ロードバイクタイヤ比較購入ガイド – Continental / Michelin / Schwalbe / Pirelli etc.

ロードバイクタイヤ比較購入ガイド

コスパの高い機材投資を。

毎週のようにライドしていると、次第に以前の自分よりも走れるようになっていきますが、それに比例して、タイヤが次第にすり減っていることにも気がつくはず。
そのとき、タイヤを上位グレードに交換することはとても良い投資となります。

車体の中で唯一接地しているタイヤは、交換したときに乗り心地の変化をダイレクトに感じ取ることができる機材。今使っているタイヤのライドフィールが体に染み込んでいるならなおさらです。
そして、このような体験を低コストで感じることができるのがタイヤ交換の大きなメリット。

とはいえ、タイヤは種類もサイズも豊富なので、何を基準に選べば良いか悩むかもしれません。そこで、はじめてのタイヤ交換においても迷わない最適なタイヤの選び方を見ていきます。

*本記事は2018年公開記事を現状に即し大幅に改訂したものです。

1. タイヤの種類を選ぶ

ロードタイヤはクリンチャーチューブレスチューブラーの3タイプ。ホイールによって対応するタイプが異なるため、自身が所有するホイールに応じて、次のタイヤを選択します。

ロードタイヤの種類

クリンチャータイヤ

最も普及しているタイプで、完成車についているタイヤはほとんどクリンチャー。タイヤとチューブが別々になっており、ホビーサイクリストにとっては運用のしやすさが強み。

メリット ・安価で入手しやすい
・パンク修理コストが安い
・対応ホイールが多い
デメリット ・チューブ含めて重量がある

チューブレスタイヤ

タイヤをリムに完全密着させることで、チューブがなくても空気圧が維持される構造。歴史は浅いものの、進化を続ける走行性能と続々登場している対応ホイールによって、現在最もシェアが伸びているタイヤ。

メリット ・グリップ力のある高い走行性能
(荒れた道にも強い)
・パンクリスクが低い
・空気が抜けにくい
デメリット ・交換が手間
・パンク=タイヤ交換となるケースも
(小さい穴はシーラント剤で補修可)

チューブラータイヤ

チューブとタイヤが円筒状に一体化していて、専用接着剤またはリムテープを使ってホイールに貼り付ける。これまでロードレースにおけるゴールドスタンダードとなっていたが、チューブレスの台頭によりシェアを急激に落としている。

メリット ・なめらかで高い走行性能(舗装路に強い)
・対応ホイールのリムが軽い
デメリット ・単価が高い
・交換が手間
パンク=タイヤ交換となるケースも
(小さい穴はシーラント剤で補修可)

完成車の状態からホイールを替えていない限り、ほとんどのサイクリストが最初に交換するのは、完成車についてきたものと同じクリンチャータイプのタイヤとなります(チューブレスレディホイールの場合を除く)。

ただ、普段使いを含めた全体的な性能の底上げを狙うならチューブレス、競技での使用に特化するのであればチューブラーというように、使いたい種類のタイヤとホイールをまとめて交換するパターンもあります。

本稿ではクリンチャーを引き続き使用することを前提に選び方を見ていきますが、クリンチャーと並んで人気のチューブレスへ移行する場合は以下の記事も参考にしてください。

 

2. タイヤの幅を選ぶ

ロードタイヤの幅

ロードタイヤの一般的な幅

ロードタイヤの一般的な幅は、3〜4年前までは23cが主流でしたが、2020年現在は25c28cが一般的になりました。

タイヤが太いと重くなりますが、転がり抵抗の低減、グリップ力や快適性の向上というメリットの方が重量デメリットを上回り、 25cがスタンダードなサイズとして定着。そして28cもオールロードバイクジャンルの台頭に合わせ徐々にシェアを拡げています。

また普及が進んでいるディスクブレーキモデルは太いタイヤが装着できるため、30c以上のクリアランスが設けられたフレームもトレンド。スピード・快適性・走破性どれを重視した走り方をするか、今の時代はライドスタイルによってタイヤ幅を自由に選べるようになっています。

ホイールリム幅とタイヤ幅の互換性

ただ、クリアランスが確保されているからといってどれを選んでも良いというわけではなく、使用ホイールに応じて適正なタイヤ幅が決められます
ホイールのスペック表を見ると「リム内幅」が記載されており、これが適正なタイヤ幅と対応しています。
今はワイドリム化(17C/19C)したホイールがスタンダード。ホイール交換時はリム内幅も合わせてチェックして、どのタイヤが対応しているか確認するようにしてください。

  適正タイヤ
リム内幅 23c 25c 28c
15C
17C
19C

一般的には、表のように「リム15C→タイヤ23c」「リム17C→タイヤ25c」といった選び方をしますが、メーカー側が推奨タイヤ幅を設定しているケースもあるので、その場合推奨内容を優先します。

 

3. タイヤ選びのTips

タイヤを交換するタイミング

ロードバイクのタイヤは、表面がすり減って平らになったり、接地面のトレッドがなくなってきたら換え時。どこまですり減ったら交換するか目安を記載しているタイヤもあります。

