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動画の時代になって久しい。YouTubeだけでなく、Instagramでもリール動画の重要性が高まっている(最近のグリッド縦長変更でその傾向はさらに強まった)。
ライド動画を撮るためにアクションカメラは欠かせない。さまざまなメーカーがある中で、『GoPro』を抑えて利用ユーザーが増えているのが『Insta360』の360度カメラ。その理由は、映像を全方位記録して、あとから好きな画角に編集できるところにある。
つまり、撮影が失敗しづらく自由度が高い。ポストプロダクション(編集)の楽しさも含めて、360度カメラの撮影体験は唯一無二だ。
ただ自由である分、どう撮ったら良いか迷うこともある。特にライド動画を撮る場合、専用アクセサリが多数あり、それぞれ撮り方と出来上がる画がまったく違う。
そこで本記事では、さまざまなアクセサリを使った撮り方を紹介する。「こうやって撮ればこんな映像ができる」というアイデア集として活用してほしい。
著者情報
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Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。 |
text / Tats(@tats_lovecyclist)[PR]
models / Yukari, Anna, Rokuto, & Kanata
使用機材&アプリ
Insta360 X4
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2024年4月に発売された『Insta360 X4』(¥79,800)
360度動画解像度 | 8K @30/25/24fps 5.7K+ @30/25/24fps 5.7K @60/50/30/25/24fps 4K @100/60/50/30/25/24fps |
連続録画時間 | 135分 *5.7K30fps 75分 *8K30fps |
防水性能 | 10m |
カラープロファイル | 鮮やか、標準、フラット *Logなし |
センサーサイズ・絞り | 1/2、F1.9 |
35mm判換算焦点距離 | 6.7mm |
重量 | 203g |
最新の360度カメラ『Insta360 X4(以下X4)』。
個人的にこれまで映像制作で『X3』と『ONE RS』を使ってきたが、『X4』は8K対応したことでトリミング耐性もついたので、編集の幅が大きく広がった。「とりあえず撮ってあとから自由に編集」という製品コンセプトがさらに自由度の高いものになっている。
アクセサリ&マウント
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本記事で使用するアクセサリ&マウントは6種類。詳細は映像と合わせて次のチャプターで紹介する
編集ソフト
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Insta360 STUDIO(Mac | Windows)
Insta360(iOS | Android)
360度形式のファイルは純正ソフトで編集できる。PC版とスマートフォン版があるが、できることは大きく変わらない(個人的には大きなディスプレイで編集するためPC版を使用)。
Insta360 X4撮影:基本3パターン
固定マウントを使った基本的な定点映像はこちら。
※埋め込み映像はサイズを抑えるためHD画質にしている
①ライド記録&ドライブレコーダー
フロントサイド
バックサイド
『サイクルコンピュータマウント』を使って、マウントの位置から360度撮影する画角。後方まで映り込むため、短い距離であればドライブレコーダー目的でも使える(5.7K撮影でバッテリー135分)。
録画ボタンを押すだけなので、ライド記録を残したい場合にはとにかくラク。ただしバックサイドは、カメラとサイクリストの距離が近く広角レンズの歪みが発生するため、第三者視点で自分を撮りたい場合は以降に紹介する別の方法を用いる。
使用アクセサリ:サイクルコンピュータマウント
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サイコンマウントと一体化した画期的な『サイクルコンピュータマウント(¥5,900)』。一体型ハンドルバーと別体型ハンドルバー用の2種類ある。Insta360を使うならこのマウントが定位置になるので取り付けておきたい。画角が完全に固定されるため、多彩な表現を求める場合はほかのマウントと組み合わせて使用する。
②ドローン風(本人追従)
シートレールマウントを使うと、後方からドローンが追跡するような映像が撮れる。
使用アクセサリ:自転車用テールマウント+見えない自撮り棒
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サドルレールとシートポストの2点で固定する『自転車用テールマウントキット(¥12,000)』。自撮り棒を伸ばしすぎると、ダンシングなどでバイクを揺らしたときにカメラが反動で揺れて乗車バランスを崩すおそれがあるので、シッティングのみで使用。
ちなみに『見えない自撮り棒(¥4,500)』は文字通り映像から棒が消えるが、サンプル映像のように棒の影は消えない。
