サイクリストになって10年以上経ち、そうなると必要なギアは大体買い揃えて買い物はしなくなるんじゃないか、とかつては思っていました。でもそんなことは全然なく、スタイルもコンディションも嗜好も徐々に変化するし、その中で走りを最適化できるものが都度必要になってきます。
ロードバイク+グラベルバイクの2台体制は去年から変わりませんが、2023年は意図的に外へ外へと活動を広げていっため、その中で最適化したモノを10カテゴリ/16アイテム紹介します。
text / Tats(@tats_lovecyclist)
2023年の自転車ライフを支えてくれた愛すべきモノ10選
ハンドルバーバッグ: Route Werks(¥32,780) / Mori Mono(¥9,800)
これまでいくつもハンドルバーバッグを使ってきたなかで、グラベルバイクには『Route Werks』、ロードバイクには『Mori Mono』で落ち着きました。
*Route Werksは提供品
Route Werksは、収容力・使い勝手・拡張性がどのバーバッグよりも群を抜いています。カメラを入れて撮影用途に最適だし、撮影じゃないときは食料や衣類やお土産などがたっぷり入れられる。値は張るけれど、唯一無二のバッグ。
富山でつくられている「Mori Mono」はとてもスタイリッシュ。ポンプや防寒具などが入る絶妙なサイズ感で、補強ダイニーマ素材で型くずれもしないので、見た目も使い勝手も大好きです。
財布:Tade Qui – Riders Wallet(¥7,700)
ライド用財布は、年初に一度Fingerscrossedの『#LEATHER POUCH』を使い始めたものの、現金の取り出しづらさが唯一難点でした。今年は徐々に遠征が増え、現金を使うケースが多くなったため、マルチに使える財布の方が昨今のスタイルには合っていると感じるように。
そこで購入したのがTade Qui(タデクイ)の『Riders Wallet』。二つ折りタイプなので収容力は文句なしで、特にコインの取り出しやすさが秀逸。バネ式の口金で開閉するコインケースが内蔵されていて、ファスナーを半分開けるだけで広い開口部から硬貨を取り出すことができます。強靭な防水&軽量素材「Dyneema(ダイニーマ)」の質感も良く、ライドも普段使いもこれひとつでOK。
コインが取り出しやすいの最高
防寒具:Fingerscrossed – アームウォーマー(€60)/ ニーウォーマー(€70)
質の高いサイクリングアクセサリ特化ブランド「Fingerscrossed(以下FC)」。複数のブランドのウェアを着る場合、アクセサリはFCにするのが無駄な出費を抑えるための最適解。
今シーズンは新しくウォーマー類がラインナップされたので、これはめちゃめちゃ利便性高いとすぐに購入。
つくりがしっかりしていて、末端にシリコンバンドがべったり付いています。ちょっと着けづらいものの、定位置につけばライド中はストレスフリーな着心地。
生地は厚く、丈夫でちゃんと暖かい。FCのソックス類は正直1〜2シーズンしか持たないものがほとんどですが、ウォーマー類は長めに使えそうで嬉しい。
充電機器:CIO製品3点セット
ライドと撮影を兼ねる遠征の場合、充電するものが非常に多く(PC/iPad, iPhone, Apple Watch, カメラ機材, サイコンなど)、コネクタ形状も多様なので、なるべく取り回しをすっきりさせるために、充電機器3点をCIO製品でまとめて最適化しました。
・充電器「NovaPort」(¥4,378)
・モバイルバッテリー「SMARTCOBY Pro」(¥4,818)
・ワイヤレス充電ポート「Nova Wave 3Way」(¥4,380)
特にNova Wave 3Way(写真右下)は斬新で、この小ささでiPhoneとAppleWatchを同時充電できるだけでなく、MagSafeでiPhone背面に取り付けてスマホリングにもなります。AppleWatch分のケーブルを減らせるし、充電時間も短縮できるし、これは良い買い物でした。
iPhoneとApple Watch同時充電できるNova Wave 3Way
車
これまで車移動はカーシェアでやりくりしていましたが、4年前に双子が生まれてからは不便なことが多くなり、遠征も増えたので、車があった方が確実にコスパが良いと判断して買うことにしました(タイミング良く契約から1ヶ月で納車された)。
生活すべてが最適化されたのはもちろん、想定外だったのが、自転車がさらに楽しくなったということ。
