【ロードバイク】ヘルメットの選び方ガイド&おすすめモデル13選+α

大事な頭部をスマートにプロテクト。

ロードサイクリングにおけるヘルメットは法的な着用義務はないものの、高速走行するロードサイクリストは万が一のためにいつだって着用しておきたいもの。 
近年各メーカーのアップデートは目覚ましく、安全性がしっかり担保されながら、フィット感、快適性、エアロ性能、そしてデザインもよりスマートなスタイルになっていて、ファッションを楽しむように自分のための1個を選ぶことができます。
そこで最適なヘルメット選びのために、選び方のポイントと価格帯別のおすすめを紹介します。

1. ヘルメット選びのポイント

ベンチレーション&重量

ロードバイクヘルメット ベンチレーション

ヘルメットにはいくつもの穴が合いていますが、この役割は2つ。

ひとつは頭部を蒸れないようにする通気孔の役。穴が多いほど涼しく快適になりますが、冬は頭が冷えます。逆に穴が少ないモデルは空力に優れますが、夏は頭部がほてりがちに。そのためシチュエーションによって自分に最適なタイプを選択します。

もうひとつは肉抜きによる軽量化。長時間走る上で、ヘルメットの重量は首の負担に影響してきます。軽いほど快適なのはもちろん、パワーウェイトトレシオが(ほんのわずかながら)上昇し、パフォーマンス向上にも(少しだけ)つながります。
ただほかのパーツと同じように、軽量モデルは価格がヘビー。パフォーマンスをぎりぎりまで追求するか、コストと相談するかという選択が必要になります。

頭部の形状とフィッティングシステム

ロードバイクヘルメット フィッティング

アジア系と欧米系では典型的な頭部の形状が違うもの。日本人は、楕円形のよりも丸形が多いので、ワイドタイプのヘルメットが合う傾向があります。もちろん個人差があるので、欧米型の楕円形が合う場合も。
基本的にメーカーの所在地域に合った形状に仕上げられていますが(OGKならアジア系、GIROなら欧米系など)、各メーカーで微妙な違いがあり、また同一モデルでもワイドフィットを展開していることもあるので、頭の形次第では自分に合ったモデルを探し当てるのに苦労するケースがあります。その場合、試着を繰り返して見つけていく必要があります。

またフィッティングシステムもメーカーごとに特徴を打ち出していて、多くはフィットの強弱と傾きを調整できるようになっています。
細かい調整ができるタイプの方がフィットしやすく、状況に応じて調整できるため便利。高価なモデルほどフィッティング性能は高くなります。

エアロダイナミクス

ロードバイクヘルメット エアロダイナミクス

フレーム、ホイール、ウェア、そしてヘルメットと、風を受けるすべてのアイテムの形状がエアロ化の流れにあります。
各メーカーがエアロダイナミクスの強化を謳って新モデルを発表。頭部の空力変化は走行中実感しづらい部分ではあるのですが、エアロ化により装飾が抑えられてスマートな外観になるのは素敵なところ。
一般的なサイクリストにとってエアロ形状はデザイン観点での選択ポイントとなります。

MIPS

ロードバイクヘルメット MIPS

近年ほとんどのグレードの高いヘルメットには、MIPSが搭載されています。
MIPSは「Multidirectional Impact Protection System(多方向衝撃保護システム)」の略で、落車するとき頭部には回転性の衝撃が与えられることが多いため、その衝撃を緩和して脳障害のリスクを軽減するための仕組み。ヘルメットの内部に1枚の低摩耗シートが配置されており、回転衝撃が加わったときに、そのシートが頭の動きに合わせてすべることで、エネルギーを逃がすことができます。
少し値の貼るモデルが多いですが、安全性を高めるために選択しておくと安心。

JCF公認マーク

ロードバイクヘルメット JCF

JCFおよび加盟団体が主催しているレースに出る場合は、この(激しくイケてない)JCFシールが貼られたものを選びます。
このシールはJCF(日本自転車競技連盟)が規定する安全性──衝撃吸収性、あごひもの強さ、汗・頭髪油の影響などをクリアした証。
日本の代理店が扱っていないような海外ブランドは、JCF認可がなくレースで使用できない場合があるので注意が必要です。

またレースに出ない場合でも、ヘルメットは命を預けるものなので、JCF認証モデルを選ぶことはひとつの安全性の目安となります。

関連リンク:JCF公認ヘルメット一覧

寿命&耐久性

ヘルメットの寿命は新品購入後からおおよそ3年くらいと言われています。ヘルメットの素材は通常使用していても経年・細かい衝撃・汗汚れなどによる劣化などがどうしても発生。
長年使い続けたあとは、外郭の見た目に大きな変化がなくても内部は劣化しているので、3年経ったら買い換えるというつもりで予算を検討します。
また1回でも大きな衝撃を与えると強度が著しく低下してしまいます。たとえ外側からは大丈夫そうに見えても、次に同じ箇所に衝撃が加わると直接頭部にダメージが加わってしまうので、そうなる前に買い替えます。