③ドローン風(仲間追従)
ハンドルバーマウントを取り付けて仲間を後ろから追いかけると、ドローンのような追従映像を撮ることが可能。
使用アクセサリ:第三者視点自転車用ハンドルバーマウント
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ハンドルバーに取り付けて使用する『第三者視点自転車用ハンドルバーマウント(¥6,050)』。2点で支えるため長時間の撮影OK。ちなみに見えない自撮り棒も取り付けられるが、メーカー非推奨なので自己責任で使う。
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ステムの両側に挟む。一体型には取り付けられないので注意
Insta360 X4撮影:応用6パターン
自撮り棒や可動式マウントを使った、自由な画角の応用パターンはこちら。
①固定カメラ追従
三脚を立ててその前を走る。普通のカメラだと前を通り過ぎるだけだが、360度カメラだと、映像のように編集行程で被写体を追従させることができる。
使用アクセサリ:ミニ三脚
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安定させられる場所で使う。風などで倒れないように注意(Insta360はレンズに傷がつきやすい)。
②ローアングル
ハンドルバーマウントを使うと、地面スレスレや、ペダリング動作などにフォーカスできる。
同じカットでも編集でぐるぐる回したりして遊べるのが楽しい。
使用アクセサリ:ハンドルバーマウント
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ハンドルに取り付けてさまざまな角度から撮るもの。固定マウントでは撮れないようなアングルにできるのが特徴。1点で支えるため、短時間のみの撮影を推奨。単品売りはしておらず、『自転車撮影セット(¥8,300)』に付属する。
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自撮り棒と組み合わせることでさまざまなアングルに対応できる
③フロントアングル
自撮り棒を前に伸ばして手持ちで撮影する。前述のサイクルコンピュータマウントよりも、カメラと被写体との間に距離があるので、被写体歪みの少ない映像が撮れる。
使用アクセサリ:見えない自撮り棒
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最長114cmまで伸びるスタンダードな『見えない自撮り棒(¥4,500)』。その自由度の高さから使い勝手が良く、バックポケットに入れておいて必要なときにさっと取り出して使える。
④サイドアングル
自撮り棒をハンドルバーの上に横向きに置いて走るだけ。一見自撮りに見えない第三者アングルになる。
使用アクセサリ:見えない自撮り棒
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サイドアングルを撮影するときは、まわりに車や障害物のないところで使用する。
⑤360度回り込み
自撮り棒をハンドルバーを起点にぐるぐる回していく。実質270°くらいまでしか動かせないが、ドローンライクな動きが再現可能。
使用アクセサリ:見えない自撮り棒
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これも周りの状況をよく見て使用。使用できるシーンは限定されるが、ソロライドで山奥に行ったときでも面白い映像になる。
⑥ドローン風(変則ショット)
自撮り棒を自在に動かすことで、ドローンの変則ショットを再現可能。あらかじめ「こういう映像にしたい」というイメージを頭の中でシミュレーションしてからカメラを動かしていく。編集コストはかかるが、撮影の手軽さと映像の面白さは360度カメラならでは。
ドローンがフレームの間を通過するような挙動は、自撮り棒で撮った3つのカットを編集でつなぎ合わせている。複数カットをひとつのカットのように見せるためには、ペダリング動作をつなげるのがポイント。
使用アクセサリ:見えない自撮り棒
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グラベルで使用するとバランスを崩しやすいので路面状況を事前に確認しておく。
『X4』1台でライドをクリエイトしよう。
これまで紹介したカットをつなげるとこのような感じになる。画角に縛られない映像が撮れるので、単調な映像になりがちなソロライドでも飽きないカット割りになる。
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『X4』は360度撮影の実用性を押し上げた高性能カメラだ。アイデアと必要なアクセサリさえあれば、ドローンもスマートフォンもミラーレスも使わずに、『X4』1台で動画制作が楽しめる。
360度カメラと自転車との相性は抜群で、ソロライドでも仲間とのライドでも、思い出を新しい視点で残せるのはむちゃくちゃ楽しい。映像制作の経験が少ない人でも、『X4』を使ってオリジナルのライド映像を手軽に創り出していこう。
text / Tats(@tats_lovecyclist)
[PR]提供 / Insta360