクが安っぽく見えたり、その人がむちゃくちゃ速いと「パーツを換えれば追いつけるようになるんじゃね…?」といった思考になりがちです。もちろん、その考えでパーツのグレードを上げていくことも楽しみのひとつなのですが、行き過ぎには気をつけてくださいね。