ヘルメットメーカーの選択

ヘルメットメーカー

世界中に数多のヘルメットメーカーがありますが、中でも世界的に高いシェアを持つKASK(カスク)とGIRO(ジロ)は業界のスタンダードを築いています。

KASKはチームスカイに提供しているブランド力に加え、優れたデザイン性と日本人の頭にフィットしやすい形状で国内でも非常に人気。
GIROもBMCレーシングなど強豪チームに提供し、ヘルメットデザインの新境地も常に切り拓く存在。デザインだけでなく、MIPS搭載モデルを早くから積極的に投入するなど安全性にも強く配慮しています。

以下のおすすめモデル紹介では、この2ブランドを中心に、価格帯別に機能性の高いスマートな全13モデルをセレクトしています。

 

2. エントリーグレードのおすすめ(¥10,000前後)

まずは初めてのヘルメットに最適なラインナップが揃う1万円前後から。安全性と見た目のスマートさを両立するモデルをチョイス。
※MIPSマークがあるものは、MIPS標準搭載あるいはMIPS搭載モデルを選択可能

KASK – Rapido(¥9,500)

KASK Rapido

すべてのビギナーにおすすめの「ラピード」。
初心者が一番気になるヘルメットの見た目も、帽体がすっきりしているためスマートに見えます。フィット感も抜群。
KASKヘルメットにMIPSは搭載されませんが、内部シェルと外部層を連結した“In-Moulding Technology”というオリジナルテクノロジーを用いて転倒時の衝撃を和らげてくれます。

Rapidoの価格を見る
Amazon
| Wiggle

Giro – Foray(¥9,800)

Giro Foray

GIROのトップモデルSyntheのエッセンスを抽出したエントリーモデル「フォレイ」。
MIPS搭載&Syntheを踏襲する形状で定価¥9,800と、このスマートな見た目にそぐわずコストパフォーマンスに非常に優れます。少しワイドなつくりなのでアジア型向き。

Forayの価格を見る
Amazon
| Wiggle

Giro – Savant(¥14,200)

Giro Savant

レーススタイルの「サヴァント」。軽量で耐久性があり、スリムなシルエットで被ったときもシャープな印象に。
ベーシックで流行に左右されないデザインが好きな方はこちら。国内展開モデルはワイドフィット。

Savantの価格を見る
Amazon
| Wiggle

dhb – Aeron(¥8,300)

dhb Aeron

コスパに優れるWiggleプライベートブランド“dhb”が出す屈指のモデル「イーロン」はKASKとコラボレーションして作られたヘルメット。
dhbのヘルメットというより、「dhbステッカーが貼られたKASKのエントリーモデル」というほどサイズ感はKASKなので、すっきりした帽体でキノコにならない初心者に最適なモデルです。約260gと軽量で、コーディネートしやすいシンプルなカラーも良い。

Aeronの価格を見る
Wiggle

 

3. ミドルグレードのおすすめ(¥20,000前後)

軽量化、空力性能など「速さ」を求める機能が付与されるミドルグレード。見た目もスペックもこだわりたいサイクリストはここから。

KASK – Mojito(¥18,500)

Kask Mojito

2012年からの超ロングセラーモデル「モヒート」。デザインの移り変わりが激しい中で、マイナーアップデートだけで古さを感じさせないスタンダートなデザインは、カラーバリエーションの豊富さと相まっていつまでも飽きることがありません。
かつてチームスカイが採用していたように、空力性能・通気性も確かなもの。ミドルグレードのヘルメット選びは、モヒートの好きなカラーを探すところから始まります。

Mojitoの価格を見る
Amazon
| Wiggle

GIRO – Cinder(¥22,000)

Giro CInder

見た目と機能はほぼSyntheを踏襲したハイレベルなミドルモデル「シンダー」。
Syntheより約20g重いこと、若干デザインが寂しい点を加味して(それでも充分すぎるフィッティング性能を備えています)、¥8,000という差額をどう捉えるかで選択します。ネオン柄や綺麗な色遣いのデザインも魅力。

Cinderの価格を見る
Amazon
| Wiggle

BELL – Zephyr(¥27,000)

Bell Zephyr

BELLのフラッグシップモデルである「ゼファー」は、デザインも然ることながら、持ったときのガッシリ感が他メーカーよりも強く、安心して付けられるヘルメット。実際に、MIPSだけでなく“Progressive Layering”という2層構造を用いて、頭部への衝撃を最小限に抑えるための工夫がなされています。
ほかにも、キノコにならない、他メーカーのフラッグシップモデルより安価など、狙い目ポイントが多いモデル。

Zephyrの価格を見る
Amazon
| Wiggle

Smith – Network(¥25,000-)

Smith Network

50年以上の歴史を持つ米国のブランドSmithは、スノーヘルメットで培った技術をロードヘルメットにも展開。すべてのデザインがシックで大人びた印象を与えます。
2018年のニューモデル「ネットワーク」は、上位モデルと同じハニカム構造のインモールドを両サイドだけに用いて、必要な衝撃吸収性と大きな通気性を確保。
MIPS搭載の高プロテクション機能も加わったクリーンで洗練されたデザインは、大人っぽいサイクリストのスタイルにとてもマッチします。展開カラーの“Cinelli”や“ダストローズ”も素敵。

