【レビュー】100% Speedcraft -「視る世界」を拡げる新機軸のアイウェア。

100% speedcraft

Jawbreaker好きは、きっと気に入るアイウェア。

自転車競技用のアイウェアブランドの中では、Oakley(オークリー)が不動の人気No.1で、ほかのブランドがコスパ訴求や機能訴求などで追随するかたちになっています。
僕もずっとOakleyファンで、メインで使っているJawbreakerやRadar EVは機能もデザインも本当に良いもの。
これらを越える好みのデザインのアイウェアはなかなかないだろうと思っていたところ、ツールでサガンが使用していたアイウェアが目に入りました。

それが“100%”という、そのとき初めて耳にするブランド。
調べたところ日本で取り扱っているショップはほぼなかったため、海外から取り寄せてみました。

デザインやフィット感の良さは然ることながら、視野の広さはJawbreaker以上。使い心地の良さにすっかり虜になってしまいました。

100%とSpeedcraft

100%は自転車競技用ではなく、モトクロスのゴーグルをメインに開発する米国のメーカーです(公式サイト)。
もともとは80年代に創業し、デカールを覆う保護フィルムのメーカーとして事業展開していましたが一旦休止。そして2010年代に、新たにゴーグルブランドとして復活しました。

今回レビューするSpeedcraft(スピードクラフト)が発売されたのは、2年前の2015年。しかしサガンが2017年からツール・ド・フランス等で着用していたことで認知度が高まり、人気が急上昇しています。

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Speedcraft × サガン

 

Speedcraft開封

100% Speedcraft 外箱

美しい箱で届きます。上側にはエンボス加工、側面はUV加工が施されたとても豪華な仕様。
本当にほしいものを手に入れたときは、最初に触れる外箱のつくりは結構大事で、素敵な箱だと開封するときのワクワク感を増長させてくれるものです。

100% Speedcraft ケース

その中から出てきたのが真っ赤なハードケース。すごいインパクト。
サイズが大きくて、実質Oakleyケースの倍くらいの体積があります。何が物凄く豪華なものを手にしている気分。

100% Speedcraft ケース内側

ジッパーを端から端までジジジっと動かして蓋を開けると、そこにサプライズが。
クリアレンズが一緒に付いてくるんです。1本で朝から夜まで1日中対応できるアイウェアになりました。これはうれしい。

100% Speedcraft 同梱品

同梱物一式です。ソフトケースと、替えのノーズパッドも付属します。

 

一目惚れするSpeedcraft本体

100% Speedcraft

肝心のSpeedcraft本体は、グレーフレーム×ピンクレンズの組み合わせ。サガン限定モデルもあるのですが、この色合わせに惚れて選びました。

ロードバイク用アイウェアとしては超個性的と言える形状ですが、実物を手にとって、理屈抜きで格好良いと思えるデザインに出会うことができたと感じました。角ばったちょっとレトロフューチャーな雰囲気がものすごく良いです。

100% Speedcraft 側面

100%のロゴはブランドに馴染みがないとちょっとバタ臭さを感じるかもしれないですが、敢えてこういう感じなのがよかったりします。サガンが着けているという免罪符があるからなのかも。

100% Speedcraft テンプル

ちょうど耳にあたるテンプル部分がラバーコーティング仕上げになっていて、滑り止めが効きます。

100% Speedcraft テンプル2

米国メーカーですが、敢えて“Made in Italy”なこだわり。フレームも肉抜きによる軽量化の意図が見て取れます。

100% Speedcraft レンズ

大きく湾曲したミラーレンズなのでレンズの奥の表情はほとんど読み取ることはできません。どんなに心拍がつらいときだって、ポーカーフェイスに見せることができます。

100% Speedcraft 見え方

左半分が裸眼で、右半分がレンズを通した視界。青味がかかって少しコントラストが強化されます。それほど明度は下がらないので、曇り空でも問題ありません。
(モデルによってレンズカラーは異なりますが、明るさは同程度なので、基本的に全天候使えます)

100% Speedcraft 分解

レンズ交換のときに分解が必要になりますが、4つのパーツに分かれるシンプルな構造。慣れれば1分くらいでさくっとレンズ交換できます。

100% Speedcraft クリアレンズ

クリアレンズにするとさっぱりした見た目になってちょっと寂しい感じ。でも視界の歪みがなく、夜のライドの最適なお供になってくれます。

 

Jawbreakerとの比較

100% Speedcraft 比較1

Jawbreakerと並べると、やはりSpeedcraftの方がひとまわり大きいのがわかります。
掛けたときの視野でもそれは明白で、Jawbreakerはフレームでレンズの周囲を覆っているためどうしても視界の一部にフレームが干渉してきます。特にこめかみのオークリーマークはデザイン的に最高なのですが、横方向の視界を少し遮っている感は否めません。

Speedcraftはフレームのボリュームが控えめなので、レンズを通して「見る」ことに焦点が当てられています。せり上がった額の形状で、前傾姿勢からの前方確認が確実にできるし、フレームが干渉していない両サイドの形状から後方確認が容易になります。
安全性という観点でも選ぶ価値があるアイウェア。

100% Speedcraft 比較2

着用したときのフィット感は、Jawbreakerは鼻から頬、耳にかけて顔のラインに沿うようにフレーム全体でフィットさせる形状なのに対して、Speedcraftはノーズパッドでしっかり支えるような形状。そのため頬からの通気性が良く、停車時にレンズが曇る量もJawbreakerと比べて少なめです。

100% Speedcraft 重量

見た目のサイズ感は結構違いがありますが、重量は1gしか差がありません。

そう、掛けたとき「軽い」んです
視野が広く、通気性が良く、そして軽い。アイウェアとして充分すぎる機能性。

 

「視る世界」が拡張されるアイウェア

Speedcraftのレンズサイズは、スキーのゴーグルのよう。着用イメージもまさにそんな感じです。
これまでアイウェアはどうしても視野を狭めてしまうものでしたが、Speedcraftならほぼ全方位のカバーが可能。今までのアイウェア体験をJawbreaker以上に覆す、新機軸を感じさせるものでした。Jawbreakerが好きなサイクリストは、きっとSpeedcraftのことを気に入るはず。

今週末もこれを着けて、広い視界で道に繰り出していきます。

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