美しい“服”を着る。「Velobici」のモダニストジャージ&ビブショーツ レビュー。

Velobici Modernist

Text by Tats(@tats.cyclist
Photo by Ryuji(@marusa8478

最高級のサイクルウェアがここにある。

スーツを綺麗に着こなすビジネスマンが、仕立てや生地からスーツの価値を判断しているように、スタイルを持ったサイクリストもまた、サイクルウェアの価値を判断して選ぶことができる時代になっています。
2010年代に数多くのウェアブランドが生まれたことで、クオリティやデザインの幅がかつてないほど広がり、その傾向は次第に現れるようになりました。

ちょうど2010年に創業した英国の「Velobici」は、数十ある世界的なブランドの中でも、“ラグジュアリーブランド”という無二のポジションにいるブランド。
2017年に日本に上陸し、国内でも次第にVelobiciを着たサイクリストを見かけるようになったこのタイミングで、そのウェアが持つ価値について詳しくレビューしていきます。

※本レビューで使用するウェアはVelobici Japan提供のものです。

Velobici – ヴェロビチ

Velobiciは英国ミッドランド地方が発祥のブランド。ルーツは繊維産業に従事していたメーカーで、高品質のファブリックをつくるプロフェッショナル集団でした。
そこからマーケットの変化に伴い、自社の設備をサイクルウェアの制作環境へと作り替ることに。そのため、生地づくりから英国の自社工場でまかなっているという稀有なブランドです。

随所にこのブランドでしか見られないディティールが溢れていて、機能性ウェアと衣服という観点両面から優れたものを見出すことができます。

「モダニスト」スコット・ミッシェルコラボ限定モデル

Velobici Modernist

モダニストジャージ(¥32,184)/ビブショーツ(¥32,184)/プレムグリップ・ソックス(¥5,616)
サイズ: ジャージ/ビブともにXS(177cm/C86W74H90)

SS2019最新作は、チームスカイ(現チームイネオス)のカメラマンだったスコットミッシェルとのコラボ限定モデル「モダニスト」。

このウェアのデザインは、“モッズコート”で知られる英国の1960年代ミリタリー系ファッション「Mods(=Modernism)」をモチーフにしています。
Modsムーブメントのロゴがイギリス空軍のラウンデルマークだったことから、モダニストに刺繍されているのも同じマーク。

腕に刺繍されたラウンデル

いつもウェアを見るときは、「なぜこういうデザインにしているんだろう」と考えるクセがありますが、モダニストの場合は、英国発祥のカルチャーを洗練されたかたちで現代のファッションに蘇らせているというのが背景のよう。これを知ることで、ウェアやブランドに対する理解が深くなります。

そして「1960年代の若者が傾倒していたモダニズム(近代主義)を元にしたウェアを2010年代の僕たちが着て、そんな僕らも“モダニスト”(近代主義者)」という、半世紀もの時空を超えて受け継がれる精神性にしびれるばかり。

生地こそ真価

凹凸のある特殊な素材

そんなコンセプトもさることながら、仕上がりも別格。
ひと目見て、質感が圧倒的に優れていることが伝わります(思わず声が漏れる生地感を久しぶりに味わいました)。
この生地は今シーズン新たに開発された夏用の新素材「VB/Pro-VR2」。特殊なナイロン地はとにかくさらさらで滑らか。
比較のために昨年のモデルにも触れましたが、その滑らかさは大きく進化しています。

Velobici Modernist

そのクオリティは着心地にも反映されていて、袖を通すと気持ちよさがはっきりと伝わります。
パフォーマンスを考えてタイトフィットなのはもちろんですが、伸縮性が充分あるので締め付け感はほぼゼロ。

デザインされたマークはすべて丁寧な刺繍。デザインの仕上げでもウェアの見え方に差が生まれる。

こんな色はこれまでなかった

Velobici Modernist

2色ある最新モデルから僕が選んだのは、青味がかったペールトーンのグレー。はっきりした色使いが多いサイクルウェアの中、あえて淡い色味を選ぶのはちょっと勇気が要るもの(実際すごく迷いました)。

でもファッションでも淡いトーンで上級の着こなしができるように、着こなすことさえできればスマートな雰囲気になることは、実際に袖を通してみるとよくわかります。

Velobiciを選ぶサイクリストであれば、そもそも自分のバイクやライドスタイルにもこだわりを持っていることは明らかなので、こだわりのスタイルに確実に馴染む絶妙な色味だと感じます。

美しい仕上げ

Velobiciらしい斜めにカットされたバックポケットは、右脇から背中にかけて3つのポケットが配置。

右手主体で使うような特殊な設なので、右利きにとっては使いやすい。左端にあるジップ付き防水ポケットだけは左手でアクセス。

ファスナーもYKKの高級ライン。チェーンリング付きで扱いやすさも抜群。

「気持ち良い」と声が出るビブ

ビブは、「VB/Pro-VR1」というオリジナル高級素材を使用。これがまた気持ちよく、足を通した瞬間に快感が伝わるレベル。

ジャージは凹凸のあるさらさらした滑らかさなのに対し、ビブは平滑性が高く、つるっつるの滑らかさ。現存するあらゆるビブと全く別の素材感です。
177cmでXSを選択していて、肩紐は少しきつさを感じるものの、タイトなフィット感を考えると許容できる範囲です。

パッドはVelobiciオリジナルのもの。比較的厚みのあるタイプで、長距離のライドに対応できるだけでなく、しっかりと腰を据えられるのでペダリングも安定させてくれます。

バックパネルにある”MODERNIST”という刺繍が格好良い

裾はシリコングリップ。細かなドット状なので、不快なベタつきなしにズレを防いでくれる。

ソックスまで徹底的にラグジュアリー

ジャージとお揃いの「プレムグリップ・ソックス」は、生地が厚く、オールシーズン使える頑丈なつくり。

ドットの滑り止めは内部にもあり

滑り止めがソール部分に付けられていますが、さらに履いてみて驚きなのが、内側にも滑り止めが付いているということ。

インソール+ソックス+足の裏という3つのレイヤーがあることで生まれるペダリング時のわずかなズレ。そのパワーロスを限りなくゼロまで抑えるような設計。

こうしてパフォーマンスまで徹底している姿勢が、Velobiciがただのファッション系ブランドではないということを感じさせてくれます。

おしゃれ着のように着て、力強く走り抜ける。

既存のサイクルウェアカテゴリにはなかった、生地とディティールが圧倒的に優れたウェア。
着て走って判ったVelobiciの価値は、ラグジュアリーで、かつシリアスレーサーにも対応できる唯一のウェアというところ。

だから街中のライドをおしゃれに楽しむことができるし(良い服は本当に映える)、別の日には強度を上げたライドで力を出し切ることができます。

ライドのあらゆる楽しみを包括してくれる“モダニスト”は、サイクルウェアをファッションだと捉えるようになった現代の新たな価値観を捉える、文字通りモダニスト向けのウェアです。

Highs

  • ・最高に滑らかで、頑丈な生地
    ・淡くスタイリッシュな色
    ・綺麗なシルエット
    ・美しい仕上げ(縫製やパーツ)

Lows

  • ・バックポケットは左利きには使いづらいかも
    ・肩紐が少しタイト(身長次第)

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