【LOVE CYCLIST PHOTOBOOK】写真で振り返る2025年のラブサイ。

2025年もたくさん写真を撮った…!
国内外の旅やメーカーとのタイアップ撮影も多く、活動範囲が大きく広がった1年だった。
例年は時系列にたくさんの写真を掲載して振り返っていたが、今年は特にお気に入りの写真に絞って1年間の取り組みを見ていきたいと思う。

text & photo / Tats@tats_lovecyclist

LOVE CYCLIST PHOTOBOOK 2025

モデル/Hiroko   パートナー/インターテック   撮影協力/MAGNET

2025年の新色グロスブラックに塗られた「SuperSix EVO LAB71」を持つHiroko。フレームの艷やかな雰囲気と無駄のないPNSの世界が調和している。『僕らが今Cannondaleに惹かれ、SuperSix EVOに惹かれるのはなぜか。』という記事のための1枚だが、この写真が撮れたときに、この企画はうまくいくと直感的に思った(そういうことがときどきある)。

 

モデル/Wataru  パートナー/KPLUS

モデル/Yukari   パートナー/Altalist

経験が蓄積するほど「このタイミングでこの設定でシャッターを切るとこういう写真になる」というのは頭に浮かぶようになるが、走行中の姿を捉えるときほどそういったタイミングの見極めが成功率を上げる。上の2枚はカメラ設定とイメージが完全に重なった仕上がりになった。

 

モデル/Anna

光が漏れる綺麗な場所で、ちょうどAnnaが髪を結こうとしたので、そこで静止してもらって、車が背後に通ったタイミングでシャッターを押している。光や残像といった表現を1枚の中に駆使できるのが写真の面白いところだと思う。

 

モデル/Takayuki 

モノクロは情報量が減ることで、陰影や質感だけが残って、被写体の素の状態だけが見えるようになる。カフェの一角で撮ったこの1枚は、Takayukiの優しさがより鮮明に感じられる。

 

モデル/Taka

言うまでもなく荒川CRなのだが、奥のサイクリストのスタイルによってそれが誰にでもわかる写真。シャッタースピードを落として生々しさをあまり出さないようにしている。

 

モデル/Anna

壁によじ登って撮った。Instagramなどで顕著だが、写真は1枚だけじゃなく複数枚並べてストーリーを伝えることが当たり前になっているので、見る側が飽きないように、目線の高さを変えるよう意識している。クリートが削れようが、撮れ高の方が大事…!

 

モデル/Yukari  パートナー/Altalist

今年は機動性を高めるためにほぼズームレンズしか使わなかった。その中でも広角寄りを使うことが多く、この写真も26mm相当。広角ならではの表現の面白さがある。

 

モデル/Rin   パートナー/Insta360

こちらも広角だが、さらに広い13mm相当。「Insta360 Ace Pro 2」はアクションカメラだが、RAW形式で撮影できるため一応スチールカメラにもなる。見え方が面白いので、ときどきコンデジ代わりにしている。

 

モデル/Taka & Anna  パートナー/Bookman

今年はBookmanの企画がきっかけとなってナイトライドをする機会が増えた。仕事終わりって気持ち的に楽だし、都内は明るくて走りやすいし、夜の撮影のノウハウも溜まっていくし、夜のライドはいいことしかない。

 

モデル/ラブサイメンバーのみんな

仕事上がりにみんなで集まったとき。いい感じに酔っているのがとても良い。カメラのインターバルタイマー機能で撮ると集合写真でもいろんな表情が生まれる。また暖かくなったらやりたいな。

 

モデル/Anna & Yukari

朝ライドの帰り道の日本橋(GR IIIxで撮影)。スーツ姿の外国人、2人を気に掛ける若者など、主役以外のストーリーもあるスナップは、GRだからこそ撮れると思う。

 

モデル/Yukari, Anna & Tats

全員MAAPのEvade Proシリーズの色違い。打ち合わせしていないけれど、一緒に走るメンバーのトンマナが偶然揃うときは写真に収めたくなる。

 

モデル/Kazu & Naoko

早朝ライドで立ち寄った築地のきつねや。立食いスタイルなので自転車でも行きやすい。主役の背中と、奥の調理場の人たち、手前の食事を楽しむ人たちの3レイヤー構造。これもGRっぽい写真。

 

モデル/Karen & Takuma   パートナー/ミズタニ自転車

グラベルライドの合間に、切り株に腰掛けて補給するふたり。表情がとてもかわいらしい。自転車を始めたばかりのTakumaをKarenが引っ張る姿が印象的だった。

 

モデル/Ryuji & Ozzy   パートナー/Global Ride

和歌山旅。ラブサイ初期メンバーのRyujiと一緒だけあって、阿吽の呼吸で撮影が進んだ。モデル側が撮影意図を汲み取ってくれるとこれだけ楽なんだなというのを実感したし、その分スケジュールにも余裕ができた。もちろん普段の撮影では、意図を伝えるのがフォトグラファーの仕事だから、より一層モデルとの関係構築が大切だとも感じた。

 

モデル/Non & Rin   パートナー/NDLSS

トンネルから差し込む光だけで、速さを誇張せず淡々と進む感じに。

 

