ミラーレスをいつも背中に。僕たちのライド用カメラストラップ

ロードバイク用カメラストラップ

ライドで良い写真を撮ろうと思ったとき、もちろん最新のスマートフォンが最もシンプルな解決策であることは間違いありませんが、それ以上に絵面にこだわりがある場合は、最終的にカメラを持ち運ぶことに行き着きます。

そこでサイクリストたちが悩むのが、最適なストラップ探し。
コンデジでもミラーレス一眼でも、汗が溢れるジャージのポケットに繊細なカメラを入れるという選択肢は理想的ではありません。ストラップを使って斜めがけするのが基本的な携行方法。

僕Tatsと仲間のRyujiは同じカメラを使っていますが、ストラップは撮影スタイルに合わせて異なるものを好んでいます。
もしこれを読んでいるサイクリストが今ストラップ沼にはまっている場合、特徴の異なる2つのストラップから、どちらが自分のスタイルに合うか参考にしてもらえると思います。

text/Tats@tats_lovecyclist

1. 走りやすい「PS Bagworks」ストラップ

PS Bagworks – Rider Strap($55.00)

Ryujiが愛用しているのは、 PS Bagworksの「Rider Strap」。その名前の通り、自転車に乗っているときに撮影するために作られたサイクリスト向けストラップです。

カメラがずれない

その特徴は、乗車時にカメラの位置が動かないようにスタビライザーがあること。斜めがけストラップとスタビライザーで3方向からカメラを固定するので、乗車中に激しく動いてもカメラがずれる心配はありません。
スプリントなども含めたトレーニングを重視したライドでは、スタビライザー付きが圧倒的に便利。

簡単にスタビライザーを付け外しできる

ワンタッチで脱着できるスタビライザー

撮影したいときは、スタビライザーを外し、カメラを掴んで前にもっていきます。
スタビライザーはマグネット式バックルなので片手で外すことが可能。最初は操作に慣れが必要ですが、一度覚えてしまえば撮影までの動作はスムーズになります。

スタビライザーストラップは三脚穴に装着

購入時はストラップの取り付けオプションを3つから選ぶことができますが、一般的で安全な「スプリットリング」タイプを選択しています。

カラー選択も豊富で、街にも自然にも馴染むデザインは、スタイルと機能重視のPS Bagworksならでは。

どんなスタイルに最適?

・ライドと撮影をバランス良く楽しみたい
・乗車中に動かないストラップを探している
・ストラップのデザインを重視している

Rider Strapを購入する(公式サイト)

 

2. 素早く構える「Custom SLR」ストラップ

伸縮エアーストラップ(¥4,240)+ C-Loop(¥3180)

対して僕が使っているのは、Custom SLRの「伸縮エアーストラップ」と「C-Loop」を組み合わせたもの。

2年以上愛用するストラップ

一瞬で構えられる

この組み合わせのキモは「C-Loop」という、カメラストラップを三脚穴に装着できるようにするマウント。

三脚ネジ穴はカメラの底部にあるため、背面に回したときにカメラが逆さになりますが、その状態でカメラを掴んで前面に回すとカメラが正位置になります。

Custom SLRカメラを構える

だからシャッターを切りたいと思ったら、片手だけで瞬時に構えられる
Rider Strapのような3点留めストラップは、前面のスタビライザーを外す→カメラを前面に持ってくるという複数の動作が必要になりますが、C-Loopを使用すると、必要なのは1アクションのみ。比較すると、構えるまでに5〜6秒の差が生まれます。

僕のように、コンテンツ撮影などでシャッターチャンスをできる限り逃したくない機動性重視のサイクリストには最適。

カメラ位置がズレやすい

ただし、構えやすい=走行時ズレやすいということ。これはC-Loopのデメリットです。
ダンシングでカメラが揺れるので邪魔になるのはもちろんのこと、停車・発進など身体を動かすたびに少しずつずれていくので、都度後ろに手を回して位置を戻す必要があります。
走りやすさを重視するのであればRider Strapの方が最適。

肩に負担をかけない幅広のストラップ

「伸縮エアーストラップ」は、ストラップの長さがワンタッチで変えられるのが特徴。
ただし短くするには両手を使う必要があるため、乗車中にストラップの長さを変えることはほぼありません(この機能は普段使いで活きる)。

それよりも、幅広で柔らかいショルダーパッドが優秀。レンズ込みで約800gのカメラを終日持ち運びますが、ショルダーパッドのおかげで肩への負荷は大きく減ります(以前使用していた細身のストラップは肩が凝ってしまった)。

ただストラップの周長が最短108cmと長めなので、C-Loopと組み合わせると、ある程度身長がないと*カメラが腰の方に位置してかなり邪魔になります。
*目安として、170cm以下の場合はもう少し周長が短いストラップを推奨

どんなスタイルに最適?

・速写性を何よりも重視している
・肩に負担をかけたくない
・自転車以外にも使いたい

伸縮エアーストラップ(¥4,240)
C-Loop(¥3180)

※2024年追記…現在C-Loopが国内で入手困難となっており、米国の公式サイトで購入可能

 

3. 安全を優先して、撮影を楽しむ

このように、「バランス重視ならPS Bagworks」「撮影の機動性重視ならCustom SLR」という選び方ができます。

こういったストラップは、ライドにカメラを携行できるようにするものですが、カメラを構えるときは、周囲の状況がクリアになった上で行うよう充分に注意します。
走行中やカメラ操作に慣れていない場合は、無理をして撮影をしようとせず、まずはライド自体を楽しむようにしてください。

その上で、自転車×カメラという走り方を実現すると、ライドスタイルは大きく広がります。カメラも自転車も「沼」と呼ばれる趣味の世界ですが、お互いの相性も抜群。
僕たちが大好きな自転車の世界を、素敵な写真で残していきましょう。

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著者情報

Tats Tats Shimizu@tats_lovecyclist
編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。