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優れたパフォーマンスと手厚いサポートから、国内で高い人気のXplova『NOZA』シリーズ。
従来の「NOZA S」「NOZA one」に加え、今回新たにハイグレードモデルの「NOZA V」がラインナップに加わりました。
これまで寄せられたユーザーからの要望を取り入れ、さらに実走感や精度を進化させた本作。NOZAシリーズすべてを体験しているMeiとともに、その特徴を紹介します。
Review/Mei
Edit & Photo/Tats [PR]
提供/NCD(日本コンピュータ・ダイナミクス)
1. NOZA Vスペック・概要
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Xplova NOZA V(¥129,800)
「NOZA V」の登場により、現行のNOZAシリーズは3つになりました。それぞれの役割は被ることなく、フィットネス向けエントリーグレード「NOZA one」、コストパフォーマンスに優れたミドルグレード「NOZA S」、そして実走感と精度を上げたトップグレード「NOZA V」という立ち位置です。
また「NOZA V」からは、製造を中国から台湾に変更し、台湾メーカーであるXplovaが直接製造品質管理できるようにしています。
NOZA3モデルのスペック比較
モデル | ![]() NOZA V NEW |
![]() NOZA S |
![]() NOZA one |
発売 | 2022.8 | 2020.5 | 2021.12 |
ジャンル | スマートトレーナー | スマートトレーナー | バイクパワートレーナー |
主な用途 | トレーニング | トレーニング | フィットネス |
サイズ | 615 x 598 x 505㎜ | 593×515×465㎜ | 600x490x450㎜ |
重量 | 18kg | 17kg | 12.5kg |
最大対応出力 | 2200W | 2500W | 800W |
自動負荷調整 | あり | あり | なし |
フライホイール | 3.4kg *電磁モーター増強 |
5.9kg | 5.3kg |
パワー計測精度 | +/-2.0% | +/-2.5% | +/-3.0% |
ノイズレベル | より静音 | 58dB | 58dB |
ファームウェア | アップデート対応 | アップデート対応 | アップデート対応 |
電源 | ACアダプタ | ACアダプタ | 単4乾電池2本 (約360時間稼働) |
定価 | ¥129,800(税込) | ¥107,800(税込) | ¥59,400(税込) |
「V」と「S」とは¥22,000の価格差。その差分で「NOZA V」は競合のフラッグシップに拮抗するスペックを搭載してきました。
NOZA V概要
どんなサイクリストに最適か
- ・本格的なトレーニングをしたい
・精度の高いハイエンド機を検討している
・静かでコンパクトに収容できるトレーナーを探している
Highs
- ・左右の揺れを再現した実走感
・取っ手&折りたたみ脚で機動性向上
・静音性
・向上した計測精度
Lows
- ・1日の使用で特に気になる点なし
2. モチベーションを上げるギミック
スタビライザー搭載
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「NOZA V」では新たに接地面にラバー素材のスタビライザーが搭載されています。
これはWahoo KICKR Axis Feetと同じような機構で、片側2.5°(左右で5°)の揺れを再現するもの。
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ペダリングに合わせて左右にぐねぐね動く
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NOZA VのあとにNOZA Sに乗ると、走行感の違いが明確。スタビライザーのないNOZA Sだと、フレームに負荷がかからないように気を遣ってペダリングしてしまっている自分に気が付きます。
スタビライザーは走行感を上げるだけでなく、バイクに優しい機構ということが比較するとわかります。
また通常は左右で5°の傾きまで再現されますが、公式には載っていないセッティングをすることでさらに揺らすことが可能。
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フロントレッグ中央にある第5のスタビライザー
実はフロントレッグの中央に、高さ調整可能な5個目のスタビライザーが付いています。本来は地面が平らでない場所で使用するときにボディを安定させる用途のものですが、これをぐっと引き出してほかのスタビライザーよりも高さを出すと、フロントレッグの左右が少し浮くかたちになります。この状態でペダリングをすると左右の揺れが5°以上に大きくなるというもの。
メーカーが意図した使い方ではないものの、5個目のスタビライザーの高さによって揺れを好みで調整できるという、ちょっと面白い機構です。
※ただしあまり高さを出しすぎると不安定になるのでやり過ぎないように
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また当然ですが、ダンシングなどで左右5°の範囲を越えてバイクを傾けようとすると、フレームへの負荷増やペダリングの乱れなどにつながるので注意が必要です。シッティングで安定したフォームでペダリングしている限りは、自然なフィーリングが得られます。
