人気機材の潮流を把握する。
Wiggle x LOVE CYCLISTコラボ企画第1弾として、Wiggleで扱う7つのカテゴリ別に、国内ユーザーの上半期売り上げランキングをひとつひとつのアイテムにコメントを添えてお送りします。
以前にLOVE CYCLIST内での人気ランキングを紹介しましたが、Wiggleはユーザー層が広いので、よりメジャーな商品がランクインする傾向に。
国内人気アイテムの潮流を把握できると思います。
速くなるための、あるいは新しい体験を得るための機材導入の参考にしてください。
*本ランキングデータはWiggle提供のものです(集計期間:2018年1月1日〜6月30日/対象ドメイン:www.wiggle.jp)。
Contents
1. アルミホイール部門
初めてのホイール交換やトレーニング用ホイールとして選ばれるアルミホイール部門。カンパとフルクラムのミドル〜ハイエンドモデルが上位を占めています。
1位:Campagnolo – Zonda C17(定価¥66,000)
当サイトでも人気No.1のZonda。もはや説明不要なオールラウンドミドルグレードです。
僕も、もし予算5万前後でホイールを今選ぶとしたら、Zonda以外選択肢はありません。
2位:Campagnolo – Shamal Mille C17
(定価¥169,000)
3位:Campagnolo – Shamal Ultra C17(定価¥152,000)
アルミホイールの最高グレード「シャマル」2種がランクイン。
「シャマルミレ」はウェットコンディションの制動性を高めたブラックリムバージョンで、「シャマルウルトラ」が通常のリムです。
クールなハイエンドアルミホイールを探すとき、シャマルは誰もが選択肢に入れるモデルだと思いますが、その通りの結果に。
4位:Fulcrum – Racing Zero C17 Competizione(定価¥174,000)
ノーマル版レーゼロのUSBハブをCULT化したモデルがこの「レーシングゼロ・コンペティツィオーネ(通称レーゼロ・コンペ)」。
回転性が向上することで、より速く進むレーゼロです。1本だけ赤いスポークも遊びがあって良い感じ。
5位:Fulcrum – Racing 3 ホイールセット(定価¥84,000)
Zondaと同一グレードの「レーシング3」。スペックは似ていますが、より硬さを感じるであろうモデル。固くて反応の良いトレーニング/レース用ホイールとして最適です。
※各モデルのより詳しい説明はこちら
2. カーボンホイール部門
ベースラインが高価なカーボンホイールでも、エントリーグレードのものは比較的求めやすく、Wiggle内でも10〜20万円台のものが多く選ばれる傾向にあります。
メーカーはフルクラムとカンパに加え、カーボンなのに10万円を切る価格で購入できるプライムのホイールがランクイン。
1位:Fulcrum – Racing Zero カーボン(定価¥273,000)
アルミの人気モデル「レーゼロ」はカーボンで1位(ボーラワンより上位だったことは意外でした)。
レーゼロならではの剛性とカーボンリムの軽さ、そしてダークなデカールのデザインで、静かにハイスピードを維持できるイメージをもたせます。
2位:Campagnolo – Bora One 50(定価 ¥256,850 )
カーボンクリンチャーとして定番のボーラワン。周りを見渡しても利用率が高く、安定の格好良さがあります。
オールラウンドな35ミリハイトもありますが、やはりハイプロファイルの方が見た目が良く売れています。
Wiggleなら実質18-20万程度で購入可能。
3位:Campagnolo – Bullet Ultra 50 Cult(定価 ¥212,894)
アルミリムにカーボンのカウルを被せたハイブリッドモデル(アルカーボンと呼ばれることも)は、カンパのバレットが人気。ものすごく存在感のあるデザイン。
アルミのブレーキ制動性に高速巡航性を加え、より高速域でのコントロールがしやすくなります。
4位:Prime – RR-38 カーボンクリンチャーホイールセット(定価¥85,000)
5位:Prime – RR-50 カーボンクリンチャーホイールセット(定価¥90,000)
カーボンホイールをなるべく安く手に入れるならPrimeは最高のコスパを誇っています(10万円以下は安すぎる)。
オールラウンドに使える38mmハイトと、より高速巡行向きの50mmハイトがそれぞれランクイン。
このコスト感でバイクの見た目を一瞬で格好良くでき、また気兼ねなく普段使いできるカーボンホイールとしても優秀。さすがWiggleのPBだと感服します。
※各モデルのより詳しい説明はこちら
3. ビンディングシューズ部門
シューズはやはりデザイン&フィット感に優れたGiroが高い人気を誇り、続いてBont(豪)・シマノ(日)・Sidi(伊)といったそれぞれ違う国のメーカーが上位に入り込んでいます。
5位までほぼハイエンドモデルで、エントリーグレードがランク外なことが驚き。ペダリングに直結する足元にこだわりたいサイクリストの意向が見て取れます。
