Love Cyclist Journal Vol.11【2021年5月号】- 境界を越えて。

Love Cyclist Journal vol.11

text/Tats@tats.cyclist

こんにちは。僕が普段感じていることや最近のトピックなどを書く不定期企画“Journal”の第11号です。

先日、ベルギーの全国紙「De Morgen(ド・モルゲン)」に僕たちの写真が掲載されました。
掲載されたのは“なぜベルギーのサイクリングウェアがアジアで注目されているのか”という記事。

De Morgen掲載紙面

滅多に読む機会のないオランダ語の記事なので、抄訳して紹介したいと思います。
※引用元:Waarom onze Belgische fietskledij hot is in Azië/De Morgen

境界を越えて。

記事の中では、フランドル地方から生まれた Peloton de ParisやÇois Cycling Legacyのようなブランドが、Love Cyclistをきっかけに、国境を越えて日本やアジア圏で売れるようになった経緯が書かれています。

フランドル地方のサイクリストが、広告で溢れたウェアと短いソックスで走っていた時代は終わりました
今日のスタイルは、より格好良く、よりタイトで、よりファッショナブルにできることをサイクリストたちは知っています。その結果、新しいブランドが雨後の筍のように生まれています。

特にアジアでは、ベルギーのレーベルがついたサイクリングウェアが注目されています。メヘレンの「Peloton de Paris」やコンティフの「Çois Cycling Legacy」も驚いています。

ウェンディ・ヤンセンス(Peloton de Paris)「まだブランドを創業したばかりで自分たちで荷物を梱包していたころ、あるとき私は日本宛の住所を丸一日糊付けしていました。『ふぅ、これは一体どこから来たんだろう』──調べてみると、日本最大級のサイクリングメディア*が、私たちのことを記事にしてくれていることがわかりました。日本はかなり新しい自転車市場ですが、巨大なマーケットでもあります
*訳注…Love Cyclistを指していますが、“日本最大級”という表現は(事実とは異なると思いますが…)原文ママです

Çoisのトム・クールスもほぼ同じ話をしています。彼らもまた、日本のサイクリングサイトがアジアへの扉を開いてくれました。それ以来、Çoisのサイトも日本語に翻訳されています。「思いもよらないことだった」と彼は笑います。

日本で注目されて以来、インドネシア、台湾、シンガポール、マレーシアでは、ベルギーブランドへのスイッチが行われています。
ヤンセンス「ちなみに、南米も徐々に追随しています。メキシコやコロンビアでも人気が出てきています」

これまでベルギーでは、ショップがジャージを作ってカスタマーに配っていたため、カスタマーが着るジャージはその1枚だけでした。だからデザインもショップ名が入った特異なものだったし、チームジャージ同士で派閥ができる状態でした。

──この話は2年前にPeloton de Paris(以下PDP)オーナーのヤンセンスさんたちと会ったときに聞いたものですが、ベルギーと日本は状況がすごく似ていると当時感じたことを覚えています。どちらも保守的な性質を持ち、クローズドな環境でコミュニティが回っていました。

PDPはそうした環境の中で新たな選択肢をもたらすために、(ほかのEU諸国でも流行り始めていた)パフォーマンスとスタイリングをかけ合わせたアパレルを展開します。その後、“広告で溢れたウェアと短いソックスで走っていた時代は終わり”を迎えています。

ノーマスク時代にPDPオーナーのふたりと

PDPが思っていた既存マーケットに対する課題と僕が考えていた課題は近く、Love Cyclistも、従来のクローズドなサイクリングシーンにもうひとつの選択肢を加えることがひとつの価値だと考えてきました。

日本は新しいが巨大なマーケット”とヤンセンスさんが話すように、これまで届きづらかった情報を日本のカスタマーに知ってもらえたことで、多くのサイクリストが「こういう選択肢もあるんだ」という気づきを得てくれています。そして“巨大なマーケット”という捉え方は、まだまだポテンシャルがあるということを僕にも気付かせてくれました(これはすごく勇気づけられる)。

ベルギーのブランドと僕たちが、国境を越えて道をつなげることができたのは本当に幸運だと感じているし、以降ほかの国々との友好的な道も通じています。
また、こうした新しい選択肢は、国境だけでなくさまざまな境界を越えることでも提示できるものだと思っています。

それは、従来の業界の価値観や構造にあるもの──競技とサイクリング、代理店と海外通販、国内ブランドと海外ブランドといった境界も含んでいます。Love Cyclistはこの“巨大なマーケット”において、境界を越えた先で知ることのできる価値観に触れるための場所でもありたいなと思います。

 

今号のライド

最近のライドで、素敵だったものをご紹介。

入山峠(東京都あきる野市)

先日公開したVelobici記事の撮影を兼ねて登った「入山峠」。東京八王子市とあきる野市を結ぶ峠で、今回はあきる野側から登りました。
八王子側は絶景で有名ですが、あきる野市側は川沿いの林道が中心の道。涼しく美しい木漏れ日の中を走る気持ちよさがあります(後半は斜度がきつい)。

頂上付近は道が崩落していたりめちゃめちゃガレているので、注意して走る必要があります。

入山峠を下ったら、麓にあるカフェ「POUND」でゆったりするところまでがワンセット。満足度の高すぎる“ひと山ひとカフェ”が実践できます。

今号のカフェ

お気に入りのカフェについて。

菌カフェ753(横浜市中山)

これまでライド中は洋食を食べることがほとんどでしたが、最近はほっこりする和食を食べるのも幸せだったりします。

Hirokoに教えてもらった「菌カフェ753」は、その名前の通り発酵食を扱った古民家カフェ。庭や桜の木を眺めながら、オープンエアな空間で身体に優しい食事を楽しむことができます(バイクは敷地内奥に置かせてもらいます)。

ライドではあまり行かない横浜市中山エリアですが、ここへ行くために走るのもありだと思わせてくれる、素敵なほっこりカフェです。
※アルコール消毒・マスク着用といった感染症対策を遵守の上で立ち寄ってください

 

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