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スタビライザーで力を逃がすので、ほかのモデルより振動も抑えられているように感じられる
LEDライドで出力強度を照らす
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筐体の腹部にはLEDライトを搭載。出力強度を上げていくと、ライトの色がブルーからレッドに段階的に変化していくギミックになっています(パワーだけでなく、ケイデンスと連動させることも可能)。
走行中に苦しいとき下を向くことがありますが、その状態でも自分がFTPに対して今どれだけ踏めているかが感覚的にわかるのが便利。画面を注視しなくても良いので、つらいときほど活きる機能。
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まるでゲーミングPCのよう。男心をくすぐりにきているのがわかる(笑)
3. 待ち望まれたハイエンドスペック
計測精度アップ
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NOZA Sの+/-2.5%に対し、NOZA Vは+/-2.0%に精度アップ。
今回のテストで計測精度を詳細に測ることはできませんでしたが、正規代理店が行ったAssioma DUOとの比較テストでは、平均精度誤差 1.3%という結果。今後も検証のためにテストを継続して行う予定とのことです。
この結果は他メーカーのハイエンド機(Elite Direto XRなど)に近いもので、NOZA Vでも充分に精度の高いパワートレーニングができることがわかります。
負荷と慣性がより自然に
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NOZA Vのフライホイール重量はNOZA Sよりも軽量ですが(5.9kg→3.4kg)、代わりに内蔵電磁モーターの数量を増強。負荷のソフト管理の割合を増やすことで走行感が実走に近くなるよう調整しています。
実際に斜面や漕ぎ出しでの負荷の変化は、急に重くなったりせず徐々に切り替わっていく感覚。リニアでとても自然だと感じます。
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フライホイール部分は放熱性のあるカバードデザインで安全
より静かに
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テストして驚いたのが、チェーン駆動音以外の音が全く聞こえないということ。
フライホイールまわりの唸りは耳をすませばわかる程度で、NOZA Sよりも静かになった印象。
スタビライザーで振動も抑えられているので、さらに日本の住宅事情に適した仕上がり。
ダイレクトドライブ式は総じてノイズが控え目ですが、NOZA Vではもうこれ以上の静音性を求めなくて良いレベルに。
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4. 取り回しのしやすさ
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競合でもほとんどハイエンドモデルしかない折りたたみ機構が、NOZA Vにも搭載。
NOZA Sは一度組み立てると、工具を使わないと脚を外すことができなかったので、部屋に置きっぱなしという使い方が基本でした。
NOZA Vは、フロントレッグが折りたためる機構。ノブを回して開いた脚を内側にたためば、部屋の隅におけるほどコンパクトになります。
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取っ手も付いているので、持ち運びしやすくなった
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畳んだときの佇まいもすごくイケてる
5. サポートについて
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精密機器であるトレーナーだからこそ、長期間使用していると自分で解決できない問題が発生することもあります。
購入後のアフターフォローはxplova日本代理店NCDが対応しています。以前カスタマーサポートの窓口に問い合わせをしたことがありますが、レスポンス早く説明も丁寧だったため、アフターフォローに関しても特に心配する必要はなさそうです。
問い合わせは、代理店サイト下部にある「お問い合わせ」フォームより連絡すればOK。
6. Sか、Vか。
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「NOZA V」は従来のモデルから得たエンドユーザーのフィードバックを反映させているだけあって、「NOZA S」や「NOZA one」で気になっていた箇所(特に収容性に関する点)が解消されています。
従来の「NOZA S」はコストパフォーマンスに優れたモデルとして今も普遍的な存在ですが、¥22,000の価格差で計測精度・実走感・携行収容性すべてがアップグレードできることを考えると、NOZA Vもまたコストパフォーマンスに優れたモデルと言えます。
予算を抑えられるトレーニングデバイスを求めているなら「S」、インドアライド体験を最大限までアップグレードしたいなら「V」という選択ができるようになったことで、NOZAシリーズはあらゆるサイクリストのインドア体験を包括する存在となっています。
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