ロードバイクは軽車両なので、基本的に歩道ではなく車道側を走る必要があります。
しかし車から見ると、自転車が前を走っていると邪魔だと感じるのが普通です。僕も車を運転していてロードバイクを追い越すときは非常に気を遣います。
だからサイクリストは、車からどう見えるかということを考えながら、ドライバーに対し自分の存在や進む方向を明確に示すべきです。そのために気をつけるべき7つのポイントをまとめています。
車道走行7つのポイント
1. 走行車線内を走る
最初はこわいかもしれませんが、走行車線内の方がドライバーが視認しやすいので基本は白線の少し内側を走ります。
路肩は法律上走行できないのと、小石やゴミが溜まっていてパンクのリスクが高いため、停止時や緊急退避用だけ使います。
2. 手信号を必ず使う
公道を走る車両である以上、車と同様に「右折・左折」「停止」を明確に提示する必要があります。
最初は大げさに身振り手振りするのが恥ずかしいかもしれませんが、しっかり手信号を使えるサイクリストはかっこ良いです。
・右折時は右手を右方向に指し示し、左折時は左手を左方向に指し示します。
※左折時に右手を直角に上げるという方法もありますが、わかりづらいので左手を使ったほうが良いです。
・停止時は右手を背中にまわして手のひらを広げる、または右手を斜め下に伸ばします。
3. 左に一時的なスペースがあっても寄らない
車が断続的に左側に停まっているところは車道の中央寄りを走りますが、車が一時的に途切れてスペースがあったとしても左に寄るのは危険です。
ドライバーから見ると、視界から一度消えたロードバイクがいつまた右に出てくるかとすごく気を遣います。
こういうときはスペースがあっても基本的にまっすぐ同じ車線を走るようにした方が安全です。
ただし車に追い越してもらいたいときは左に退避して、追い越しを確認できたら慎重に走行ラインに戻ります。
4. 路肩のすり抜けをしない
赤信号で車が前に何台か停止しているとき、左側の路肩からのすり抜けはするべきではありません。
本来は二輪車と同様に路肩すり抜けは禁止されているのに加え、ドライバーは自転車が前に出られると追い越すことが非常に面倒に感じます。すでに一度抜いた自転車であれば尚更です。
5. 右に膨らむときは後ろの車にわかりやすく合図する
走行ラインが右側に膨らむときは必ず後ろを振り返って右手で合図します。
・そのままの速度で入っていくときはアイコンタクトをとりながら右手で指さして「右に寄りますよー」と伝えます。
・右車線の車に先に行ってもらうときは、速度を緩めながら右手を振って「先にどうぞー」と伝えます。
停止車両があるときによく起きるリスクの高いシチュエーションですので、必ずドライバーとコンタクトをとるようにします。
6. 煽られても焦らない
後ろから車にプレッシャーをかけられても、焦ってスピードを上げたり路肩に寄り過ぎたりしないようにします。
落ち着いてそのまま走行を続け、退避できるスペースを見つけたら寄れば良いです。
ときどき幅寄せしてくる悪意のあるドライバーもいますが、落ち着いて、距離をとるようにします(苛立ったら負けです)。
7. 大型車の近くはなるべく走行しない
バスや5tトラックなどの大型車の近くはなるべく走行しないようにします。
大型車の後ろに付くと、前方視界が遮られるので道路状況が見えなくなり、ブレーキなどの反応が遅れます。また車からもロードバイクは見えていないので、右左折時に巻き込まれるリスクが高いです。
さらに大型車は風圧も大きく走行中風に煽られる危険もあるので、スピードに乗っているときはできるかぎり距離を空けて走ります。
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僕の知人も、以前にうしろから車に当てられ吹っ飛び、首をギプスで固定するほどのケガを負いました(事故直後は自分よりもロードバイクの状態を気にしていたようですが^^;)。
気をつけていても不意に当てられてしまうことがあるように、上記のポイントだけでリスクをゼロにすることはできませんが、できるだけドライバーに自分の存在を知らせることを意識して自分の身を守ってください。
また、こうしたサイクリスト自身の意識も大事ですが、事故を根本的に減らすためにも自転車専用レーンがもっと整備されるようになれば良いですね。