LOVE CYCLIST

Cycling & Fashion Journal for Road Cyclists

ビンディングシューズの選び方ガイド&おすすめメーカー

優れたサイクリングシューズはサイクリストのパフォーマンスを引き出してくれるもの。
ビンディングシューズには、ペダルの互換性や締め付けの調整方法によっていくつかのタイプがあり、その中から予算や用途に合わせて最適なものを選ぶ必要があります。
そこで自分に合ったシューズを見つけられるように、ビンディングシューズの選び方からおすすめメーカーまで必要な情報をまとめていきます。

1. まずクリートのタイプを選ぶ

3穴クリートか2穴クリートか

2穴か3穴か

ビンディングシューズ探しは、まずクリートタイプの選択から始まります。
クリートとはペダルとシューズを固定するための留め具で、固定力の高い3穴タイプ柔軟性の高い2穴タイプに分けられます。
ほとんどのロード用シューズは3穴タイプですが、中には2穴と3穴の互換性を持つラインナップもあります。通常は3穴タイプが選ばれ、通勤やツーリングで使用するサイクリストには2穴タイプが好まれます。

クリートタイプとペダルの対応表

各クリートタイプに合わせ、各メーカーがそれぞれのペダルの規格をラインナップしています。

クリートタイプ ペダルの種類
2穴 SHIMANO SPD
3穴 SHIMANO SPD-SL
LOOK
TIME/Mavic
4穴* SPEEDPLAY

*スピードプレイだけは特殊な4穴です。4穴専用シューズもありますが、シムと呼ばれる3穴変換プレートを使用すれば3穴のシューズでもスピードプレイを使用することが可能。

初心者には外しやすい2穴タイプをおすすめするという意見もありますが、乗り手のレベルではなく用途に応じて選ぶべきであり、例え初心者でもしっかり走り込むタイプであれば、最初から3穴を選んでもすぐに慣れて問題なく使うことができます。
逆にロードバイクに乗り慣れていても、ビンディングシューズを履いて歩行することも多くなるツーリングや、競技は異なりますがシクロクロスなど場合は2穴の方が向いています。

※ペダルの種類ごとの特徴についてはビンディンペダルの記事を参考にしてください。
ビンディングペダルの選び方ガイド&おすすめペダル

 

2. ビンディングシューズは留め具で選ぶ

2穴か3穴かを決めたら、次は留め具のタイプでシューズを絞り込んでいきます。
留め具は大きく分けて4種類ありますが、それぞれデザイン・調整のしやすさ・フィット感などが変わってくるため、どこを重視するかで留め具を選びます。
※★によるスコアリングは個人の感想です。

シューレース(紐)タイプ

シューレースタイプ

スニーカーと同じく紐でフィッティングを調整できるためフィット感が高い。軽量でエアロ効果も高いが、脱着に手間がかかるのが難点。
またファッション性が高く、いかにもスポーツシューズっぽいほかのタイプの見た目が苦手な人にもおすすめ。

デザイン:★★★★★
調整しやすさ:★★★☆☆
フィット感:★★★★★

ベルクロタイプ

ベルクロタイプ

ベルクロだけで手軽に脱着ができるのがメリットで、エントリーモデルに採用されていることが多いので予算が限られている場合は見つけやすい。
軽量なのでハイエンドモデルはクライマー用シューズとしても用いられる。

デザイン:★★★☆☆
調整しやすさ:★★★★☆
フィット感:★★★☆☆

ラチェットタイプ

ラチェットタイプ

足首にラチェット式のバックルを配置した、ミッドレンジのモデルに多いタイプ。バックルで足首をしっかり固定できるので安定感があるが、走行中に緩めにくいのがデメリット。

デザイン:★★☆☆☆
調整しやすさ:★★★☆☆
フィット感:★★★★★

ダイヤルタイプ

ダイヤルタイプ

ダイヤルでワイヤーを巻いて締め付けを調整する、ハイエンドモデルに多いタイプ。脱着がスムーズで、走行中の細やかな調整もしやすい。
ダイヤルが1個のものと2個のものがあって、1個タイプは軽量で、2個タイプは足全体のフィット感が高いのが特徴。

デザイン:★★★★☆
調整しやすさ:★★★★★
フィット感:★★★★★

個人的にいくつかのタイプを試した上で最終的にやはりダイヤルタイプに落ち着いています。ダイヤルシステムによる走行中の微調整がとても楽なので、シューズのフィット感さえ合っていれば完全なストレスフリー
ツールに出場する選手のシューズをみても、ほとんどがダイヤルタイプを使っているのがわかります。