1位:Giro – Empire SLX(¥39,800)
デザイン性の高いシューレースのロードシューズとして革新をもたらした“エンパイア”の最上位モデル。発売から何年経っても色褪せないスタイルがあり、いつまでもランクインし続けることと思います。
2位:Bont – Helix(¥57,000)
ヘリックスの特筆すべき点は、価格もさることながら、そのアッパーの硬さ。他ブランドよりも硬く頑丈で、足の甲側をがっつりとホールドしてきます。パワーロスが少なく効率的なペダリングが可能になるので、足型がフィットすれば良い選択肢になります(僕は合わなかったのが残念、、)。
3位:Shimano – RC7(¥25,000)
シマノのミドルグレード“RC7”。BOAクロージャーとカーボンコンポジットソールの組み合わせの軽量シューズです。
シマノは国際標準で製品を作っており、日本ブランドであっても意外と日本人の足型に合わないケースもあるので注意が必要。
4位:Sidi – Shot(¥43,000)
フルームも履くシディのフラッグシップ“Shot”。甲のセンターに付けられた「ダブルテクノ3プッシュ」と名付けられたクロージャーシステムは均一なフィット感をもたらしてくれます。
従来のシディデザインから一皮むけたような、スピード感を感じさせるグラフィックが素敵。
5位:Giro – Factor Techlace(¥42,000)
ビンディングシューズの中ではキレイめなデザインの、シューレース×ダイヤルのハイブリッドシューズ。もちろん、Giroならではのフィット感や調整のしやすさは随一。
※シューズの詳しい説明はこちら
4. ターボトレーナー(ローラー台)部門
ローラーは日本の住宅事情を反映して、1-5位すべてが静音性の高い「ダイレクトドライブ式」。
そしてZwift人気も後押しし、4位以外はスマートトレーナー(自動負荷調整機能付きローラー)がランクインするという結果に。
Zwiftが公開している利用機種シェア割合のデータを見てもTacxとWahooの2メーカーがほとんどを占め、次点がCycleOpsとEliteというシェアは、そのままWiggleのセールス状況にも反映されています。
1位:Tacx – Neo Direct Drive(¥190,000)
こんなに高いのに1位…!
Zwift利用者第2位の「ネオスマート」は圧倒的に静音性が高く、都市部の住宅事情に悩ましい国内では特に人気のよう。僕もこの静かさにはかなり助かっています。
2位:Wahoo – KICKR Smart Turbo(¥152,550)
海外では人気No.1の「キッカー」。Zwift利用者世界シェアもこの機種だけで37%もあります(1位のネオスマートは10%)。
計測精度と最大負荷レベルがトップクラスなのはもちろんのこと、勾配に合わせてフレームの傾きを自動調整させる“Kickr Climb(Wiggle)”とセットで利用可能なのがWahooの強み。室内でもほぼ実走に近いトレーニングが可能となります。
3位:Tacx – Flux(¥113,000)
廉価版ネオスマートと言える「フラックス」。折り畳めないこと、計測誤差が大きめなことを許容できれば、静音性の高いスマートトレーナーを10万前後で入手できることは大きなメリットです。
4位:Elite – Volano Direct Drive B+(¥54,700)
エリートの「ヴォラーノ」はエントリーグレードのダイレクトドライブ式トレーナー。手動負荷調整となりますが、もちろんZwift対応です。
静かなトレーニング環境を4万前後という低価格で手軽に取り入れることができることが人気の理由。
5位:CycleOps – Hammer Direct Drive(¥158,000)
サイクルオプスのダイレクトドライブ式ハイエンド「ハマー」。
同じハイエンドのNeo SmartやKICKRと比較して、重量のあるフライホイールによって実走感に優れているのが特徴。
静音性もNeo Smartに次いで良く、価格対機能のパフォーマンスが良い機種です(ただしカンパ製スプロケには未対応)。
※各ローラーの詳細はこちら
5. サングラス部門
まさにオークリー帝国な現状がはっきり現れたランキング。
1位:Oakley – Jawbreaker Prizm Road サングラス
(¥31,320)
2位:Oakley – Jawbreaker 交換用 Prizm Trail レンズ(¥12,644)
3位:Oakley – Jawbreaker Photochromic サングラス
(¥37,800)
4位:Oakley – Jawbreaker Prizm ホワイトサングラス(¥31,320)
上位4位を占めるジョウブレイカー系。
上方視野の広さを重視し、独創的なフレーム形状を持ち込んだ革新的なアイウェアであり、その機能性・デザイン性の高さからアイウェアの潮流を変えたと言えるエポックメーカー。
