年々過酷になる夏ライドは、暑熱順化や水分補給などできるだけ体の負担を減らす対処が必要。日焼け対策や汗による不快感もなんとかしておきたい。だからライド中にいつも大切にしている観点は、「①清潔感を保つこと」「②冷水&塩分を確保すること」「③肌を保護すること」の3つ。
これらを満たすアイテムを紹介。夏ライドに+αの快適さを加えるための参考にどうぞ。
text & photo / Tats(@tats_lovecyclist)
*本記事は2021年公開記事を現状に即して改訂したものです
Contents
1. 清潔感を保つ
ボディスプレー2点
←Aesop ハーバルボディスプレー(¥4,070)| シュアラスター ゼロバリア(¥396)→
●ゼロバリア:成分に界面活性剤やアルカリイオン水などが含まれ、消臭・除菌効果のある無臭のスプレー。ライド中の汗の匂いが一切なくなるので、ライド前に全身に満遍なくスプレーする。
●ハーバルボディスプレー:ハーブの爽やかな香りがライド中の不快感を取り除くれる。カフェなどのお店に入る前だけでなく、虫除けスプレーとしても有効なので、夏山に行くときに便利。香りは数分で消えていき、香水のように強く残らないのが良い。
においエチケットのために、ライド前にゼロバリア、ライド中にボディスプレーを使用。どちらも普段使いもできる。
バンダナ
ステムに巻くと衛生的で便利
ハンカチ代わりにも、川浴びしたときのタオル代わりにも、お土産を買ったときの風呂敷代わりにもなる万能アイテム。
以前はハンカチをバックポケットに入れていたが、汗で蒸れるし、一度使うと湿ったまま雑菌が繁殖しやすいので、バンダナをステムに巻くようになった。走行中に顔の汗を拭うのにも便利。
ハンディファン
頭部をピンポイントで冷やせるハンディファン
ハンディファンは、峠の頂上で休んでいるとき、コンビニやカフェ休憩するときに顔まわりを冷やすのにすごく効果的。こんな小さいファンで涼しいの?と思っていたが、使うとかなり涼しい。
女性はメイク崩れしないというメリットもある
コラム:ウェアの匂いはどうする?
スプレーなどである程度まで匂い対策はできるが、匂いの発生源となるウェア類を清潔にしておくことが最も大切。そのために以下2つを意識的に行う。
①ライドが終わったらすぐに洗濯する
汚れが固着する前に、帰宅したらすぐに洗濯する。洗濯のポイントは以下。
・裏返してネットに入れる:洗濯中にジッパーなどで引っ掛けないようにネットでウェアを保護する
・洗剤は使用量を守る:汚れを落とすために多めに入れたくなるが、洗剤残りは匂いの発生源になるため、使用量を守る
・水量を多めにする:汚れは洗剤で浮かせて水で流すもの。水量が多いほど汚れが落ちやすい
ヘルメットのパッドも毎回洗うことを忘れずに
②何年も着ているウェアは『オキシ漬け』
使用回数の多いウェアは汚れが蓄積している。匂いも残り続けている可能性があるので定期的にオキシクリーンに漬けて洗う(オキシクリーンは漂白系洗剤と違って色落ちしない)。
1. 桶に40℃程度のお湯を入れ、オキシクリーンを溶かす(パッケージに記載の分量を守る)
2. ウェアを1時間ほど漬け置きする(汚れ具合に応じて最大6時間まで)
3. 流水で流したあと、通常通り洗濯する
夏物衣類にオキシクリーンは最強
2. 冷水&塩分を確保する
保冷ボトル
CAMELBAK ポディウムアイス(¥3,960)
保冷ボトルはステンレス製かプラ製があるが、保冷力はステンレス製が圧倒的に勝る。プラ製はボディ部分を押し込んで一気に水を出せるのがメリット。
またプラ製でも2〜3時間おきにコンビニ休憩のたびに氷を満たしておけば、ライド中はずっと冷水を確保できる。
水分補給と体の冷却で自分の命を守る、夏ライドで最も欠かすことのできないアイテム。
塩分対策菓子(塩タブレット、乾燥梅干しなど)
コンビニやドラッグストアで購入できる、熱中症対策のお菓子。お守り代わりに常備し、体が塩分を欲しているときに冷水と一緒に摂取する。仲間にも分けやすくグループライドの保険にもなる。
3. 肌を保護する
スティックタイプ日焼け止め+UVカットリップクリーム(塗り直し用)
塗り直しにはスティックタイプが圧倒的に便利
●UVスティック:外にいる限り日焼けはある程度避けられないが、日焼け止めを塗り直すことで体力の消耗を抑えることができる。だからいつもスティックタイプの日焼け止めを使って、休憩中に手を汚さず塗り直す。便利なので毎年紫外線の強いシーズンになると購入している。
●UVリップクリーム:唇のUVケアは忘れがち。意外と唇も日焼けして赤くなるため、体の日焼け止め塗り直しと一緒にUVカットリップも塗るようにしている。
コラム:細かいものはバーバッグに入れる
色々なアイテムをバックポケットに入れるとごちゃごちゃするので、持ち運びにはハンドルバーバッグが便利。常備しておけば忘れないし、手元からすぐに取り出せるので、必要なときにさっと使うことができる。
夏を心地よく遊ぶため。
夏ライドは基本的に高強度に不向きで過酷だが、代わりにのんびり走ったり、途中で川に入ったり、涼しいカフェ休憩を目的にしたり、ほかの走り方も楽しめるもの。
まだまだ続く夏も、体をケアしながらめいっぱい遊んでいこう。
著者情報
Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。 |
text & photo / Tats(@tats_lovecyclist)
撮影協力 / cafe POTA, and Yukari