【プロダクトレビュー】Route Werksハンドルバーバッグ:撮影用途に最高のバーバッグ。

これまで数多くのハンドルバーバッグを試してきたなか、「Route Werks」のバーバッグは最も欲しかった機能を満たすモデル。特に僕のようにカメラを携行するサイクリストにはめちゃめちゃ刺さります。

review/Tats@tats_lovecyclist

*本レビューのバーバッグはインターテック(正規代理店)提供のものです。

1. スペック

米国ロードアイランド州のアウトドア愛好家が立ち上げたブランド「Route Werks (ルートワークス)」。2023年から日本の代理店が取り扱うようになり、国内でも入手しやすくなりました。

ラインナップはバーバッグひとつだけですが、オプションパーツによるカスタマイズ性が高く、自分の環境に合わせた構成にすることができます。

Route Werks – The Handlebar Bag

カラー 3色(ブラック, オリーブ, グレー)
サイズ 145mm x 235mm x 153mm
重量 684g
容量 3.2L
最大積載量 4kg
取付規格 ・バンドルバー上端面~ホイール上端面が170mm以上
・直径31.8mmのハンドルバー
※別売アダプターで25.4mm/26.0mm対応
※カーボン製ハンドルバーはメーカー非推奨
価格 ¥32,780(税込)

バッグ天部に別売アダプタ/マウントを取付可能。Garmin/Wahooサイコンアダプター(¥990)、GoPro等のアクションカメラマウント(¥2,970)、QuadLockマウント(¥5,170)など、使用したいアイテムに合わせて。

サイドにはハンドルバースタブ(¥1,980)が取り付けられ、ライトを取り付けるための台座になる

赤いレバーを下に倒すことでワンタッチでバッグを取り外し可能

バッグを取り外すとマウントが残る。マウントは直径31.8mmのハンドルバーに取り付け可能(別売アダプターで25.4mm/26.0mm対応)

グラベルバイク(Factor LS)に取り付けている。ロードバイクに取り付けるなら、エンデュランス系のバイクが最適だろうと思う

 

2. 導入の目的

仕事柄カメラを背負ってライドすることが多いものの、ここ最近ストラップの苦しさから解放されたいと思うことが多くなり、レンズの軽量化やコンデジ活用などあらゆる手を使ってきました。しかし品質を担保するには、ある程度ちゃんとしたボディとレンズが必要という結論に毎度行き着くため、やむなく撮影のときに限ってカメラを背負っていました。

そんなときに出会ったRoute Werksのバーバッグ。一度使ってみただけで、これが長年求めてきたものだとわかるほどの素晴らしい使い勝手でした。

 

3. Pros/Cons

広い開口部とスペース

Pros

カメラがすっぽり入る:この収容力…!レンズのサイズは選びますが、替えのレンズ込みでこの中に入ってしまうありがたさよ。現状よく使う機材構成は、本体がFUJIFILM X-T5、レンズがXF35mm F2.0とXF90mm F2.0の2本。

ミラーレス本体+レンズ2本が入る

ワンタッチで開閉できる:たとえカメラがすっぽり入ったとしても、取り出しにくければアウト。これはワンタッチで開けられる上に、そのままバッグ内部すべてにアクセスできるので、奥のものが取り出しにくいといったこともない。カメラもサッと取り出せます。

画角からストラップの制約を取り除く:上記2点のメリットから、基本的に肩掛けストラップが不要になります。そうなると、これまでストラップが届く範囲に限られていた構図が大幅に拡張されます。従来の撮影体験が根本から変わっていく。

煽り構図も撮れる

小分けが便利:内ポケットが4箇所あるので、SDカードや予備バッテリー入れになります。ジェルなどの補給食を入れてもOKだし、使い方は好きなように。

絆創膏とかもね

天板裏にもポケット。ジッパー付きなので鍵とか入れる

ワンタッチで取り外し→肩掛けかばんになる:これまでのバーバッグのデメリットのひとつに、取り外しが面倒というものがありました。貴重品を入れると、お店に立ち寄るときに都度中身を取り出さなければなりません。Route Werksはワンタッチでマウントとバーバッグを切り離すことができ、さらにショルダーストラップ付きなので一瞬で肩掛けカバンに変身。ここまで気配り設計されていると「うぉぉ…!」と驚く。

もはやピクニックかばん

Cons

ハンドルが重くなる:マウント込みの重量は684g。さらにモノを入れると重くなるのは当たり前のことですが、重量でどうこう言うプロダクトではないし、ハンドルが多少重くなったところでバイクコントロールに大きな影響は出ないので、これはそういうものとして受け入れるだけでした。

完全防水ではない:外側は撥水性のある生地。小雨であれば浸水しませんが、縫製品なので完全防水ではありません。カメラを持ち運ぶ場合は、もしものためにジップロックを1枚中に忍ばせておくことを推奨。

撥水性はあるので小雨では染み込まない

 

4. 結論

肩掛けストラップを使った撮影もときには必要になるので、ストラップの縛りから完全に解放されることはありません。それでもほとんどの場面で、ライド中の身体が何ものにも束縛されなくなったことは、ライド体験と撮影体験の両方を根本的にアップデートしています。もうRoute Werksがなかった頃には戻れない。

Route Werksバーバッグ(Amazon)

著者情報

Tats Tats Shimizu@tats_lovecyclist
編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。