 

3. 価格による違いを知る

ビンディングシューズの価格は1万円台から4万円台とピンきり。エントリーモデルに比べてハイエンドモデルが優れているのは以下のような点です。

ビンディングシューズ価格帯の違い

重量

ハイエンドモデルの方がより軽量になり、ペダリング自体が楽になります。特にヒルクライムでは、シューズはバイク本体と合わせて軽量化の対象になる部分
ただ軽量化によって耐久性が落ちるモデルもあるので注意。

ソールの固さ

ソールの素材が樹脂製からカーボン製になり、軽い上に固くなります。ミドルグレードは樹脂とカーボンのハイブリッドを使用することも。
ソールが固いということは強く踏み込んだときに曲がらずペダリングの力が効率的に伝わるということになります。ただ足の形との相性や乗り方などにより、固すぎるソールは万人に合うわけではありません。

フィット感

ハイエンドモデルは足の部位ごとに素材を変えることで、より足にフィットするように形成にこだわっています。
ただ足の形はひとりひとり異なるため、自分の足の形に合ったブランドを見つけることが第一歩。GiroやSpecializedはナローフィット(細身)、国産のShimanoなどはワイドフィットの傾向があり、またLakeのようにナローとワイド両方を揃えているブランドもあります。

デザイン

言うまでもなく、最もわかりやすい差別要因がデザイン。ハイエンドの方がシュッとしているものが多く、比較するとどうしても高価な方に目移りしてしまうのはどうしようもありません。

※熱成形インソールについて

上位モデルの中には、足裏の凹凸に合わせてインソールを熱成形することができるものがあります。凹凸に沿った形にできるということは、靴の中で足が動かなくなることになり、力の伝達がより効率的になります。
ただし成形は1発勝負なので高価な費用を出しても失敗する可能性があり、寿命も長くないというデメリットも。さらにSolestarのような優れたインソールが流通する現在では、熱成形は過去ほどメジャーな選択肢ではありません。

 

4. おすすめビンディングシューズメーカー6選

ビジネスの世界がそうであるように、足元の印象からその人となりが見えてくるものもあります。
サイクリングシューズと言えど、ただ機能性を求めるだけでなく、全身のバランスを考えながら自分に合ったシューズのデザインを探すのはひとつの楽しみ。
そこでデザインと機能性を両立しているメーカーから、プロ選手の使用率も高いものを中心に紹介します。
※ピックアップするシューズはすべて3穴タイプです。

1. GIRO – ジロ(USA)

giro shoes

http://www.giro.com/

2010年からサイクリングシューズを展開し始め、現在BMCレーシングなど数々のトップ選手も愛用している米国のメーカー。
主にシューレースタイプとラチェットタイプを取り扱っていますが、どちらも装飾を最低限に抑えていてシック。型も細身なので履くとスタイルが良く見えます

ピックアップモデル

GIROの紐靴のフィット感は格別で、履いている人は皆「GIROが一番良い」と言います。そんなシューレースタイプで定番の『EMPIRE SLXWiggle)』は非常にスマートなデザイン(写真左)。

また『Factor TechlaceWiggle)』は、紐靴のフィット感とダイヤルの調整しやすさを組み合わせた新感覚の逸品で、過去のユーロバイクショーでもアワードを受賞しています。個人的にも使っていますが、とても調整しやすく優れたデザインの逸品。

さらに同じTechlace系から2018最新モデルとして『Prolight TechlaceWiggle)』が登場(写真右)。ベルクロの調整しやすさと紐のフィット感を兼ね備え、加えて150gという超絶軽量モデルなのでクライマーに最適。アッパーが柔らかく足に馴染みやすいのも特徴です。

ちなみにRaphaが出している『クライマーズシューズ』はGIROの『Prolight SLXⅡ』というベルクロモデルが基になっています。

Giroのシューズ一覧を見る
Amazon | Wiggle | CRC*

*CRC: Chain Reaction Cycles 

2. LAKE – レイク(USA)

lake shoes

https://lakecycling.com/

ロードシューズを専門的に扱う1982年創業の米国メーカー(2016年に日本再上陸)。
すべて自社工場で生産を行っており、品質はトップクラス。日本人にも最適なワイドモデルを展開していたり、ハイエンドモデルはカスタムデザインを作成できるなど選択の自由度が高いのも特徴。

