2021年春:最近気になるロードバイク関連のモノ・話題

text/Tats@tats_lovecyclist

こんにちは。業界の話題に触れたり内なる物欲をさらけ出したりする、四半期に一度くらいの定例企画です。

「Aurum」がまもなく日本上陸

コンタドールとバッソが立ち上げたブランド「Aurum」がヴェールを脱ぎ、オンラインストアでも販売を開始しています。
大きなリア三角のトラディショナルなフレーム形状、1台でオールラウンドにこなすトレンドのディスク軽量エアロ、ステムやシートポストを専用品にしていないユーザーフレンドリーな設計、そして完成車にアセンブルされる贅沢なコンポーネントなど、乗りたくなる要素が蜜に詰まっているバイク。
レースシーンでも、コンタドール財団が立ち上げたUCIプロチームEOLO-KOMETA(エオーロ・コメタ)が使用しているのを見ることができます。
ちなみに発表前に話題になっていたゼブラ柄はカモフラージュのためのペイントのため、市販されることはないもよう。

まもなく日本に上陸。Love Cyclistでもテストバイクを借りるため、実物を手にすることが非常に楽しみです。詳細は追ってお伝えしていきます。

  • ・フレームセット価格:€4099.00
    ・完成車価格:€9999.00〜(3つのオプションあり)

※2021年6月追記:AURUM Magmaレビューを公開しました。

フルームの「Factor OSTRO VAM」レビュー

Chris Reviews The Factor OSTRO VAM」という動画。
タイトルはOSTRO VAMのレビューですが、内容の多くはディスクブレーキ全般に対する課題提起でした(これについてはすでに話題になっているので言及は割愛)。
OSTROそのものについては「完璧なバランス」と評した上でレビューをしていたので、同じFactorユーザーとして気になる部分を引用します。

Ostroは信じられないほどハンドリングが良い。直進性も良いし、パワーの伝達も素晴らしい。
サドルから立ち上がると、パワーがダイレクトにバイクに伝わり、自転車の本来の役割である前に進む力が感じられます。

ひとつだけ難点を挙げるとすれば、ハンドルが少し柔らかいことですが、Factorのスタッフによれば、その点は改善しているとのことです。

Factorのバイクはセラミックスピードのヘッドセットのおかげか、ハンドリングがものすごくクイック。そのため、ある程度コントロールに慣れが必要なバイクでもあります。

またO2にもOSTROにもセットされているBlack Incの一体型バーステムは、パワーの少ない僕でも柔らかいと感じるほどなので、(フルームは優しい口調で語っていますが)かなり違和感があっただろうなと思います。改良型がこれから出るとのことなので期待しています。

僕はバランスを考えて軽量系のO2を使っていますが、Ostroは純粋に格好良く、エアロフレームの中でも飛び抜けてスタイルの良いバイクだと感じています。

ペダル型パワーメーターの時代

パワーメーターはペダル、スパイダー、クランクアーム、BBで計測するモデルが展開されています。
その中でも今後主流になるであろう「ペダル型」。
どう考えてもメンテナンス性や取り回しの良さでペダル型はほかのタイプを上回っており、Faveroのコストパフォーマンスの高さが導入の障壁を下げたことで、今後ペダル型はさらに群雄割拠のマーケットになっていきます。

これまではGarmin、SRM、Faveroの3社がLOOK KEO対応モデルを展開してきましたが、2021年はLOOK以外のペダルに対応したラインナップが見られるようになります。

2021年発売予定のパワーペダル

【Wahoo Speedplay】Speedplay対応の「POWERLINK ZERO」が2021年夏に発売予定(価格未定)。

【Garmin】SPD-SL対応の「Rally RS200(両足計測)」「Rally RS100(片脚計測)」が2021年4月1日発売(RS200 ¥128,000/RS100 ¥79.000)。

【Favero】SPD-SL対応モデルが2021年に発売されるというリーク情報あり。Garminよりも入手しやすい価格帯になりそう。

進化するビブ

サイクルウェアはジャージのデザインや機能性に目が行きがちですが、ここ最近はビブショーツがアツいカテゴリ。

カラービブがメインストリームに

PNSやCafé du Cyclisteが作り出したビブショーツカラー展開の流れは他ブランドに波及し、Rapha、MAAP、NDLSSなどのブランドもカラー展開を揃えてきています。
これまでのブラックorネイビーという選択肢から、ワインレッド、オリーブ、グレーなどが追加。ビブに合わせてジレもカラー展開が豊富になってきているので、「柄」ではなく「色」で合わせるコーディネートがトレンドに。

このスタイルだと、基本的に上下ブランド合わせないと気持ち悪いので、複数のブランドに手を出すよりも、特定のブランドに絞って揃えた方が色々なコーデが楽しそう。

トイレに行きやすいビブ

VelocioやPeloton de Parisが女性向きに機能的なビブショーツを展開。
これらのビブショーツは、柔らかく伸縮性のあるストラップがついているため、ストラップを外すことなくお尻を下げることが可能。トイレのしやすさは、普段のライドではクリティカルな問題なので(個室に脱いだ上着を置く場所がなかったりする)、すばらしい設計です。

adidasのサイクリングラインが素敵

最近adidasがサイクリングシューズを15年ぶりにリリースしたことが話題になりましたが、アパレルのラインナップも充実しています。

スポーツ自転車を始めるとき、誰もが最初服装に迷い、そして実店舗に並んでいるウェアは今まで聞いたことのないようなブランドがほとんど。adidasのようにスポーツウェアの記号になったブランドが並んでいれば、心理的な障壁が大きく下がります
3つのストライプがあしらわれたデザインは、たとえタイトなフィットであっても馴染みがあり、「これを着れば間違いない」という気持ちにさせてくれる。

現状日本には直接配送できないので、国際転送サービスを利用して取り寄せる必要があります。いつか国内で展開してくれる日が来るといいな。

adidasオンラインショップ(UK)

「Cyclist」が6/30でクローズ

産経デジタルが運営するメディア「Cyclist」が3月末をもって更新終了となり、6月末にクローズします。
『教えて!安井先生』『“輪”生相談』『ツーリングの達人』など、各ジャンルに強みを持った方を起用した無二の連載企画が魅力的で、またレースやプレスリリース系の情報も充実していました。

“自転車”というくくりの中で取り扱いカテゴリの範囲が広く、もっともバランスの良いメディアだと感じていたので、終了のお知らせはとても残念です。これまでありがとうございました。

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