【レビュー】Blackmore 抜け感のあるハイセンスなサイクルジャージ

サイクルウェアのおしゃれな海外ブランド第3弾」で紹介した英国の『Blackmore(ブラックモア)』は、そのブランド名やロゴが非常に印象的。
ブランドオーナーのNickとは約1年前から連絡を取り合っていて、いつかジャージも試してみたいと思っていましたが、今回サイクルジャージを提供いただいたので、ブランドの由来を話しながら詳細にレビューしたいと思います。

※2019年最新モデルのレビューはこちら

1. Blackmoreについて

blackmore bibshortsブランド名の“Blackmore”は、リッチー・ブラックモアでもスタンド使いのブラックモアでもなく、英国のエセックス州(ロンドンの北東)にある村Blackmore Villageから取られています。

この村は、創業者のNickが、文字通りあるいはメタフォリカルに「成長」した場所であり、そこで得られたサイクリングの原体験をアイデンティティとするために、故郷の名前をブランド名に冠しました。

blackmore village road

迷路のような木々に囲まれたブラックモア村のサイクリングロード

典型的な英国の村なので(「絵葉書のような場所」と彼は言っています)、英国における典型的なライド文化もそこに存在していて、この村を拠点として多くのサイクリングチームが集まり、レースやタイムトライアルが実施されています。

美しい風景とティーショップ、その周辺の道を走るサイクリングを想うと、仕事を投げ出して走り出したい気分にさえなります。

blackmore village tea shop

ティーショップとバイク

そういった環境で育まれた感性により、彼は大手ブランドが掲げるメッセージにある「我々」という主語に自分たちが含まれることに違和感を覚えていて、代わりに英国のサイクリング文化の現在と未来を体現する誇り高いブランドであるために“Blackmore”は生まれました(とても素敵なブランドコンセプト)。

ちなみにロゴマークとなっているカモは、Blackmore Villageの中心部にあるカモの池が由来となっているそうです。

blackmore village duck pond

カモの横断を注意喚起する看板

デザインは、Blackmore Villageの空気に馴染むような、特定のパターンをモチーフとしているものが多く、ブランドを主張しすぎないため、自然の中を走るライドはもちろん、シティライドでもうまく調和することができるラインナップが揃っています。

今回はその中で、深い群青色に伝統的なペイズリー柄をあしらった、美しいデザインのジャージをレビューします。

今回レビューするジャージ

blackmore party boyo

Party Boy(¥11,448)

 

2. 詳細レビュー

 

blackmoreジャージ 表裏 特徴的なのはその色と柄。色は群青色で、ラピスラズリのように少し赤みがかったブルー。サイクルジャージにはあまり使われないカラーですが、実物を見ると発色がとても綺麗で、普通のネイビーよりも鮮やかに見えます。
そのベースカラーの上にクリーム色のペイズリー(スコットランドの伝統柄で植物がモチーフ)があしらわれています。色の組み合わせも柄も、ジャージっぽくない「こなれ感」のあるチョイス。

blackmoreジャージ生地感 素材感は少し厚みのある丈夫なもので、機能的にはオールシーズン向け。
また胸のかわいいカモがペイズリーに埋もれてわかりづらいですが…

blackmoreジャージ反射材 光を当てると反射してかわいさが引き立つ仕様です(写真はフラッシュ撮影)。

blackmoreジャージジッパー 襟は高めなので、基本的にジッパーは上げた状態で着用したほうが綺麗に着こなせます。下げるとこのようにちょっとだらりとしてしまう。

blackmoreジャージ袖裏 袖裏はシリコングリッパーがブロック状についていますが、張り付くような不快なものはありません。

blackmoreジャージ袖 腕周りは少し余裕のある感じ(僕の腕が細いせいもありますが)。腕の太さが普通の方であればちょうどいいと思います。

blackmoreジャージ裏地 生地の裏側を見ると仕立てはとても丁寧。脇・袖の部分と前後身頃で素材が分かれています(脇の方が目が細かく伸縮性が高い)。背面にはシリコングリッパーがついています。

blackmoreジャージバックポケット バックポケットにもカモマークがついていて反射材代わりになってくれます。やっぱりかわいい(2回目)。
ポケット自体は口の伸縮性も高く難なく使えます。

blackmoreジャージバックポケット2 ジッパー付き第4のポケットが中央についていて、ちょうどiPhoneが入る大きさ(この状態からちゃんとジッパーも閉まります)。個人的には鍵を入れるスペースとして使っています。

ジャージとしては昨今の流行に流されない非常にオーソドックスなつくりとなっています。極端なレース仕様タイトフィットではないので、国産のウェアを着慣れているサイクリストにとっては、違和感なく着こなせるラインだと思います。

デザインに関しては、サイクルジャージとしてはレアな色柄を使っていて、一見派手になりがちなペイズリーがセンス良く配されています。そこにカモのワンポイントというかわいいハズし要素が加わって、デザインが高いレベルに昇華されています。すでに持っているどのジャージとも違って、大人っぽく着こなせるはず。

総じて、気合を入れてトレーニングするためのウェアというよりは、サイクリングそのものを、大人のゆとりを持って楽しみたいときに選ぶような素敵なウェアです。

 

3. サイズ感について

サイズガイドに記載の胸囲とウェストからサイズを選択してください。スタンダードなタイトフィットなので、あえて1サイズ上げたりなどする必要はありません。

サイズガイド
https://www.rideblackmore.com/pages/mens-sizing-guide

 

Blackmoreのウェアを購入する

blackmore Blackmore公式サイト(メンズ/ウィメンズ)