ピックアップモデル

ロード用のモデルは“CX”というラインナップで型番が振り分けられていて、トップモデルの『CX402Bikeinn)』はカンガルー皮を使用しており高級感が半端ない(写真左)。

そして最も代表的なモデルがミドルクラスの『CX301Bikeinn)』で、1ダイヤル式で165gと超軽量。2017年の富士ヒル、ツール・ド・美ヶ原優勝者も使用していたモデルです(写真右)。

Lakeのシューズ一覧を見る
Amazon | Bikeinn

 

3. Northwave – ノースウェーブ(イタリア)

northwave shoes

http://www.northwave.com/

1980年代に靴職人の街モンテベルーナで創業し、カチューシャ・アルペシンやワンティなどのUCIチームに供給するトップブランド。ウィンターシューズのメーカーとしても有名で、NWの文字がスタイリッシュ。
2017年から代理店が代わり、国内取り扱いのラインナップが増えたのがうれしいところ。

ピックアップモデル

フラッグシップの『EXTREME RRAmazon)』は、1ダイヤル式ながらつま先から締め付けるワイヤールーティングにより、軽さとフィット感を両立(写真左)。さらにノースウェーブ史上最も高いソール剛性があり、過去にユーロバイクアワードも獲得しています。

セカンドモデル『EXTREME GTWiggleAmazon)』はRRよりもソール剛性を抑え、つま先側が幅広になっています(写真右)。そのため、長時間でも疲れにくく、ロングライドなどに幅広く対応できるシューズです。

Northwaveのシューズ一覧を見る
Amazon | WiggleCRC

 

4. Fi’zi:k – フィジーク(イタリア)

fizik shoes

http://www.fizik.com/rw_en/

サドルブランドとしてのイメージが強いフィジークですが、優れたデザインのシューズもラインナップ。
ツールに出場するスペインのモヴィスタ―チームにも2018シーズンから提供するなど、フィジークシューズの存在感は年々高まっています。

ピックアップモデル

INFINITO R1WiggleAmazon)』は(=インフィニート)の形をしたワイヤーと2つのダイヤルにより、かかと・土踏まず・甲の3方向からしっかりホールドされる独自の設計を持つ、シックなハイエンドモデル(写真左)。モヴィスタ―の選手が履いているのはこのモデルのカスタムカラーです。

セカンドグレードの『Aria R3WiggleAmazon)』は、過去のハイエンドモデルの設計を踏襲したパフォーマンスの高いモデル。蛍光カラーやマットネイビーなど個性豊かなカラバリも魅力的。

Fi’zi:kのシューズ一覧を見る
Amazon
| Wiggle

 

5. Suplest – スープレスト(スイス)

suplest shoes

http://www.suplest.ch/home-en

2007年にスイスで創業し、BMCレーシングの選手などに採用されるトップメーカー。
BOAクロージャー式しか取り扱わないハイエンドブランドで、上位モデルはSolestarインソールも標準で搭載する完成度の高いシューズを展開しています。
ファッション性も高くヨーロッパ圏ではメジャーなものの、国内代理店が2016年に取り扱いを終了しており、日本では現在入手困難なのが非常にもったいない(海外ECからは購入可能)。

ピックアップモデル

ハイエンドモデルの『Edge3 ProCycling Tips)』はダイレクトな踏み心地を感じさせる手で高強度のカーボンソール、1枚のパネルで甲を覆うことで快適性を高めるアッパーなど、他ブランドにないクリエイティブな設計が唯一無二。もちろんインソールはSolestar製。
MAAPとコラボしたオリジナルモデルでもよく知られています(Cyclism)。

Suplestのシューズ一覧を見る
Cycling Tips

 

6. Specialized – スペシャライズド(USA)

s-works shoes

https://www.specialized.com/shoes/

国内での人気が非常に高いSpecializedのシューズ。
洗練された見た目の良さは言うまでもなく、人間工学に基づいた設計でパワー伝達効率を高めているのも特徴です。

ピックアップモデル

トップモデルの『S-Works 6公式オンラインストア)』は、強度が高く軽量なアッパーとカーボンプレートで効率の良いパワー伝達を可能にしています(写真左)。サガン選手が使用しているというブランド力だけでなく、スマートで美しい外観も魅力的。

Specializedのシューズ一覧を見る
 公式オンラインストア

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ビンディングシューズは、力を直接ロードバイクに力を伝える部分なので、最適なフィッティングのものを選ぶことが重要です。
スムーズで効率的なペダリングのために、ペダル選びと合わせて自分に合ったシューズ選びをしてくださいね。

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