刺さる贈り物を見つけよう。
誰かに何かを贈るとき、相手が大切な人であるほど、プレゼントを探す時間は自分ごとのように楽しいもの。受け取った相手がどう感じて、どう使ってもらえるかをじっくり考えて探します。
でも相手の趣味がロードバイクだったときは、何を贈るべきか判断が難しいかもしれません。
かつてある親しい人(ロードバイクのことをよく知らない)から素敵なサイクリングソックスをプレゼントしてもらったことがありますが、当初ソックスではなくアンダーショーツを贈ろうと思っていたとのこと。
そこでショップで自転車用ショーツを探したところ、店員さんから「サイクリストは(ビブショーツで乗っているとき)下着を履かない」ということを聞いて、その人は激しい衝撃を受けました。
そして僕は、期せずして下着を履いていないという目で見られることになりました。
僕らは都度そうやって、ロードバイク界隈が世間様とかけ離れた常識の中で回っているということを再認識させられるのです。ただプレゼントを貰うときでさえもそう。
本稿はそんなロードバイクの世界から贈る、サイクリストによるサイクリストのためのギフトアイデア集。
価格帯別にサイクリストに刺さるアイテムをセレクトしているので参考にしてください。
プレゼントの前提条件
- ・ロードバイクに関連したアイテムであること
・ギフト向けのパッケージ/デザインであること
・こだわりの出やすい機材やウェア系は極力除外
text & photo / Tats(@tats_lovecyclist)
*本記事は2020年公開記事を現状に即して最新化したものです。
1. 〜¥3,000のギフト
自転車用交通安全お守り
全国各地の神社で取り扱いのある自転車専用の交通安全お守り。
値段は安いものの、高価なプレゼントよりも「あなたの安全を願っている」という思いやりの気持ちが入っていて、贈り手と貰い手の距離がぎゅっと縮まるもの。
逆にそれほど親しくない場合は「重い」と感じるかもしれないので、相手との距離感を計って選んでください。
・ループタイプ自転車守(Amazon)
自転車用交通安全守を取り扱っている神社の例
ボトル
ボトルは定期的に買い換えるものなので、手軽に贈りやすいプレゼント。どんな車体にも合わせやすいブラックや、相手のフレームの色に合わせたものをセレクトするのが最適です。
- ・FINGERSCROSSED – ビドン(¥2,800)
・Rapha – ビドン(¥2,700〜)
・Café du Cycliste – フラスク(¥6,800)
ネックウォーマー
冬のプレゼントにマフラーが定番なように、サイクリストにはライド用ネックウォーマーをプレゼントするのも素敵。
合わせやすい単色だけでなく、地味になりがちな冬のコーデにちょっとアクセントが映える柄を選んでみたり。
チェーンオイル+ディグリーザー
サイクリストであればメンテナンス用品は必ず持っていますが、消耗品なので追加でもらっても困ることはありません。
あえてプレゼントするならパフォーマンスの高いものを。グランツールを制覇したチームが使う「Muc-Off」や、抵抗を極限まで減らす「CeramicSpeed」など、ほかのメーカーよりもパッケージデザインに優れているのでギフトに最適。
クリーナーとオイルのセットで贈れば、いつも駆動系を最適なコンディションにしてもらうことができます。
- ・Muc-off 潤滑油+クリーナー(Amazon)
・CeramicSpeed UFO Drip(Amazon)
・CeramicSpeed UFO Clean(Amazon)
スキンケア用品
紫外線や乾燥などから肌のトラブルが起こりやすいサイクリング。
スキンケア用品を自分で積極的に買うサイクリストはあまりいないかもしれませんが、あると心地よくて使いたくなるものです。
たとえばビブショーツの摩擦を軽減してくれる「Muc-off」のシャモアクリームや、人気のスキンケアブランド「Aesop」のトリートメントオイルやハンドクリームなどはサイクリストのケアに最適です。
- ・Muc-off シャモアクリーム(Amazon)
・Aesop ブレスレス | リップクリーム | ハンドクリーム(Amazon)
補給食セット
ライド中に摂取する補給食はいくらあっても困りません。
簡単な贈り物ですが、補給食の詰め合わせセットは受け取る側も負担が少なくてうれしいもの。個人的にもさらっとした感じで贈りたいときは補給食がテッパン。
特に北海道産エナジーバーのPOW BARは、日本人の口に合う美味と素敵なパッケージがギフトに最適。
また相手が羊かん派であればとらやの小形羊羹やブルーボトルの羊羹はベストなチョイスです。
・POW BAR エナジーバー(Amazon)
・Mag-on エナジージェル6個セット(Amazon)
・とらや 小形羊羹(公式サイト)
・ブルーボトル 羊羹(楽天)
2. ¥3,000〜¥6,000のギフト
サイクリングソックス
効率の良いペダリングのために、フィット感の高いサイクリングソックスは重要な役割を担います。
