レースフィット脱却から見える世界。Endless「Insulated Jacket & Gilet」レビュー

Endless AW2020

text by Rin@f430_lisa

厳しい冬がやってきました。
朝布団の中でぬくぬく過ごすのは冬の醍醐味。でもあえて走りに出て、冷たい空気の中で自分や仲間と対話するのもまた醍醐味。

僕は普段のライドでは、友達と会話を楽しみながらゆるく走り、峠や長い平坦で誰かがもがきだしたら、それに食らいついて小さな勝負を楽しむような走りを好みます。
サイクリングにおける『速さ』については、「速く走るからこそ楽しい」というより「多くある楽しみの中の一要素」という感覚を大切にしています。
そういった僕個人の価値観の中で必要となるのが、高いファッション性とストレスフリーな機能性を持つウェア。

今回僕は、そんな要件を満たしてくれる「Endless」のアイテムと一緒に、いつもの仲間と冬の訪れを堪能するライドに出かけました。

*本レビューでRinが着用するウェアはEndless提供のものです。

1. Endlessと冬を探しに。

この日は僕以外も全員Endlessを着用。トーンが合うだけでグループの自然なまとまりが生まれ、冬を堪能するライドの気分が上がります。

ただ冬はウェア選びが難しい季節。早朝の厳しい寒さに耐えるため、厚手のウェアを着たり重ね着をしたりしますが、日中体が温まってくると「厚着しすぎたな」と思うことが毎年あります(逆も然り)。

そんな冬ウェア選びの悩みをグッとシンプルにしてくれるのが、Endlessの「Away Insulated」シリーズ。
このシリーズはジャケットとジレを展開しています。

その最たる特徴は、米軍の寒冷地用防寒着としても使われていたマイクロファイバー素材「プリマロフト」を使用していること。羽毛のように軽く、高い保温性や撥水性を兼ね備えているのが特徴です。

 

2. 極寒用「Insulatedジャケット」で暖まる

Away Insulated Jacket(€200)

走り始めの寒い朝には、袖のある「Insulatedジャケット」が最適。
プリマロフトの高い保温性のおかげで、20分も走れば体が温まり、止まってもしばらくウェア内はぽかぽか。

着用サイズ: XXS(166cm/51kg)

熱が篭りすぎないよう、風が当たらない部分には汗抜けの良い素材が使われていますが、陽が出て気温が10℃くらいまで上がると暑くなりすぎるため、ジッパーを開けて対応しました。
このジャケットが最も活躍するのは、早朝の冬カフェライドなど5℃以下の厳しい環境です。

また肩の部分に設けられたベンチレーションは、汗抜け目的だけでなく、前傾姿勢で肩が張ってストレスにならないような設計。乗車姿勢を踏まえた構造になっていることがわかります。

2つあるバックポケットは、サイドから手を入れるつくり。真ん中に仕切りがあり目立たないジッパー式になっているので、見た目は普通のジャケットのようにすっきりします。

暑くて途中で脱ぎたくなったときは、折りたたんでもジャージのポケットに収納できない大きさなので、ハンドルバーバッグのように何か入れ物が必要です。

ジャケットで身体が温まったので、途中でジレに着替えて、これから登る和田峠に備えます。

蕎麦屋さんの角を曲がったら、本格的な上りが始まります。

 

3. 万能な「Insulatedジレ」で峠を攻める

Away Insulated Gilet(€160)

ジャケットと同じような素材、フィット感の「Insluatedジレ」。厚手でありながら、余分な生地が使われていないので、ダボついたりばたつくことはありません。

着用サイズ: XXS(166cm/51kg)

峠を登るときは体が火照るため、体温調整できるジレが便利です。
東京の冬(0℃〜10℃)は胴回りの保温がしっかりできていれば快適に走れる気温の日が多いので、高強度のロングライドやトレーニングで追い込む時にはこのジレを着て、ダウンヒル用に軽量のウインドジャケットをポケットに忍ばせておくのが良さそう。

ジャケットはバックポケットが2つあったのに対して、こちらは右側に一つだけ。大きさはジャケットのそれの片方分。
ジレは畳んでジャージのポケットにしまうことができます。

 

4. 長距離に最適な「Bib Shorts」

和田峠を登り終えてしばし団欒。なるべく人と会わないことを求められた2020年、自転車に乗っているときよりも、自転車から降りたときの会話を大切にしたいと思うようになりました。行ってみたい場所とか、欲しい自転車とか、気になるウェアのこととか。
ここでは3人とも履いているEndlessのビブショーツの話に華が咲きました。

Bib Shorts Black(€150)

Endlessのビブショーツはイタリア製の素材を使っており、タイトフィットながら不思議と窮屈さは感じません。表面はオープンメッシュでマットな高級感のある質感。

着用サイズ: XS(166cm/51kg)

パッドは厚めでロングライド向き。配置も乗車姿勢の時に最もフィットするようになっています。ただ他のビブよりもほんの少し厚みが目立つため、サドル高の調整が必要に感じるかもしれません。

体が冷え切ってしまわないないうちに、来た道を戻ります。

ダウンヒルでも、Insulatedジレは風を通さず体幹が冷えません。

 

5. この一杯のために。

冬ほどコーヒーやラテが美味しく感じる季節はありません。ウイスキーを美味しく楽しむために水が欠かせないように、冬のライドをより良いものにするためにはライド後のコーヒーが欠かせないのです。
その一杯を飲むために、ライドの締めはいきつけのカフェに。

ゆったりをコーヒーを飲みながら、この日のライドについて振り返ります。久々に行った和田峠はやっぱりつらい峠だと再認識したことだったり、陣馬街道沿いの脇道が林道につながっていると聞いて、今度覗いてみようと話したり。そして次のライドの行き先について話し合い、1日を共にした仲間と一時の別れを惜しみます。

今日も充実した時間を過ごすことができました。

 

6. レースフィット脱却の先に見えたもの

今回Endlessがドロップした「Away Insulated」コレクションは、レースフィットというよりはカジュアル寄りなものでした。このことは、ロードレースが盛んなスペインで培われたレースフィットのルーツから脱却しようとする意思の表れだと感じます。

それは、シマノのグラベル向けコンポーネント「GRX」やアパレルのアドベンチャー向けコレクションなど、ここ数年で多様性を求めるプロダクトが一気に増えたことと同じような流れ。

実際にEndlessはこのコレクションのリリースに際して、“レースフィットのルーツから脱却した結果、新たなものが見えた”と言及しています。
僕自身、レースフィットではないウェアのライドは今まで以上に快適で、峠もカフェもバランス良く楽しめるということが実感できています。

「舗装路を速く走ること」だけがロードサイクリングの楽しみ方であった時代ではなく、「サイクリストの数だけスタイルがある」という時代が始まっています。Endlessはそういった新しい時代にフィットするブランドとして進む道を選択しました。AW2020で、今まで以上に一皮むけたEndlessのこの先がさらに楽しみになりました。

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text/Rin@f430_lisa
photo/Tats@tats.cyclist