モデル/Non & Yukari   パートナー/Altalist

ときどきランも撮影した。自転車撮影のノウハウはほかのスポーツにも活きる。

 

モデル/Hiroko & Anna

前年に続いて2回目の磐梯吾妻スカイライン。1回目は曇りで景色がほとんど見えなかったが、今回は快晴で素晴らしかった。ここは何度でも行きたくなるし、プライベートだけでなくクライアントワークでもいつか撮影したい場所。

 

モデル/Anna  パートナー/KPLUS

NEON NEXUSというKPLUS新コレクションのコンセプトを表現した写真。キービジュアルとして使われた。

 

モデル/Mochidome & Masanaga  パートナー/KPLUS

これもNEON NEXUS。JR、バス、タクシー、軽自動車など、都会の交通インフラが詰まった写真。この撮影は「早朝の時間帯だけで撮ってほしい」というクライアントの要望があったため、ロケハンを2回行い、撮りたいイメージをかっちり固めた上で短時間で終えられるように進行した。

 

モデル/Taka & Tats

今年の夏も暑かった。でも楽しいから毎週走ってしまうのは変わらない。2リットルボトルをみんなでシェアして、余った水は浴びるのがテッパン。こういう写真を見ると夏が恋しくなる。

 

モデル/Takuya  パートナー/uvex japan

ラブサイメンバー随一の愛されキャラTakuya。いい表情するなぁ。。。

 

モデル/Acchan

雨でライドが中止になったので、千葉の「oikaze」のキッチンを借りてカレーパーティをした。GR IIIxで撮影。GRだとみんなでカメラをまわしてわちゃわちゃ撮影できるのが楽しい。

 

モデル/Tats, Saad, & Anna  パートナー/Global Ride

ホノルルセンチュリーライドにも参加した。写真は記事にまとめているので、個人的に好きな写真をピックアップ。裸の少年、すまし顔、はっちゃけ。
色んな場所で色んな人を撮るようになって、以前のような「かっこいい写真ばかり残さなきゃ」といった気負いが少なくなって、もっと写真のバリエーションがあっていいと思えるようになった。そうなると目の前の世界の見方もより柔軟になった気がする。

 

モデル/Taka

サイクルウェアは反射材がついているので、ストロボを焚くとその部分だけくっきりとする。特にスローシャッターでの見え方が面白いので、ブランドロゴを目立たせたいときなどにこうした撮り方をする。オールブラックの中で光るMAAPロゴが格好良い。

 

モデル/Nobu

スクランブル交差点っぽい写真をGR IIIxで撮影。カメラを始めたころはこういう写真をどうやって撮ったらいいかわからなかったが、今はその場に合わせて適切な設定ができるようになったので、ちゃんと成長したのかなと思う。

* * *

この1年は、会う人会う人に、ラブサイをこれからどうしていくのかと聞かれることが多かったなと思う。メディアとしてどうするか、コミュニティをどうするか、ビジネスをどう広げるか、と色んな観点から考えることがあるけれど、やっぱり核となるのは「写真」だなーと考えている。撮影し、人と繋がって、ビジュアル(と言葉)で情報を伝える。その積み重ねが次の企画につながっていく。

その核を強くするのは「現場」しかない。サイクリングって走って気持ちいいだけじゃなくて、ソーシャルな部分も大きくて、一緒に走る誰かと長い時間を共有する場でもある。コミュニティ内の何人かで集まると、言葉を尽くさなくても伝わるような濃いやり取りができるのは多くのサイクリストが経験しているはず。

大人数で走るのも楽しいけれど、やっぱり数人で集まって、わかっている者同士のハイコンテクストなコミュニケーションができるのが一番理想的で、いつも新しい発見が生まれていいなーと思うし、写真も新しい表現が生まれやすい。そういった濃い現場を続けることが、コミュニティにとって一番いい循環が生まれるなと思う(いい写真が撮れるとSNSで使いたくなるしね)。

そして、そうした現場で得られた発見は、LOVE CYCLISTというプラットフォームを使って、誰にでも見えるオープンな形で発信していく。課金制のクローズドなメディアというかたちもあるけれど、そのビジネスモデルはラブサイではちょっと違うと思っていて、いろいろな人がここの情報に触れて、参考にしたり、意見を持つなり、お気持ち表明なりできる開かれた状態こそが、発信する側にとっても、情報を受け取る側にとっても健全で理想的な姿だなと。現場で生まれた価値を開いて、もっと広いソーシャルで循環させたいという感じ。

SNS中心の時代になって、毎日いろいろな話題がとっ散らかる中で、メディアとして文脈のあるコンテンツを発信できる今の状態はやっぱり強いなと感じている。来年でLOVE CYCLISTは10周年を迎えるけれど、年々成長し続けていることを考えると、テキストメディアはオワコンではないのよね。

コミュニティはクローズドに、情報はオープンに。そんなスタンスで、これからも写真を核にしたコミュニケーションを続けていければなと思う。

著者情報

Tats Tats Shimizu@tats_lovecyclist
編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴12年。海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。同時にフォトグラファーとして国内外の自転車ブランドの撮影を多数手掛ける。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。