Gobikレビュー:マイヨジョーヌを生み出す、鮮やかさと力強さと。

2010年に創業し、世界のトップレベルで戦うウェアに成長したスペインの「Gobik(ゴビック)」。
Gobikについて聞いたことがない方も、2021年のツール・ド・フランスで総合優勝したポガチャルのことはよく知っているはず。そのポガチャルを含むUAEチーム・エミレーツの選手のウェアが、Gobikによるもの。

マイヨジョーヌの誕生を支えるウェアはどのような仕上がりなのか。今回のレビューは自転車競技部出身のMiharuとRikuを迎え、競技とスタイル両方の目線から詳細を見ていきます。

レビュアー

Miharu@mih.tokuyama
自転車競技部に3年間所属し、実業団宇都宮ロードレース2018 E3 優勝、全日本自転車競技選手権大会出場、シマノ鈴鹿2019 2週の部 3位等の実績を持つ。現在は競技から引退し、合わせてウェアリングも落ち着いた海外ブランドを好むようになったが、変わらずスピード感や刺激も含めたメリハリのあるライドを好む。
Riku@rikuchan.jp
自転車競技歴6年。2019 ニセコクラシック70km 2位、2021〜2022 シクロクロス C2優勝 C1昇格等の実績を持つ現役レーサー。競技面とスタイル面、どちらも兼ね備えたライドスタイルを実践しており、本人曰く「俗に言う“イケてて速いやつ”になりたい」。

Review/Miharu, Riku, & Mei
Edit & Photo/Tats

*本記事のウェアはGobik提供のものです。

BSC-MR2022コレクション

1. Gobik – 最高峰の競技とスタイルの共存

Gobikは10年以上前にスペインの地方にあるサイクリングクラブ用のキットを作り始めたことからスタートしたブランド。
そこから徐々にクラシックレース等での活躍の場を広げ、2019年には過去にグランツールを完全制覇したアルベルト・コンタドールや、イヴァン・バッソがアンバサダーに就任します。

創業から10年足らずで競技シーンにおける存在感は確固たるものとなり、現在はUAEチーム・エミレーツをはじめ、コンタドール財団が立ち上げたエオーロ・コメタ、また女子チームのFDJヌーヴェル・アキテーヌ・フツーロスコープやUAEチーム ADQをサポート。
ポガチャルのツールでの勝利は、Gobikをトップブランドの一角を担うブランドに押し上げるには充分過ぎる成果となりました。

ウェアづくりについては、もともとカスタムウェアを得意としており、そこからオリジナルのコレクションを展開。欧州の大規模なイベント等を通して認知されるようになりました。
だから競技カラーだけに傾倒しないバランスの良いコレクションをラインナップに加えています。

Gobikウェアの特徴

UEAチーム・エミレーツでテストされた機能
エアロ効果の高いレーシーなスタイル
鮮やかで力強い競技系デザイン(最新トレンドよりもクラシカル重視)
スタイリッシュなビブの色
リーズナブルな価格帯(ジャージ¥11,000〜/ビブ¥17,000〜)

 

2. ジャージ:CARRERA 2.0

CARRERA 2.0 MANGO(¥11,807)

Miharuが着用するのは、競技や過酷な暑さ・湿度に対応するために作られたメッシュジャージ「カレラ2.0」。
スペインのブランドらしい情熱的なオレンジに、幾何学的な図形をアクセントにしつらえたデザイン。単色にワンポイントあることで、派手すぎず、スピード感や力強さを与えてくれます。

身長178cm/胸囲85cmでSサイズを着用

袖、丈ともに昨今のジャージの中ではオーソドックスなシルエット。その着心地は、腕まわり、胴まわり共に緩すぎずキツすぎずストレスフリー。

Gobikの中で最も真夏向けのため、透湿性が高く体温を逃がす構造。
前身頃と袖には空気抵抗を軽減するテクスチャー素材が用いられているので、エアロ効果も高いように感じられます。

背中には通気性を考慮したスムース素材

斜めにカットされてモノが取り出しやすい左右のポケット。真ん中のポケットは深く、中は広がるためジレも難なく収容できます。
ジレを入れたあともポケット口が窄まれるため、空力的な観点も考慮されているよう。

情熱的なカラー展開の「CARRERA 2.0」(¥11,807)

 