ウェアとの色合わせで、何足あっても足りることはありません。どんなジャージにも合わせやすいように、極力ブランドロゴが入っていないものを推奨。
その点アクセサリ専門ブランドのFINGERSCROSSEDは最適。ほかにもRaphaやÇois Cyclingは良い色・デザインが揃っています。
- ・FINGERSCROSSED ソックス(CYCLISM)
・Rapha ソックス(公式サイト)
・Çois Cycling ソックス(公式サイト)
財布
ライド中に現金やカードをジップロックや簡易な財布に入れて使っている場合、しっかりした財布をプレゼントするのもひとつの手です。
「Tade Qui」「Café du Cycliste」「Rapha」のウォレットのように、サイクリングに最適化された財布であれば丈夫で長持ち。いつもライドのお供に使ってもらうことができます。
- ・Tade Qui – ライダーズウォレット(¥5,500)
・Café du Cycliste – ライドパック(¥4,950)
・Blackmore – エッセンシャルパック(¥5,600)
・Rapha – エッセンシャルケース(¥5,000)
価格帯別おすすめの財布はこちら
バーテープ
消耗品だけれど、使い手のこだわりが表れるバーテープ。シンプルだけど質の良いものを選ぶか、主張のある柄モノを選ぶか、相手のバイクと趣向に合わせてデザインを選ぶのもひとつの楽しみです。
シンプルなものなら「Burgh(バーグ)」、柄で遊ぶなら「Cyclovation(シクロベーション)」「Supacaz(スパカズ)」というように、価格帯が¥5,000〜6,000のブランドはちょうど質感も使い勝手も最高です。
3. ¥7,000〜のギフト
カーボンボトルケージ
余剰資金がない限り、ボトルケージの軽量化にはなかなか投資しないもの。もし相手がプラスチック製のボトルケージを使っているようであれば、それはカーボンボトルケージをプレゼントする最大のチャンスです。
例えばArundelやENVEのボトルケージ。もう少し安価なラインであればSupacazも良い選択肢です。
- ・Arundel ボトルケージ(Amazon)
・ENVE ボトルケージ(公式サイト)
・Supacaz ボトルケージ(Amazon)
グローブ
グローブはハンドルバーを握りやすいようにサイクリング専用のものを。
特に冬場は冷たい風から手先を守るために、機能性の高いウィンターグローブが喜ばれます。
柔らかくてフィット感の高いPedlaの防水ニットグローブや、ポーラテックを使用したUniversal Colours、ネオプレーン素材のFINGERSCROSSEDなど、¥10,000前後が価格帯の目安。
・Pedla – AquaSHIELDグローブ(¥7,300)
・Universal Colours – MONO THERMALグローブ(¥13,000)
・FINGERSCROSSED – #GLOVES EARLY WINTER($70)
オーバーシューズ
冬のライドには、足を暖かくカバーするオーバーシューズが不可欠。足元のアクセサリは痛みやすいので、すでに持っている場合でも追加で貰って嬉しいものです。
どんなウェアにも合わせやすいのは定番のFingerscrossed。ほかにも、持っているウェアブランドに合わせて、RaphaやMAAPなどは1万前後で選ぶことができます。
- ・FINGERSCROSSED – #OVERSHOES(€70)
・Rapha – ウィンターオーバーシューズ(¥11,000)
・MAAP – Winter Overshoe($130 AUD)
ツールキット
ほとんどのロードバイク乗りは、メンテナンス用にツールキットを持っているもの。
でもギフトとして贈るのであれば、自分では購入しないような特別なものを。
たとえば高級ツールメーカーSILCA(シリカ)のHx1ホームキットであれば、ビーチウッドの専用ケースに入った特別感から面倒なメンテナンスも少しだけ楽しくしてくれます。
また携帯工具であれば、equipt「サーディン」のような高級感と使い勝手を両立させたツールが最適です。
シルバーアクセサリ
異性へのプレゼントにアクセサリを贈るのは定番。相手がサイクリストであれば、自転車をモチーフにしたものを選ぶのもあり。
チェーンリングをモチーフにした鈴木荘のネックレスであれば、サイクリストらしいファッションをお互いに楽しむことができます。
刻印もできるので、メッセージで想いを込めて。
* * *
ロードバイク系アイテムは全体的に高価なので、最適な価格のプレゼントを探すのは難易度が高いかもしれませんが、このリストが参考になれば幸いです。素敵なプレゼントが見つかりますように。
著者情報
Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長。スポーツバイク歴10年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはFactor O2(ロード)とLS(グラベル)。 |