【レビュー】MAAPサイクリングキット(ジャージ+ビブショーツ)

ロードバイクウェアのおしゃれな海外ブランド第1弾」で紹介したオーストラリアのブランド『MAAP(マープ)』のサイクリングキットを入手したので、使用感についてレビューします。

フィット感・デザイン・機能性を含め、これまで使用してきたサイクルウェアの中で最高品質のものだったので、ハイクラスのウェアを検討されている方の参考に。

※本レビューは2016モデルです。2020最新モデルのレビューはこちら

今回入手したキット

ジャージ

maap-kit01MAAP FAT STRIPE JERSEY BLACK

ビブショーツ

maap-kit02MAAP TEAM BIB SHORT BLACK/WHITE

MAAPについて

MAAPはサーフィンウェアのデザインをしていた2人のサイクリストが設立したブランド。
色使いが綺麗で、ポップでスタイリッシュなデザインはあまりほかのブランドにはないテイストです(僕の周囲では着ている人を見かけたことがない)。デザインはオーストラリアで、縫製はイタリア製と品質にとてもこだわっており、いくつかのプロチームとも契約しています。

MAAPのジャージはシルエットが3パターンあります。

  • ① スリムユーロフィット 
    ② 長めの袖のスリムユーロフィット
    ③ 長めの袖のエアロレースフィット

今回レビューするウェアはプロ仕様と同等の「③ エアロレースフィット」のキットです。

1. デザイン・フィット感

ジャージ

MAAP-ジャージデザインMAAPの中では大人しいデザインですが、しっかりした生地感と非常に丁寧な縫製で遠目に見ても高級感があります
ちなみに胸にあしらわれているストライプは意味があるそうで、M=山を表してサイクリングへの情熱を表現し、A=波を表してサーフィン業界で長年デザインしていた伝統を表現しているとのこと(坂好きとしてはうれしい意味合い)。

ディティール

※画像クリック/タップで別ウィンドウ拡大表示します

MAAP-襟 襟裏のドットの可愛さがたまらない。常にファスナーを空けて走っていたくなります。

MAAP-タグ オーストラリアでデザイン、そしてメイド・イン・イタリア。ハイブリッド感を強調するタグ。

ライクラ素材(ポリエステル77%・ポリウレタン23%)はほぼ凹凸がなく、密度が高い非常になめらかな肌触りです。

MAAP-袖 袖口を折り返したところ。ネイビーの部分がシリコンでずれないようになっています。ちょっと脱ぎ着しづらいけれど、腕にぴったりくっつきます。袖はちょっと長めでかっこいい。

MAAP-ファスナー ファスナーはYKK。海外ブランドだと時々閉めづらいファスナーメーカーのことがありますがこれはスムーズ。

MAAP-バックポケット バックポケットはいくらものを詰めても垂れ下がらない頑丈なつくり(普段はボトルは入れません)。

ビブショーツ

MAAP-裾 裾は生地が二重になっていて、太ももにぴったりフィット&ホールド。安いビブだと裾がよれやすいので、これは長持ちするつくりです。

MAAP-ビブ縫製 縫い目はフラットロックステッチで、ほつれないしっかりした縫製。パッド部分は波のような縫い目になっています。

MAAP-パッド 裏返したところ。パッドは真っ黒。厚みがあり、安心感が大きいです。

MAAP-パッド拡大 パッドの厚み拡大。このパッドの装着感が秀逸で、ヒップから股にかけたラインにそってぴったり寄り添ってくれる感じです(この感触は伝えづらい。。)。
サドルに乗ってもずれがなく、よくある腰を下ろすときの股のひっかかりもほかのビブと比べて起きにくいです。

 

2. 機動性

実際にライドしたときに、動きを阻害しないか、あるいは動きをサポートしてくれるつくりになっているかという観点で見ています。

動きやすさ

上ハンから下ハン、シッティングからダンシングなどサイクリング中は様々なポジションを取ることになりますが、もがいたりなど激しい動きをしてもジャージはしっかり動きに合わせてついてきます。
さらに動くたびに裾や袖がずり上がったりしないので、ストレスフリー。

ペダリングのしやすさ

パッドの安定性と裾のホールド力の高さで、腰をしっかり落ち着けて一定のペダリングを続けやすくなります
裾は太ももをしっかりホールドしてくれるにもかかわらず、極端な締めつけ感がなくちょうどいい感じ。

 

3. 機能性

専用ウェアとしてサイクリングの効果を高めるものか、あるいは快適で丈夫か、といった観点からの評価です。

エアロ効果

高いフィット性により風のバタつきが一切ないので、(若干ですが)空気抵抗が減る感覚があります。
エアロレースフィットは文字通りポタリングよりもレースやトレーニング向きのジャージということがわかります。

通気性

生地は薄いものの密度が高い素材なので、これまで着てきたジャージと比べると少し暑く感じます
ただ汗はすぐに乾くので、休憩時の不快感はほとんどありません。

耐久性

洗濯してもヘタれず(ちゃんとネットにいれる必要はありますが)、毛羽立ちやほつれが出ません。安いジャージはデザインが良くても傷みやすいことが多いので、このジャージは長く使えることがわかります。

 

4. レビューまとめ(5段階評価)

・デザイン性 ★★★★★

サイクルウェアの評価として一番重要なのが、着たときに気分が盛り上がるかどうかというところ。そのためにデザインが好みであることはもちろん、体にフィットしていて作りがしっかりしている必要があります。

このキットはデザインが良い評価なのはもちろん、ディティールまで抜かりないつくりなので、さっと羽織っただけでとてもいいウェアを着ている感がわかります。はじめて着たときはとてもテンションがあがりました。

・機動性 ★★★★★

文句なしの動きやすさ。

・機能性 ★★★★☆

真夏の高温多湿の気候には不向きであるものの(そもそも真夏の日中はそんなに走らないので問題ない)、耐久性やUVカット機能など付加価値が高いウェアです。

* * *

いいウェアを着ると、着心地が良いので次からグレードを下げられないジレンマはありますが、その分長持ちするのでハイクラスに移行する価値は高いと感じました。特にパッドの装着感とジャージのフィット感は別格です。長く使えるよう大事にしていきたいと思います。

 

MAAPのウェアを入手する方法

ネットで購入する(日本販売代理店から直接購入可能)
https://cyclism.jp/

国内の取り扱いショップを探す
http://maap.cc/pages/stockists


 

※エアロレースフィットのサイズ選択について

177cmの細身なので海外ブランドはいつもSサイズを購入していましたが、今回はいつもより1サイズ上げたMサイズが普段使いには最適だと感じました。
Sサイズも着用しましたが、さすがにプロ仕様というだけあって締め付けが強く、レース専用の勝負ウェアとして使うには良いと思います。


 

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