3. ジャージ:CX PRO 2.0

CX PRO 2.0(¥10.835)

GOBIKのジャージを代表するライン「CXプロ2.0」。幾何学なパターンとレーシーなスタイルのかけあわせが非常に面白いデザインで、競技とスタイルどちらも大事にするRikuにぴったり。

UEAチーム・エミレーツでテストされた機能が落とし込まれているため、特に考慮されているのが空力性能。フロントパネルを広く、バックポケットの幅を少しだけ狭めることで、後方に気流を導くような構造。

きっちりとしたフィット感なので、アグレッシブな姿勢を取ったときにエアロ構造を感じることができます。
生地の厚みはあまりなく、タイトめでレーシーな着心地。「カレラ2.0」ほどではないけれど、メッシュ素材で速乾性もあるので、暑い日にもってこい。

シルエットは「カレラ2.0」同様にオーソドックス。ユニセックスな作りで丈は少し長めなので、どんな体型な人でも合わせやすいと感じます。

ポケットはエアロ効果のために幅が狭くなっているとはいえ、角ばったカットで補強され、浅く取り出しやすい。使い勝手は犠牲になっておらず、ちょっと補給食をかじりたい時やスマートフォンを取り出すにはちょうど良い作り。

10色以上のカラバリから選べる「CX PRO 2.0」(¥10.835)

ユニセックスジャージを女性が着た場合

Meiも「CXプロ2.0」を着用。「ユニセックスジャージ」と謳われているけれど、基本的には男性のシルエットに最適化されているので注意が必要です。丈感も長めになるので、スタイルを綺麗に魅せたい場合は、Gobikが別で展開している女性専用ラインが良さそう。

ただレーシーなつくりなので、走っていて野暮ったさはそれほどありません。全体的にシンプルで、そのレーシーさが良い。

胸元のGobikロゴが立体的で可愛い

 

4. 情熱的なカラービブショーツ

ABSOLUTE REVOLUTION(¥19,448)/ABSOLUTE 5.0(¥16,669)

ワールドツアーで使われているモデルをコレクションに落とし込んだ2種のビブショーツ「アブソリュート・レボリューション」と「アブソリュート5.0」。両者とも同じElastic Interfaceのレース用パッドを使用していて、競技や長時間のトレーニングに対応
違いは生地で、レボリューションの方が軽量なので高い気温に対応しています。

ボルドーの発色がとても良く、マンゴー色のジャージと組み合わせてスペインっぽい情熱的な感じ

グレーのニュアンスも綺麗。どんなジャージとも合わせやすいので、普段から1枚持っておきたいビブ。

生地は高級感があり、サラッとしていて固め。カチッとホールドしてくれるし、伸縮性もある。
しっかりした裾や生地感とバランスをとるためか、紐は柔らかめになっています。全体のバランスは良く、長時間履いててもビブショーツの締め付ける感じはありません。

パッドの厚みは少し薄く感じるけれど、レースを念頭に置けば充分な厚み。パッド形状もストレスなく、パワーが入りやすいのを感じる。
Miharuはお尻が大きめだが、股もかっちりとしているので、履いていてズレることがない。

 

5. Nonconformist – 既成概念に囚われない。

ワールドツアーでテストしてからコレクションに落とし込む、という流れで展開されるGobikのオリジナルライン。だから競技者にとっては激しいトレーニングにも追従してくれる機能だし、コンタドールやポガチャルのようなトップレーサーと同じスタイルが構築できる。
それだけでなく、幾何学模様が組み込まれたクラシカルなデザインと豊富なカラバリは、全力で走りに傾倒する僕たちサイクリストを引き込む力がある。

そこにあるのは、競技orスタイルという「区別」ではなく、競技andスタイルという「融和」。
Gobikが掲げている“Nonconformist(= 体制に囚われない人)”というメインテーマは、そのままウェアの仕上がりに落とし込まれており、僕たちのスタイルに鮮やかにフィットします。

サイズ感について

Miharu(左) 178cm, B85/W76/H95:ジャージS、ビブS
Riku(右)167cm, B81/W69/H87: ジャージXS、ビブXS
※腿周りが太い場合はビブショーツをワンサイズ上げることを推奨します。

GOBIKウェア一覧を見る(公式サイト)

Review/Miharu, Riku, & Mei
Edit & Photo/Tats