Networkの価格を見る
Amazon
| Wiggle

 

4. ハイエンドグレードのおすすめ(¥30,000前後)

デザイン・機能性・所有欲すべてを満たすスマートなヘルメット。サイクリストのこだわりは最終的にここに辿り着きます。

KASK – Valegro(¥28,500)

Kask Valegro

KASKが2018年に新しくラインナップしたのは、チームスカイが被る180gの超軽量ヘルメット「ヴァレグロ」。
その軽さや空気発散性能から、ヒルクライムや灼熱のライドに最適。
実際に被るととても頭が小さく見え、被り心地も気持ち良い。このクオリティを安定して担保させることに、さすがKASKと言いたくなる逸品です。

Valegroの価格を見る
Amazon
| Wiggle

Smith – Overtake(¥33,000)

Smith Overtake

「軽さの追求よりプロテクションやエアフローを兼ね備えるバランスが重要」という設計思想のもと、極端な軽量化ではなく最適な重量で最善の性能を発揮するモデルがこの「オーバーテイク」(それでも重量はわずか250g)。
空力・保護性能を向上させるためのハニカム構造インモールドがデザインのアクセントとしても非常にクール。戦闘力の高そうな独創的な設計スタイルは、道の上で周囲の視線を集中させます。MIPSモデルは¥36,000。

Overtakeの価格を見る
Amazon
| Wiggle

KASK – Protone(¥30,000)

Kask Protone

説明は要らないほど世界的に普及しているワールドスタンダードヘルメット「プロトーネ」。
アジア型の頭にも合いやすく、軽さ、エアフロー、デザイン観点すべて標準以上の満足感を得られます。KASKらしくカラー展開が豊富なのもうれしい。

Protoneの価格を見る
Amazon
| Wiggle

GIRO – Synthe(¥34,000)

Giro Synthe

RaphaやMAAPといったトップアパレルブランドとコラボしたデザインも展開する、孤高のスタイリッシュモデル「シンセ」。Protoneと並んで世界の二強を成すヘルメット。
少しサイドが膨らんで見えますが、逆にそれが格好良いと思わせるスタイルを確立したパイオニア的存在でもあります。
当然MIPS搭載モデルもあり、安全性とスマートさ、そして通気性を見事な調和で両立しています。

Syntheの価格を見る
Amazon
| Wiggle

POC – Octal(¥32,400)

Poc Octal

スウェーデンの新鋭ブランドPOCの「オクタル」は、他メーカーのヘルメットデザインとは一線を画すオリジナリティ溢れるポップな形状。敢えてなのか、被ると誰でもキノコになる形状ですが、それをPOCらしいスタイルとして定着させたデザイン力はさすが。
さらにこの外観で200gを切る軽さ、そして大きくスロット状に確保されたの通気孔によるエアフローの快適性がうれしい。

Octalの価格を見る
Amazon
| Wiggle

 

5. セミエアロヘルメットという万能の選択肢

空力を求め続けるロードバイクの世界で、ヘルメットにおいても昨今最も活発なジャンルがセミエアロタイプのヘルメット。従来のエアロヘルメットの長く伸びた後部をカットすることで、優れた空力を維持するだけでなく、普段使いしやすいデザインへと昇華。各メーカーからシールド付きのスタイリッシュなモデルが登場しています。
眼鏡をかけるサイクリストにとっても、シールドは眼鏡の上からそのまま着用できるので、度付きサングラスを買うよりもトータルでコスト削減できる素敵な選択肢となります。

Kabuto – Aero-R1(¥19,000)

Kabuto Aero-R1

国内で支持者の多いKabutoが2017年に発売した「Aero-R1」は、国産ブランドとして初のセミエアロヘルメット。
空力を考慮したすっきりした形状と主張の薄いデザインのおかげで、初めてのエアロヘルメットでも抵抗なく装着することができるモデル。
2万を切る価格設定でコストパフォーマンスに優れているのも魅力です。

Aero-R1の価格を見る
Amazon

Giro – Vanquish(¥36,000)

Giro Vanquish

2017年のツールで実戦投入され、2018年から発売された新作のエアロヘルメット「ヴァンキッシュ」。
エアロ効果を高めるカムテール構造と角を削ぎ落として丸みを持たせた形状は、エアロヘルメットの中でも特にスマートな外観。工学的な美しささえ感じます。日本導入モデルはワイドフィット。

Vanquishの価格を見る
Amazon
| Wiggle

* * *

ヘルメットは自身の命を預ける大事なプロテクター。そのため安全性を最も重視してください
加えて、全身をスマートにコーディネートするためのファッションアイテムでもあるので、機能面と合わせデザイン観点からも気に入るものをセレクトして、自分のスタイルをつくり上げていってくださいね。