単純に行き先の選択肢が増えたというのに加えて、ドライブ+ライドという組み合わせは移動好きにとってはこの上なく楽しくて、1日に2つのエンターテインメントが含まれるようになりました。今年は東京↔大阪を車移動できたので、来年はもうだいたいどこでも行けそう。
まわりも続々と車を手に入れているので遠征ライドが捗る
レンズ:XF90mm F2 R LM WR(¥172,700)/ SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN(¥66,000)
←XF90mm F2 | SIGMA 18-50mm F2.8→
順調に“レンズ沼”っていて、「単焦点しか勝たん」↔「やっぱズーム便利」を延々と繰り返し、要するに撮影内容によってどちらも選べるレンズ構成が良いだろうということで買い足した2本のレンズ。
『XF90mm F2 R LM WR』はむちゃくちゃ写りが良いので、クオリティ重視の撮影に用います。近い仕上がりの『XF35mm F2 R WR』と組み合わせて、標準と中望遠の画角をカバー。
『SIGMA 18-50mm』は、純正レンズ『XF16-55mm F2.8』の出番をほぼ奪う利便性。色味の深さは純正に劣るものの、AF性能や写りは十分に満足できるもので、とにかく軽いのが良い(純正655g、SIGMA290g)。仕事じゃないときはだいたいこれ1本で。
Insta360 ONE RS 1-Inch 360(¥118,800)
動画制作の依頼をいただく中で、撮りたい映像のために必要になったInsta360。360°撮影して編集で好きな画角を選べるのが特徴。
超広角なので狙った通りの絵づくりのためには慣れが必要ですが、ハマると面白い映像になるので要所要所でInsta360の映像を差し込んでいます。
最初は『X3』を使っていましたが、林道などの暗所性能を考えて1インチ版に買い替えました。
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まぁ↑これがやりたかったのだけれど…
Insta360 ONE RS 1-Inch(Amazon)
GPSトラッカー:Anker Eufy
←タグ型 | カード型→
ライド中に貴重品を落とすと絶望しかないので、万が一のお守りとして、財布と車の鍵に GPSトラッカーを仕込んでおきます。
使っているのは、AirTagとほぼ同等の機能を備えるEufy。タグ型の『Security SmartTrack Link』(¥2,990)はキーホルダー代わりに、カード型の『Security SmartTrack Card』(¥3,990)は財布に仕込むのに最適。先に紹介したTade Quiの財布にもぴったりです。
ボトル:CYCLO – Wearing Bottle(¥2,200)
千葉にあるドーナツ屋さん「CYCLO」が販売している小型ボトル『Wearing Bottle』。バックポケットやバーバッグに入るサイズ感で、容量130ml。
これの何が良いかというと、暖かいコーヒーをライドに手軽に持ち運べるということ。自宅で淹れて持っていくでも良いし、朝そんな時間がない場合は、出先でコンビニコーヒーを入れるでもOK。
冬はとにかく停車時に冷えるので、信号待ちでちょっと飲んだり、峠の頂上でほっと一息ついて温まったりと、“携帯コーヒー”で冬ライドがちょっとリッチになります。かなりおすすめ。
カードゲーム:音速飯店(¥1,320)
Ranに教えてもらったカードゲーム「音速飯店」。GravelKingのPV撮影の遠征でやって以来ハマり、事あるごとに音速飯店を持参して楽しむようになりました。
1ゲームさくっと2〜3分で終わるので、ダラダラしないのが良い。4人くらいからが最適なので、グループライドのお供にぜひ。
暖かくなったらまたライド x 音速飯店やりたい
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著者情報
Tats Shimizu(@tats_lovecyclist) 編集長&フォトグラファー。スポーツバイク歴11年。ロードバイクを中心としたスポーツバイク業界を、マーケティング視点を絡めながら紐解くことを好む。同時に海外ブランドと幅広い交友関係を持ち、メディアを通じてさまざまなスタイルの提案を行っている。メインバイクはStandert(ロード)とFactor(グラベル)。 |