ロードレースはそのフェアなスポーツマンシップから「紳士のスポーツ」だと言われていますが、一般道を走るロードサイクリストの中にもさまざまな種類の紳士淑女がいます。
ただしスタイリッシュでクールな紳士だけではありません。しばしば意表を突くファンタスティックなサイクリストがおり、突然彼らに出会ってしまうと、面食らって落車する可能性があり非常に危険です。
そこで、これまで出会ったさまざまなサイクリストの中でも、紳士の枠を越えたよくいるタイプのロードバイク乗りを個人的統計から算出しました。あらかじめ彼らの特性を知っておくことで、出会ったときに冷静に対処するための参考にしていただければ幸いです。
ロードバイク乗り「いるいる」BEST5
1. セクシー男優
激しい喘ぎ声をリズミカルにあげながら坂を登るセクシーサイクリスト。
平野部ではレアキャラだが、峠で頻繁に目撃情報が寄せられる。
ヒルクライムレースにおいて最も出現率が高く、彼が現れると集団は敬意を表して道を空けるという。
いるいる度(峠道):★★★★☆
なんか負けたくない度:★★★★★
2. マン・イン・ザ・ミラー
反射物に自分の姿が映ると、必ずその姿を見つめるサイクリスト兼ナルシスト。
車のリアガラスやショップの全面ガラスなど、街中を走るとそこら中に自分が映るので確認作業がとても忙しくなる。
一応フォームのチェックという体で見ているが、実際は高級自転車とピチピチウェアに身を固めた自分に惚れ惚れしている。かわいい。
いるいる度:★★★★★
わかりやすさ度:★★★★★
3. 絶対仕留めるマン
ほかのロードバイクに抜かれると、急にスイッチが入って親の仇をとるかのように追いかけるサイクリストキラー。
絶対に仕留める意思が強く、抜かすときに相手の脇すれすれを攻めるのが特徴。仕留め損なうこともあるが、速い相手には敬意を払うので根はいい人らしい。
ただ普通にグループライドしているときでも、他グループに抜かれた途端にいきなりスイッチが入るため、ひとりでグループを置いて走り去ってしまう。そのため楽しいグループライドのためには絶対仕留めるマンを後方に下げるのが得策。それでも我慢できず飛び出すときは好きなだけ走らせておきます。
いるいる度:★★★★☆
今泉度:★★★★★
4. クリス・フルーム
下り坂のときだけフルームになるサイクリスト。
トップチューブにお尻を乗せて下ハンを握りながらペダリングする独特のポジションで、これだけでマイヨ・ジョーヌ気分を味わえることからフルームファンの間で流行。ツール・ド・フランス2016中にフルームがダウンヒルアタックでこのフォームを繰り出して以降出現率が高まる。
バランスを崩す可能性があるため、ライドスキルが高くない一般サイクリストには危険なポジションだと言われているが、彼に憧れる者は誰もが一度は通る道。
いるいる度:★★★☆☆
ピナレロ度:★★★★★
5. 詐欺師
「最近全然乗ってない」「昨日飲み会だったからきつい」「今日はゆるポタだから」「ぜんぜん貧脚だよ」といった枕詞を言わないと走り出せない剛脚サイクリスト。あまりに多すぎて殿堂入り。その後の走りっぷりは見事としか言いようがない。
貧脚詐欺被害者の会も全国各地で設立されており、被害報告が後を絶たないが、ほとんどは泣き寝入りするしかないのが現状。
いるいる度:★★★★★(殿堂入り)
それでも僕らは食らいついていく:★★★★★
次点: 弱ペダ女子
弱虫ペダルがきっかけでロードバイクを始めた女性サイクリスト。
かつて大量に発生し殿堂入りかと思われたが、詐欺師たちの乱獲(ゆるポタ詐欺)などにより急激に数を減らした。現在では絶滅危惧種に指定されているため残念ながらランク外。
アニメ業界が中心となって保護や育成に乗り出している。
レアキャラ度:★★★★★
今の興味は他のアニメ度:★★★★★
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このように、道の上には色々な種類の紳士淑女がいることがわかります。
基本的に堅気のサイクリストに対して直接的な害はありませんが、このご時世なので詐欺にだけは遭わないよう充分注意してくださいね。