乗り方によって減り具合は変わりますが、クリンチャーの場合おおよそ走行距離3,000~5,000kmがタイヤ交換の目安。もしロードバイクを買ってから1年以上同じタイヤを使い続けていたら、タイヤの状態をチェックしてみてください。特に減りやすい後輪を見て新しいタイヤに交換するか判断します。

またパンクはしていなくても、切り傷などによってタイヤ内部のケーシングファブリックが露出している場合も交換します。

タイヤのトレッドパターンの影響

ロードタイヤのトレッドパターン

タイヤのトレッドパターン(溝の形状)は、車のタイヤと同じように排水性やグリップ力を高めることを目的として様々なパターンが開発されています。

ただし、車のタイヤと比較するとロードタイヤは接地面が非常に少ないため、そういった効果はかなり限定的になるとも言われており、どちらかというと砂粒などの細かいゴミを弾いてパンクリスクを低減させることに効果的だったりします(ただトレッドによってグリップの変化を感じ取ることができる敏感なサイクリストもいることは確か)。

タイヤの性能自体は、コンパウンド(ゴム素材)のグリップ力やケーシング(タイヤの一番内側)の柔軟性が重要なため、多くのサイクリストにとってトレッドはデザイン要素として考えてもそれほど差し支えありません。

クリンチャーの選択ポイント&目安価格

ロードタイヤのビード

クリンチャータイヤは「ビード」と呼ばれる部分(図の◯囲み箇所)をホイールのリムに引っかける構造。このビードの素材は、“ワイヤー”“ケブラー線”の2種類があります。
ワイヤーはエントリーグレードのタイヤに使われているもので重量があるため、アップグレードを狙う際はケブラー線を使用したタイプがおすすめ。

ケブラー線は軽く柔軟な素材のため、このタイプはフォールディングタイヤと呼ばれており、文字通り小さく折りたたむことができます。

フォールディングタイヤの価格帯は1本あたり定価¥7,000前後。海外ECなどではタイヤ2本セットで1万前後となり、これがアップグレード価格の目安となります。

 

4. 主要6メーカー×タイヤ11選

主要タイヤ6メーカー

数あるロードタイヤメーカーのうち、世界的にメジャーで信頼性も高いメーカーは以下4社。

  • Continental – コンチネンタル(ドイツ)
    Micheline – ミシュラン(フランス)
    Schwalbe – シュワルベ(ドイツ)
    Vittoria – ヴィットリア(イタリア)

その牙城の中で、自動車の大手タイヤメーカーとして世界的に有名なPirelli(イタリア)とGood Year(アメリカ)もロードタイヤ業界に新規参入し、話題性とともに存在感を高めています。

タイヤの3カテゴリ

各メーカーが出しているタイヤは、いずれも性質別に3つのカテゴリに分類されます。

① オールラウンド
走行性能・耐久性のバランスがよく、どんなシチュエーションにも対応できる。
② スピード重視
軽量で路面抵抗が少なく、レースで真価を発揮するタイプ。耐久性が弱点。
③ グリップ力重視
全天候・季節に対応し、路面のドライ・ウェット問わず安定したグリップ力を発揮する。

普段使いであれば①をおすすめしますが、レース主体で考える場合は②、雨の日も走るようなブルベライダーや通勤用途は③にするなど、用途に応じて選択します。

これを踏まえ、上記メーカー別に①②③の性質を持つフォールディングクリンチャータイヤを紹介します。

※表の重量・定価は注釈がない限り25cのものです

Continental – コンチネンタル

しなやかなブラックチリコンパウンド

コンチネンタル ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
Grand Prix
5000
215g ¥8,200 Amazon
Wiggle
耐久性・転がり最強の進化型オールラウンドタイヤ
Grand Prix
Attack&Force
400g* ¥15,000* Amazon
Wiggle
旋回性に優れた前23cとグリップ力を備えた後25cの攻撃的セットモデル
Grand Prix
4-Season
240g ¥7,400 Amazon
Wiggle
雨・パンクも強くグリップ力の優れたモデル 

*前後セット

総合タイヤメーカーとして世界的に有名なコンチネンタルのタイヤは、ドイツの自社工場で生産されています。
その「グランプリ」シリーズはクリンチャーモデルの中核。中でも“5000”は、これまでロード用タイヤとして定番の地位を確立していた“4000SⅡ”を10年ぶりに一新した後継モデルとして2018年に登場し、新たなスタンダードモデルとなっています。レーシング用途の中では最も耐久性が高く、それでいてグリップ力・転がり抵抗で高い性能を発揮するオールラウンドタイヤで、万人におすすめなモデル。

ほかにも前後でタイヤの幅を変えた意欲的なレーシングモデルAttack&Forceや、ヘビーユースに耐えられる高グリップの4-Seasonなど、5000をベースに安定感のあるラインナップが特徴。

