【プロダクトレビュー】POC Omne Lite:レース/非レースどっちもOKな“全能型”軽量ヘルメット。

ヘルメットはKASKが一番頭にしっくりくるので、Valegroメイン、ときどきProtoneやWasabiというローテで被っていた。ただKASKは基本スポーティなので、ウェア合わせが難しい場合がある。もう少しレース感の薄いヘルメットをここ1年くらい探していて、やっと「これだ」と思えたのがPOCの『Omne Lite』。

review / Tats@tats_lovecyclist
photo / Rin (@f430_lisa_)

1. スペック

POC Omne Lite WF(¥28,600)

2023年に発売されたOmne Lite(オムネ ライト)。日本にはWFモデル(アジアンフィット)しか入ってきていない。
POCにはもともとミドルグレードのOmne Air(オムネ エア)があり、その軽量モデルとしてOmne Liteが後発で登場した。Omne Airが330gなのに対して、Omne Liteは240gとかなり軽量化されている。開口部が増え、すっきりした外観。

素材 ポリカーボネートシェル、EPSライナー
重量 240g(Mサイズ)
サイズ S 55-58cm / M 59-62cm
安全基準 CE-EN1078(欧州)、JCF公認(日本)

WFモデルはワンサイズ下げたSサイズを着用。KASKはMサイズ

 

2. 導入の目的

KASK Valegroが好きすぎて、発売当初から5年くらい色違いを買い足しながら使ってきた。
ただ最近は、Café du Cyclisteのようにちょっとドレスダウンしたウェアで走ることも増えて、Valegroのスポーティさが合わないと感じることが増えた。
抜け感のあるヘルメットの代表格といえばPOCで、これまではOmne Airが有力な候補だった。ただOmne Airの重量330gは、Valegroの200gと比べてしまうと長距離でストレスになるだろうなと感じていた。

そんな折、2023年にOmne Airの軽量モデルOmne Lite(240g)が登場。重量面でKASKの上位モデルと遜色ないことが導入の決め手になった。

色は黒。コーデ特集の記事にも書いたが、白は悪目立ちすると感じることが多く、黒の出番が一番多い

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上位モデルのVentralも格好良いが、レース感の方が強く、形状が僕の顔立ちに合わないと感じた

 

3. Pros/Cons

Pros

スタイルを選ばない全能感:導入の狙いに対して完全にフィットする形状。ドレスダウンしたスタイルだけじゃなく、レーシーな雰囲気にも合うので、購入してから一番出番が多くなった。また二眼タイプのアイウェアも合わせやすくなったので、AlbaOptics ANVMA LEIも合わせて導入した(経済まわしてる)。

軽い:「Lite」の名が冠されているだけあって、実測値でも充分軽い。Omne Airを着けたあとだとその差は歴然。見た目は結構かっちりしているので重そうに見えるが、開口部の数や形状によって軽量化されているもよう。

実測値227.5gで、Valegroから+20g程度

背面のPOCロゴ:ロゴの主張が強いぃ…!頭にPOC生やして走っている感じがかわいい。これはPOCだから許されるのだ。

ロゴマシマシスタイル

Cons

フィット感はKASKがとにかく良い:これはもう仕方ないところだけれど、ほかのどのブランドを被っても、KASKのフィッティングシステムによる「深く被れている感」を超える着け心地は得られない。だたこれは感覚の話で、走行時にPOCがずれるわけではない。

ユーロフィットも国内展開してほしい:国内展開モデルはWF(アジアンフィット)のみ。僕はWFで良かったが、POCはユーロフィットの方が合うというサイクリストもわりと周りにいる。事情は察するけれど代理店はユーロフィットも展開してくれると嬉しい。

 

4. 結論

POC Omne Lite着用イメージ3

レーシーな感じにも、ドレスダウンした感じにも合うOmne Lite。ミドルグレードモデルだけれど、他メーカーのハイエンドモデルと同じくらい軽いし、どんな価格帯のウェアやバイクと合わせてもしっくりくるので、めちゃめちゃコスパ良い。グレーやオフホワイトのカラーが出てきたらもっと生やしたいレベルでお気に入り。

POC Omne Liteを購入する(公式サイト)

著者情報

Tats Tats Shimizu@tats_lovecyclist
編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。