開発に携わったカヴェンディッシュはここ最近不調ですが、ジョウブレイカーは発売から3年経った今も、後続のブランドを抑えて圧倒的なシェアを誇ります。
日中ライドでの汎用性の高さを選ぶなら1位の「プリズムロード」、昼夜問わず走るなら3位の「調光レンズ」タイプ、デザイン性の高さなら4位の「ホワイトサングラス」という感じ。
5位:Oakley – Radar EV XS Silver (Fire Iridium 偏光レンズ)(¥29,160)
5位もオークリー。ツール・ド・フランスでも着用選手がすごく多かったレーダーEVは、顔立ちを選ばない普遍的なデザイン。
オークリーはレンズの見やすさも最高クラスで、フレームが顔の形状に合えばどんな不満も与えることはありません。
※各アイウェアの詳細はこちら
6. ヘルメット部門
Kask&Giro二大巨塔の独占。
1・2位は街行くロードサイクリストの頭を見れば納得の結果と言えるし、3位以降もこの2ブランドの強さが表れています。
1位:Giro – Synthe(MIPS)(¥27,500)
孤高のスタイリッシュモデル「シンセ」。2位のProtoneと並んで世界の二強を成すヘルメットです。
少しサイドが膨らんで見えますが、逆にそれが格好良いと思わせるスタイルを確立したパイオニア的存在。
新フラッグシップ「Aether」の発売によりSyntheの定価が¥6500ほど下がり、すごく求めやすくなりました。
2位:Kask – Protone(¥34,000)
世界的に普及しているワールドスタンダードヘルメット「プロトーネ」。
アジア型の頭にも合いやすく、軽さ、エアフロー、デザイン観点すべて満足感を得られます。KASKらしくカラー展開も豊富。
3位:Giro – Foray(¥9,800)
GIROのトップモデルSyntheのエッセンスを抽出したエントリーモデル「フォーリー」。
MIPS搭載&Syntheを踏襲する形状で定価¥9,800と、このスマートな見た目にそぐわずコストパフォーマンスに非常に優れます。
少しワイドなつくりでアジア向きなことが上位の理由だと思います。
4位:Kask – Mojito(¥18,500)
2012年に登場した「モヒート」。未だにランクインするほど売れ続けているのが凄い。
デザインの移り変わりが激しい中で、マイナーアップデートだけで古さを感じさせないスタンダートなデザインは、カラーバリエーションの豊富さと相まっていつまでも飽きることがありません。
5位:Giro – Cinder MIPS(¥22,000)
見た目と機能はほぼSyntheを踏襲したハイレベルなミドルモデル「シンダー」も人気。
Syntheより約20g重いこと、若干デザインが寂しい点を加味して、¥8,000という差額をどう捉えるかで選択します。ネオン柄や綺麗な色遣いのデザインも魅力。
※各モデルの詳しい説明はこちら
7. サイクルジャージ部門
ランクイン商品を並べると、黒赤や青をベースとしたデザインが一般的に好まれる傾向がわかります。
Wiggleだけあってプライベートブランドのdhbが人気。dhbは近年トレンドを抑えた優れたデザインになり、見た目良し・値段良し・品質良しの三方揃った稀有なブランドに。
1位:dhb – Blok (Geo Camo)(Sold Out)
流行デザインのカモフラージュ柄をクセのないブルーに綺麗に落とし込んだBlokが1位。ですが残念ながらすでに売り切れ。
2位:Castelli – Perfetto Light 2(¥23,400)
イタリアの最もメジャーなブランド、カステリ。安定した品質と赤をあしらうデザインが特徴です。
チームスカイのリクエストにより開発された「ペルフェット・ライト2」は前面にGoreウィンドストッパー、背面に撥水生地を用いた高機能ジャージ。
真夏には向きませんが、涼しくなるこれからの気候や、変わりやすい天候の日のライドに最適。
3位:Sportful – Rainbow BodyFit LTD (Wiggle 限定)(¥11,410)
スポーツフルのWiggel限定ジャージ。解剖学に基づいたカットで高いフィット感を実現しているモデル。
胸元のカラーアクセントが可愛い。
4位:dhb – Aeron Speed(¥8,600)
dhbの中でも最もスタンダードなレース向けジャージ「イーロン・スピード」がランクイン。
適度なフィット感とシンプルなデザイン、そしてdhbならではのこの価格。はじめてのサイクルジャージとしても最適だと思います。
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口コミがマスマーケティングと同じように商品の売上を左右するこの時代において、売れ行きの良い商品=ユーザー満足度の高い商品となることが多いもの。
特に高価な買い物となるホイールやローラーについては失敗したくないもので、こうしたランキングをひとつの判断材料としてもらえればと思います。僕もこのWiggleランキングデータはとても参考になりました。
LOVE CYCLIST内での上半期ランキングもどうぞ:)