Micheline – ミシュラン

フワフワ系X-レースコンパウンド

ミシュラン ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
POWER
ロード
235g ¥5,200 Amazon
バランスの良いオールラウンドモデル
POWER
タイムトライアル
190g ¥7,000 Amazon
Wiggle
TTのような高速走行を想定したレースモデル
POWER
オールシーズン
270g ¥6,400 Amazon
Wiggle
ウェット路面でも安心できる全天候対応モデル

世界屈指のタイヤメーカーであるミシュランのハイエンドロード用レーシングタイヤが“POWER”シリーズ。かつてのPro4シリーズから刷新され、モデルごとに専用開発されたX-レースコンパウンドを使用。

このシリーズの中核となるのが2020ニューモデルの“ロード“で、レースから普段使いまで最も守備範囲の広いオールラウンドモデルです。
レースモデルの“タイムトライアル“はあえて耐パンクベルトを設けずに軽量化を図った生粋の競技専用タイヤ。
これにどんな状況下でも走れる“オールシーズン“を加え、POWERシリーズは「ミシュラン」の名前に相応しいラインナップとなっています。

Pirelli – ピレリ

ウェットも強いスマートネットシリカコンパウンド

ピレリ ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
Pゼロヴェロ 210g ¥6,900 Amazon
Pゼロヴェロシリーズのスタンダードモデル
PゼロヴェロTT 180g ¥6,900 Amazon
ただスピードを求めるスリック形状モデル
Pゼロヴェロ4S 220g ¥7,700 Amazon
ドライ・ウェット両対応の4シーズンモデル

フェラーリやランボルギーニの正規タイヤとして有名なピレリが、2017年ロードタイヤに参入。プレミアムクラスのスポーツカーで培われた技術(コンパウンドやトレッド形状)を自転車タイヤにも採用し、業界の新たなスタンダードの開拓を狙っています。

スタンダードモデルの“Pゼロヴェロ”の性能バランスにおける評価は高く、またトレッドデザインが他メーカーよりも抜群に秀でており、ピレリブランドで手が出るサイクリストは多いと思います。

Schwalbe – シュワルベ

しなやかで軽いスープレスカーカス構造

シュワルベ ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
Pro One 235g ¥8,800 Wiggle
コンチ5000に匹敵する性能を持つトップレースモデル
Durano Plus 385g ¥8,000 Wiggle
5mm厚の耐パンクベルトを装備した屈強なオールラウンドモデル

1世紀以上の歴史を持つドイツのタイヤメーカーシュワルベ
2020年にリニューアルしたハイエンドタイヤ“Pro One”は、新しいカーカス構造によってタイヤレバーを使わなくて良いほどしなやかなになり、チューブラーに匹敵する性能を実現しています。チューブレスモデルがフラッグシップに据えられていますが、チューブドタイヤもラインナップ。
23cが消えて30cが追加されたことも、時代に合わせるこのメーカーの先進性が垣間見えます。

Vittoria – ヴィットリア

軽く転がるグラフェン2.0

ヴィットリア ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
Corsa 255g ¥6,900 Amazon
Wiggle
ヴィットリアを代表するレースモデル
Corsa Control 265g ¥6,900 Amazon
石畳にも耐えうる厚みのあるトレッド

非常に薄く強度の高いシート状の物質「グラフェン」を2015年からロードタイヤで採用していることで知られるヴィットリア。2019年にはそのグラフェンをさらに進化させた「グラフェン2.0」の登場によって性能面であらゆる数値が向上。

ヴィットリアの「コルサ」といえばレーシングタイヤの代名詞となっているほどで、そのグラフェン2.0を採用した新モデルは変わらず最高の走りを提供してくれます。

Good Year – グッドイヤー

オリジナルのダイナミックGSRコンパウンド

グッドイヤー ロードタイヤ
  製品名 重量 定価 購入
イーグルF1 210g ¥7,000 近日発売
ウェットにも強いオールラウンドモデル
イーグルF1スーパースポーツ 190g ¥7,300 近日発売
しなやかで走りの軽いレース特化モデル

世界3大自動車タイヤメーカーの1つグッドイヤーが、2020年にロードタイヤに参入。
グラフェンやシリカを配合したオリジナルの「ダイナミックGSRコンパウンド」を使用し、グリップ力・転がり抵抗・耐摩耗性に優れているというモデルをリリースしました。

そのタイヤ名は、自動車用レーシングタイヤのフラッグシップと同じ「イーグルF1」。実走行における性能は未知数ですが、同じ名前を冠するだけあって、F1や耐久レースで見せられた性能が大いに期待されます。

* * *

このラインナップの中から最もバランスの良い1本を選ぶとすれば、ContinentalのGP5000になると思います。よく転がる、パンクしづらい、耐久性が高いなど使っていて不満の出ない性能の高さ。前作4000SⅡから引き続き選択しているサイクリストも多く、信頼できる1本です。

ただロードバイク用タイヤ選びは、ピレリやグッドイヤーの参入により、さらに選択の幅が広がっています。周囲の評価を参考にしつつ、自分の脚で感覚を確かめながら最適な1本を見つけられるように、タイヤ探しを楽しんでください。

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